Webサイト運営者やデジタルマーケターにとって、「トラフィック」と「SEO」は不可分な関係です。
どちらもWebサイト運営の成功にも欠かせない要素であり、この2要素の相乗効果がオンラインでの存在感や影響力の強化、さらにはビジネス成長のきっかけにもつながります。
そこで今回は、マーケティングにおけるトラフィックの重要性や、トラフィックを増やすためのSEO対策などについて詳しく解説していきます。
「そもそもSEOについてあまり理解できていない」という方は、以下の記事も併せてお読みください。
【2023年最新・完全版】SEO対策とは?初心者向けに「どこよりも」わかりやすく解説!
目次
マーケティングにおけるトラフィックとは
英単語の「トラフィック(traffic)」には「交通量」「往来」などの意味がありますが、マーケティングにおける「トラフィック」とは、一定期間におけるWebサイトへの訪問数やセッション数といったアクセスのことを指します。流入を計る指標の総称と考えればわかりやすいでしょう。
言い換えれば「Webサイトにトラフィックが発生していない」ということは、「Webサイトがユーザーに見てもらえていない状態である」ということです。そのため、早急にトラフィックを増やす施策を講じる必要があります。
トラフィックとSEOの関係性
トラフィックとSEOはお互いに密接に関係しています。まずはトラフィックの発生について簡単に説明しますと、トラフィックが発生するのは、ユーザーがキーワード検索を行ってWebサイトをクリックしてくれた場合だけではありません。具体的には、下記のような種類があります。
- オーガニックサーチ:検索エンジン経由の自然検索による流入
- ペイドサーチ:リスティング広告からの流入
- リファラルトラフィック:Webサイトに貼られたリンクからの流入
- ダイレクトトラフィック:ブックマークやURLを直接入力して訪れる流入
- ソーシャルトラフィック:FacebookやX(Twitter)、InstagramといったSNSに貼られたリンクからの流入
どのトラフィックが多いかはWebサイトの運用状況によって各々異なります。ただ、SEO対策がしっかり行われているWebサイトは検索結果で上位のページに表示されている可能性が高いため、必然的にオーガニックサーチによるトラフィックが増えると考えられます。
SEO対策がしっかり行われている→検索上位に表示されやすい→トラフィックが増える
そしてSEOに関しても、トラフィックの量と質が多いWebサイトは、検索エンジンから「高品質なサイトである」という評価を得やすいため、SEO対策には欠かせない要素になります。
トラフィックが多い→Webサイトの評価が高まりやすい→SEO対策に効果的である
Googleはどのようにトラフィックを認識・評価しているのか?
Googleは次のような流れでトラフィックを認識・評価しています。
ステップ1
Webサイト上に公開されたコンテンツをGoogleのクローラーがインデックスする際は、検索キーワードとの関連性が高い記事かどうかが重視されます。また、該当キーワードでインデックスされた他のページとコンテンツレベルを比較して順位帯を決めます。
この段階ではトラフィックがゼロのため、トラフィックデータを元にしたランク付けはされません。
ステップ2
Googleが検索結果に表示されているコンテンツTOP10と匹敵するレベルと判断すれば、検索結果の2ページ目や1ページ目に表示されます。ここからは実際のトラフィックデータを元に順位の上昇や維持の判断が行われます。Googleが順位付けの参考にするトラフィックデータは次のとおりです。
▼Googleが順位付けの参考にするトラフィックデータ(例)
- 「クリック率」
Web上に表示されたリンクが実際にクリックされた割合のこと。「CTR(Click Through Rate)」と略される。 - 「直帰率」
ユーザーがWebサイトにアクセスしたあと、まったく他のページを見ずにそのサイトから離れた(直帰した)割合のこと。 - 「再検索率」
ユーザーが検索を行った直後に再検索した割合のこと。 - 「滞在時間」
ユーザーがひとつのWebページに滞在していた時間のこと。滞在時間が長ければ、記事をしっかり読んでくれていると考えられる。 - 「ページ閲覧数」
ユーザーがWebページを閲覧した回数のこと。「PV数(Page View数)」と略される。 - 「読了率」
ユーザーがWebページを最後まで読んだ割合のこと。読了率が高いほど、ユーザーにとって面白い記事だったと考えられる。
難易度の高いキーワードは上位表示が難しく、検索結果からのトラフィックが獲得できないケースもあります。
しかしそのような場合でも、サイト内でユーザーが積極的にコンテンツを読んでいることが滞在時間や読了率などのトラフィック数値として現れれば、ページは評価されるようになり、それに連動して少しずつ検索順位が上がります。それと同時に検索結果ページから訪れたユーザー行動のデータをチェックして質の高さを判断します。
ステップ3
ユーザーの多くは、検索結果の上位に表示されたページを読みます。そのため検索上位に表示されるページは必然的に多くのトラフィックを獲得しやすくなりますが、競合ページのデータと比較して実際のトラフィックの数値が良いのか悪いのかによって、ユーザーの満足度を測り、ページの評価が行われます。この際に参照されるデータはステップ2と同様です。評価の結果は日々の順位に反映されます。
いずれにしても、「順位がある程度上がった後は、トラフィックデータで記事の品質が判断される」と考えてよいでしょう。
トラフィックを増やすためのSEO対策
トラフィックを増やすために欠かせないSEO対策は次のとおりです。
- 対策キーワードの選定
- 高品質なコンテンツの作成
- 最新情報の提供
- モバイルフレンドリーへの対応
それぞれ詳しく見ていきましょう。
対策キーワードの選定
Webサイトが特定のキーワードで高い順位に表示されれば、多くのトラフィックを集めることが可能です。そのため、適切な対策キーワードの選定は、検索結果のランキング向上とオーガニックトラフィックの増加に直接影響を与えます。
対策キーワードの選定はSEO戦略の基盤であり、Webサイトへのトラフィックを増やすために不可欠なステップです。
適切なキーワードを選択できれば、ユーザーの興味・関心を高め、競合他社との差別化を図りながらトラフィックを強化できます。
対策キーワードの選定方法については、以下の記事で網羅的に解説しています。
高品質なコンテンツの作成
高品質なコンテンツはWebサイトを訪れたユーザーの満足度を高めます。満足度の高さは滞在時間と読了率に直結するため、トラフィックの質を高め、検索結果のランキング向上にもつながります。
ユーザーエンゲージメントが高まれば、他のページが探索される機会やリピーターが増える可能性も大きくなるでしょう。
高品質なコンテンツの作成方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
SEOライティング基礎 | 初心者が最高の一記事を作り上げるために
最新情報の提供
Googleは基本的に最新のコンテンツを好むため、新しい情報を提供するWebサイトを優先的に表示する傾向があります。ユーザーからの信頼度も高まるでしょう。
特にニュース、テクノロジー、健康、法律などの分野は情報が日々変化するため、常に最新の情報を提供するようにしたいところです。
常に最新情報が更新されているWebサイトはバックリンク(被リンク)の獲得もしやすくなります。高品質なサイトからバックリンクを獲得できれば、SEO対策にも有効で、リファラルトラフィックの増加につながります。
モバイルフレンドリーへの対応
近年ではモバイルデバイスからアクセスするユーザーが増えているため、モバイルフレンドリーなWebサイトの作成がSEO対策において必須事項です。
世界的にもスマートフォンとタブレットの普及率は極めて高く、日本でも75.1%がモバイルからのアクセスであるという調査もあります(出典:The proportion of mobile searches is more than you think – What you need to know – SISTRIX)。
GoogleもモバイルフレンドリーなWebサイトを優先的に表示する傾向があります。そのため、モバイルユーザーに最適化されているWebサイトは検索結果のランキングで有利になり、オーガニックトラフィックを増やすのに役立ちます。
定期的なデータの確認も重要
トラフィックデータを定期的に確認・分析することによって、マーケティング戦略の効果を評価できます。改善策の立案にも役立つでしょう。トラフィックの急な変化やトレンドの把握にもつながります。
データを確認する際に注意したいポイントは、次のとおりです。
トラフィックが増えたとき | 流入経路を調査して効果的な媒体を特定する |
トラフィックが減ったとき | 減った原因を考察して改善策を立案する |
広告展開時 | 効果測定を行う |
定期的にデータをチェックすると、様々な問題の早期発見にも有効です。Webサイトの読み込み速度が遅くなったときや、特定のページで離脱率が高い場合などに早急な対策をすれば、ユーザー離れを最小限に抑えられます。
トラフィックの確認方法
Google Analyticsの管理画面から「集客→トラフィック獲得」を選択するとサイトトラフィックを確認できます。
適切なSEO対策を行ってトラフィックの増加につなげよう
トラフィックとSEOの関係性を理解して正しいアプローチでSEO対策を行えば、トラフィックの増加につなげられます。
ユーザーニーズに適した質の高いコンテンツを作成するだけでなく、読み込み速度の最適化やモバイルフレンドリーなデザインといったユーザーエクスペリエンスも意識したWebサイトを用意することも効果的です。
ユーザーの滞在率や読了率などが上がればGoogleの評価も高まり、Webサイトが検索結果の上位に表示されるようになります。
「トラフィックを増やすための継続的な施策を行いたい」とお考えの方は、ぜひ弊社シンプリックの無料相談をご活用ください。弊社クライアントおよび弊社自身の成功事例をもとに、お客様が今取り組むべきことをお伝えし、弊社がどのような支援をできるかご説明させていただきます。