SEO施策で着実に成果を出すためには、検索エンジンについて正しい知識を身につけることが大切です。Googleの技術について誤解したままSEO施策を進めると、多くの作業が徒労に終わってしまいます。
そこで記事では、クイズ形式でクロール(クローリング)に関する誤解されがちな内容をピックアップ。自分がいくつあっているか、ぜひ確認してみてください。
目次
Q1. Googleは新しいコンテンツを好むため、ページに手を加え続けたほうがよい
答えは『誤り』です。Googleの検索エンジンでは、コンテンツの新旧は検索順位に関係しません。ページ(コンテンツ)の品質によって評価されます。
検索キーワードを調べるユーザーにとって、有益であるかを判断基準にページの更新を行なってください。ただ機械的にページを小まめに更新しても、検索エンジンにとって付加価値となることはありません。
Q2. Googleは新しいコンテンツよりも古いコンテンツを優先してクローリングする
答えは『誤り』です。これはQ1 と本質的には同じ理由になります。ネットで調べると「古いコンテンツはクローリングされにくい」という情報も存在しますが、実際はページの新旧に関わらず、等しくクローリングされます。
ただし、古いコンテンツのほうがユーザーの検索ニーズを満たしていない場合が多いので、結果的に検索順位が下がる要因となる場合はあります。
Q3. サイトマップを圧縮するとクローリングの割り当てを増やすことができる
答えは『誤り』です。サイトマップを圧縮したとしてもクローラーの割り当てが増えることはありません。そもそも、サイトマップのデータを圧縮するかしないかによって、検索エンジンのクローリングにかかる時間は減りません。
不必要に「サイトマップを圧縮して送信する」といった作業をしないようにしましょう。
Q4. 小規模サイトに対するクロール頻度は大規模サイトよりも低い

答えは『誤り』です。一見すると、大規模サイトのほうがクロール頻度が多くなるイメージではありますが、実際は関係ありません。
サイトの規模に関係なく、サイト内で重要なコンテンツが頻繁に更新されているサイトかどうかによって、クロール頻度は高くなります。
Q5. クロールの頻度は検索順位を左右する要因である
答えは『誤り』です。たとえクローリングの頻度が上がったとしても、必ず検索順位が高くなるというわけではありません。検索順位に影響を与えるのは、コンテンツ自体の品質やサイトの内部施策の状況です。
このように、Googleは検索順位を決定するのに多くのシグナルを活用していますが、クローリングの頻度は検索順位のシグナルではありません。
Q6. ページの読み込みとレンダリングが速いほど、Googleのクロール量は増える
答えは『正しい』です。同じ時間あたりで比較するのであれば、ページの読み込みと表示速度が速いほど、Googleがクロールできる量は増えます。しかし、Googleはより重要な情報を含むページのクロールに他ページよりも時間をかける場合があります。
そのため、サイト全体の高速化を目指すのではなく、検索ユーザーにとって価値あるページの高速化に焦点をあてるべきです。
Q7. nofollowディレクティブはクロールの割り当てに影響する
答えは『一部正しい』です。まずディレクティブとは「指示文」のことであり、大抵はソースコードの最初の行に記述されます。そして、nofollowディレクティブは指定ページのhtml内に記述することで、クローラーがページ内のリンクを辿らなくなる指示文のことです。
サイト内の一部のページ内にnofollowディレクティブが記述されていると、クロールの割り当てに影響をもたらします。しかし、サイト内の他のページにnofollowディレクティブの記述がない場合、サイト自体はクロールの対象となります。
Search Consoleのインデックス カバレッジを定期的に確認すること

内包ページが100万ページ以上の大規模サイトや小まめに更新される中規模サイト(10,000ページ以上)でない限り、基本的にはサイトマップを最新状態に保ったうえで、定期的にSearch Consoleのインデックス カバレッジを確認するだけで十分といわれています。
インデックス カバレッジでは、サイト内に「エラー」や「有効(警告あり)」といったなにかしらの対応が必要なページが確認されると自動で警告してくれます。そして、詳細を確認すると、個別の原因や対応指針が表記されます。
今回ご紹介したクロールに関する内容は、事前に理解しておくだけでも無駄なSEO施策を行なわずに済みます。そのほかにも、細かい上級者向けのSEO技術情報はありますので、Googleの公式ブログに定期的に目を通すなどして日々情報をアップデートしておきましょう。
2005年よりSEOに従事、年間3000本以上のSEOコンテンツを制作しているシンプリックコンテンツマーケティング事業部の監修記事です。