リッチリザルトとは?主な種類と表示させる方法を解説

リッチリザルトとは?主な種類と表示させる方法を解説

リッチリザルトとは、Google検索結果においてユーザーの目を引く強調表示のことを指します。これは、ウェブサイトのコンテンツを構造化データとしてGoogleに提供することで実現され、具体的には、レビューの星評価、よくある質問(FAQ)、パンくずリストなどが検索結果に追加で表示されるようになります。

これらの追加情報により、検索結果ページでの視認性が高まり、競合サイトとの差別化を図ることができます。この記事では、代表的なリッチリザルトの種類や表示条件、導入のポイントをわかりやすく解説します。

リッチリザルトとは?

リッチリザルトは、検索結果に視覚的な要素や補足情報を加えることで、クリック率(CTR)を高める強力なSEO施策の一つです。Googleが提供する拡張検索結果であり、構造化データをページに実装することで表示対象となります。

リッチリザルトの定義と表示位置

リッチリザルトとは、検索結果のスニペット部分に追加情報が表示される形式を指します。たとえば、星評価(レビュー)、価格情報、画像、FAQの折りたたみなどが含まれます。これらは、従来の青いリンク・タイトル・説明文だけの「通常スニペット」とは異なり、より豊富な情報を提供するため、視認性と信頼性を向上させる効果があります。

以前は「リッチスニペット」「リッチカード」と呼ばれていましたが、現在(2017年以降)はまとめて「リッチリザルト」という名称になりました。

リッチリザルトの表示位置は種類によって異なりますが、基本的に検索結果の各ページタイトルやURLの下部です。Googleが適切と判断した場合には上位表示やリッチリザルト枠(強調スニペット)に表示されることもあります。

通常の検索結果との違い

通常の検索結果と比べ、リッチリザルトはクリックを誘導しやすく、CTRの改善につながります。その理由は、ユーザーが求める情報(例:星評価、FAQ、パンくずなど)が視覚的にわかりやすく提示されるためです。

また、検索意図にマッチしたリッチリザルトが表示されることで、ユーザーの満足度も向上し、直帰率の低下や滞在時間の増加にも寄与する可能性があります。

リッチリザルトの主な種類一覧

リッチリザルトは約30種類とさまざまな種類があり、対応するコンテンツと構造化データの形式に応じて表示内容が異なります。ここでは代表的なタイプを分類し、それぞれの表示例と対応するschema.orgのタイプを紹介します。

パンくずリスト/レビュー/FAQ

パンくずリストやレビュー、FAQは検索結果のページタイトルやURLの上部・下部に表示されます。ページ内の構造や記載内容を簡潔に検索結果に表示させるため、ユーザーにどのようなサイトであるかを示すことにも役立ちます。

  • パンくずリスト(Breadcrumb)
    サイトの階層構造を検索結果に表示し、ユーザーがどの位置にいるかを明示します。
    使用する構造化データ:BreadcrumbList
  • レビュー(Review/AggregateRating)
    商品やサービスに対する星評価やレビュー数を表示します。
    使用する構造化データ:Review、AggregateRating
  • FAQ(よくある質問)
    検索結果に関連する質問と回答の一覧を折りたたみ式で表示します。FAQページに適用可能です。
    使用する構造化データ:FAQPage

イベント/商品/動画/レシピ

イベントや商品、動画、レシピなどは、検索内容に関連した各テーマの枠内に表示されます。たとえば、ユーザーがレシピに関するワードを検索した場合、検索結果には各ページのレシピ内容が一覧で確認できるよう表示されます。

  • イベント(Event)
    公演・セミナーなどの開催情報、日時や場所を表示します。
    使用する構造化データ:Event
  • 商品(Product)
    商品名、価格、在庫状況などを表示します。ECサイトに必須の要素です。
    使用する構造化データ:Product
  • 動画(Video)
    埋め込み動画のサムネイルや再生時間、説明などを表示します。YouTube以外でも対応可能です。
    使用する構造化データ:VideoObject
  • レシピ(Recipe)
    料理の材料や調理時間、カロリー情報などを視覚的に表示します。
    使用する構造化データ:Recipe

このように、リッチリザルトには多様な種類があり、コンテンツ内容によって適切なリッチリザルトは異なります。主な種類と内容、対応する構造化データの一覧は以下のとおりです。

リッチリザルトの種類主に表示される内容対応する構造化データ
パンくずリスト階層構造リンクBreadcrumbList
レビュー星評価、レビュー数Review, AggregateRating
FAQ質問と回答の展開表示FAQPage
イベント日時、場所、開催情報Event
商品商品名、価格、在庫情報Product
動画サムネイル、再生時間VideoObject
レシピ材料、調理時間、カロリーRecipe

※Google検索セントラルでの構造化データ マークアップ一覧はこちら
Google 検索がサポートする構造化データ マークアップ

リッチリザルトを表示させるには?

リッチリザルトの表示には、適切な構造化データの実装が必須です。対応するschema.orgの語彙を正確に用いて記述することで、Googleがページ内容を理解しやすくなり、検索結果に表示させたい情報が反映されます。

構造化データ(schema.org)の種類と記述方法

構造化データは、HTML内にページの意味情報を付加するためのマークアップです。Googleがサポートする形式は主に以下の3つです。

  • JSON-LD:<script type=”application/ld+json”>で記述
  • Microdata:HTMLタグに属性として埋め込む方式
  • RDFa:よりセマンティックな記述が可能(一般的ではない)

現在最も一般的でGoogleが推奨する形式はJSON-LD形式であり、保守性・記述性に優れています。HTMLのどこにでも記述可能で、データを一箇所にまとめられます。MicrodataはHTML5でのみ使用でき、該当箇所近くに記述することで実装可能です。RDFaは環境に制限がなく、HTML5以外でも使用できます。

いずれもメリットがありますが、MicrodataやRDFaはHTMLソースコードが複雑になりやすいです。各リッチリザルトタイプに応じて、対応するschema.orgの語彙を参照しながら記述しましょう。

必須項目と任意項目の注意点

構造化データには、Googleが認識するための「必須項目」と「任意項目」があります。必須項目が欠けている場合、リッチリザルトとして表示されない原因となるため、以下の点に注意しましょう。

  • 各タイプごとに最低限求められるプロパティを必ず記述する
  • 任意項目でも、入力することで表示の充実度が高まり、CTR向上につながるケースが多い
  • Googleの構造化データのガイドラインを必ず確認し、最新仕様に準拠させる

FAQなら「question」と「acceptedAnswer」などが最低限必要な必須項目です。任意項目がなくても構造化データを実装することは可能ですが、任意項目の追加でよりリッチリザルトの内容が充実してユーザーの目に留まりやすくなります。また、リッチリザルトが表示されるためには、構造化データがGoogleのガイドラインを遵守しなければなりません。構造化データに問題がある場合、リッチリザルトが検索結果に表示されないこともあります。

表示されない原因と対処法

構造化データを正しく記述しても、リッチリザルトが表示されないことがあります。その背景には、技術的な不備やGoogleのポリシー、あるいはサイトの評価要因が関係しています。

サイトの品質/構造化データのエラー

Googleは、サイトのコンテンツ品質を重視してリッチリザルト表示の可否を判断します。たとえば以下のような要因がある場合、表示対象から除外される可能性があります。

  • ページの情報が薄く、信頼性や網羅性に欠ける
  • 構造化データに誤記や不備がある(必須項目の欠落、値の不正)
  • 実際のコンテンツと構造化データの内容が一致しない
  • ガイドライン違反の可能性がある(例:隠しコンテンツのマークアップ)

Googleは構造化データの「乱用」を検出するアルゴリズムを持っており、形式上は正しくても「不適切な利用」と判断されると表示されないことがあります。

Googleサーチコンソールによる検証

リッチリザルトが表示されない場合は、まずGoogleサーチコンソールで状態を確認しましょう。サーチコンソールでは以下の機能で検証できます。

  • 「拡張」レポート:構造化データの検出状況とエラー一覧が確認できる
  • 「URL検査ツール」:ページごとのインデックス状況と構造化データの反映状況を表示できる
  • リッチリザルトテスト:対象ページがどのリッチリザルト形式に対応しているかを確認できる

検出されたエラーは、必ず詳細を読み、HTMLと構造化データの対応関係を見直しましょう。修正後は「修正を検証」ボタンでGoogleに再確認を依頼できます。

リッチリザルト導入のメリットと注意点

リッチリザルトの導入は、検索結果での可視性を高め、ユーザーからのクリックを獲得しやすくする大きなメリットがあります。ただし、Googleのガイドラインに沿った運用が求められるため、注意点を理解した上で適切に管理することが重要です。

CTR向上と検索結果での差別化

リッチリザルトは、検索結果で他のページとの差別化を図る強力なツールです。視覚的な情報(星評価、画像、FAQ展開など)により、ユーザーの注目を集め、クリック率(CTR)の向上が期待できます。

さらに、構造化データを通じてGoogleにページの主旨を正確に伝えることで、インデックスの精度向上やロングテールキーワードでの表示機会増加といった副次的なSEO効果も得られます。

やりすぎによるガイドライン違反リスク

一方で、過剰なマークアップや意図的な操作は、Googleのガイドライン違反と判断されるリスクがあります。具体的には次のようなケースが該当します。

  • 実際にページ上に表示されていない情報をマークアップする
  • 口コミやFAQの内容を過剰に盛る・自作する
  • ユーザーにとって意味のない情報をリッチリザルト目的で構造化する

Googleは、構造化データの「信頼性」や「一貫性」を重視しているため、ガイドラインに違反した場合は表示停止や手動対策の対象となることもあります。

導入時はGoogle公式の構造化データポリシーを熟読し、透明性と誠実性を持った運用を心がけましょう。

まとめ

リッチリザルトは、検索結果での視認性やクリック率を高める強力な施策であり、構造化データとの連携が鍵を握ります。表示させたい種類に応じて、対応する構造化データを正確に実装し、Googleのガイドラインに沿った運用を行うことが重要です。

また、サーチコンソールでの検証と継続的な改善を重ねることで、安定的な表示とSEO効果の最大化が期待できます。 

構造化データの導入やリッチリザルトの運用に不安がある場合は、シンプリックまでお気軽にご相談ください。

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