「ahrefs 被リンク」と検索する方は、競合のSEO戦略や自社のリンク状況を把握したいと考えているでしょう。Ahrefs(エイチレフス)は世界中のSEO担当者が利用する強力な被リンク分析ツールで、自社・競合問わずあらゆるリンクデータを網羅的に確認できます。本記事では、Ahrefsで被リンクを調査する具体的な方法から、分析結果の活用術までを解説します。
Ahrefsとは?主要機能と特徴
SEOツールとしての位置づけ
Ahrefs(エイチレフス)は、世界190か国以上で使われているSEOツールで、特に被リンク分析に強みを持つサービスです。競合のリンク戦略を把握したいときや、自社サイトのリンク獲得状況を調査したいときに活躍します。また、集客キーワードの調査や競合とのコンテンツギャップ分析など、オールインワン型のSEOツールとして非常に有用なツールです。

被リンクデータの網羅性と精度
Ahrefsの強みのひとつが、世界最大級の被リンクインデックスを保有している点です。インデックスの更新頻度が高く、他ツールと比べて古い情報が混在しにくい点も魅力です。新たに獲得した被リンクや、消失したリンク情報も過去の日付にさかのぼって確認できるため、タイムリーにWebサイトのSEO状況が把握できます。
日本語対応・料金・使用条件について
Ahrefsは日本語にも対応しており、英語が苦手なユーザーでも安心して操作できます。料金プランは個人利用向けの「ライト」プランから、法人・代理店向けの「アドバンス」「エンタープライズ」まで幅広く、基本的に月額制です。無料トライアルは用意されていませんが、月額4,460円(税込:4,906円)のスタータープランが用意されているので、初めて利用される方におすすめです。被リンク分析のための「サイトエクスプローラー」機能も利用できます。

Ahrefsで自社の被リンクを調べる手順
サイトエクスプローラーにURLを入力
Ahrefsの被リンク調査は、「サイトエクスプローラー」という機能を使って行います。Ahrefsのトップページ上部の検索窓に、自社のURL(例:https://example.com)を入力し、Enterキーを押すと、対象サイトの概要が自動で取得されます。
このとき、ルートドメイン、サブドメイン、特定URLのいずれかを選択できるため、サイト全体・ブログのみ・特定LPのみといった単位で調査が可能です。


「被リンク」タブの見方
「サイトエクスプローラー」の検索結果ページ左メニューの「被リンク」をクリックすると、自社に貼られている被リンクの一覧が表示されます。ドメイン単位・ページ単位での集計ができ、リンク元ページ、アンカーテキスト、リンク先URL、リンクタイプ(フォロー/ノーフォロー)などの詳細情報が一覧形式で確認できます。
リンクの新規獲得・消失状況を知りたい場合は「New」「Lost」タブを確認しましょう。最近追加されたリンクや削除されたリンクが時系列で表示されます。細かな日程の設定もできるため、特定の期間の被リンク状況も確認できます。
アンカーテキスト/リンク元の評価方法
被リンクの価値は、単なる数ではなく「どのようなアンカーテキストで」「どのドメインから」貼られているかが重要です。Ahrefsでは、左メニュー「アンカー」からアンカーテキストの使用頻度を、「参照ドメイン」からリンク元のドメイン一覧とリンク元のドメイン評価(DR)を確認できます。
過剰なアンカーテキストの偏りや、不自然な低品質ドメインからのリンクがないかを確認することが、リンク精査の第一歩となります。

Ahrefsで競合サイトの被リンクを調査する
URL比較機能でのベンチマーク分析
Ahrefsの強力な機能のひとつに、複数のURLを比較して被リンク状況を分析できる「Batch Analysis(ドメイン比較)」ツールがあります。この機能を使えば、自社サイトと競合サイトの参照ドメイン数、被リンク数、ドメイン評価(DR)などを一目で比較できます。
この比較により、自社に不足しているリンク獲得状況や、競合が獲得しているリンクの特徴を数値で把握でき、改善ポイントが明確になります。

被リンク元の共通点・差分の発見
競合が獲得しているが自社には存在しないリンクを調べるには、「Link Intersect(リンク交差)」ツールが便利です。競合複数社を入力し、共通してリンクされているが自社にはリンクされていないドメインを抽出できます。
これは、「競合が評価されている理由」の一端を知ることができる貴重な情報源であり、今後のリンク獲得候補リストとして活用可能です。
リンク交差ツールは、「競合の分析」ページを開き、URLを指定し検索したが画面の左メニューから確認できます。

リンク獲得戦略のヒントを得る方法
被リンクの獲得経路は多岐にわたりますが、Ahrefsでは実際にどのようなページがどこからリンクされているかを確認できるため、競合のコンテンツ戦略やPR手法のヒントを得られる点も有用です。たとえば、調査レポート記事や比較表コンテンツなど、リンクされやすい記事の傾向を把握すれば、自社のコンテンツ戦略に落とし込むことができます。
被リンクの質と量の評価指標
DR(ドメイン評価)とUR(URL評価)の違い
Ahrefs(エイチレフス)では、被リンク元の影響度を測るためにDR(Domain Rating)とUR(URL Rating)という独自指標を提供しています。
- DR(ドメイン評価):リンク元ドメイン全体の信頼性・影響力を0〜100で評価。より多くの信頼あるドメインから被リンクを受けているドメインほど、DRが高くなる。
- UR(URL評価):特定のページ(URL単位)の評価。ページ単位でのリンクの強さやSEO影響度を測るのに使われる。
フォロー/ノーフォローの判別と活用
リンクには、検索エンジンに評価を渡す「フォローリンク」と、評価を渡さない「ノーフォローリンク」があります。Ahrefsではリンクの種類も一目で判別できるため、SEO効果に寄与するリンクの比率やバランスを把握できます。
ノーフォローリンクが多すぎる場合は、非効率なリンク獲得施策を進めている可能性があるため、戦略の見直しが必要です。一方で、自然なリンク獲得では一定のノーフォロー比率があるのは健全です。
スパムリンクの検知方法と注意点
被リンクの中には、質の低いディレクトリサイトやスパム的なドメインからのリンクが含まれていることがあります。Ahrefsでは「リンク元のDRが極端に低い」「アンカーテキストが機械的」「海外の無関係ドメインが多数」など、スパムの傾向を視覚的にチェックできます。
こうしたリンクは、Googleからの評価を下げるリスクがあるため、否認対応も検討しましょう。ただし、否認ツールの利用は慎重に行いましょう。
被リンクデータをSEO施策に活かす方法
良質なリンク元へのアプローチ施策(リンクビルディング)
Ahrefsで確認ができた被リンクデータは、リンクビルディング(リンク獲得施策)に直接活用できます。特に、競合サイトが獲得していて自社が持っていないリンク元(「リンク交差」で確認可能)を洗い出し、それらのサイトに情報提供・寄稿・取材依頼などを行うことで、自然な被リンク獲得を目指せます。

低品質リンクの削除・否認の判断基準
Ahrefsで発見された低評価のドメインやスパム性の高い被リンクについては、Googleの「リンク否認ツール」で除外申請することも検討対象です。ただし、Googleは「明確に問題がある場合以外、通常は否認不要」と明言しており、極端なSEOダメージがない限りは放置でも問題ないケースも多いです。
否認対応は、Ahrefs内でスプレッドシートエクスポートが可能なので、慎重に分析したうえで活用しましょう。
新規コンテンツやPR施策への反映方法
被リンクが集まっているコンテンツには共通点があります。たとえば「独自性の高いデータ提供」「比較・ランキング形式」「専門性の高い解説」などです。Ahrefsでそれらの傾向を分析すれば、次にどのようなコンテンツを制作すべきか、どのPR施策に注力すべきかの判断材料になります。
また、成功事例やリンク獲得数の多い記事構成は、別コンテンツやSNS施策への転用も可能です。
まとめ
Ahrefsは、被リンクの量と質を可視化し、競合と比較した差分を明確にする強力なSEOツールです。自社サイトの被リンク分析から、競合のリンク獲得戦略の把握、さらにリンクビルディング施策の立案まで、幅広く活用できます。
被リンクはSEOにおける信頼性の証とも言える重要な要素です。Ahrefsを活用することで、戦略的にリンクを獲得・管理し、検索順位の向上につなげましょう。
シンプリックでは、提供するSEOコンサルティングのなかで、Ahrefsを活用し、競合調査・被リンク分析・リンク戦略設計の支援などを行っています。お困りの際はお気軽にご相談ください。

シンプリックのSEO事業全体を監修。海外のマーケティングカンファレンスにも足を運び、最新のSEOおよびコンテンツマーケティング動向に精通。「競合が少なくコンバージョンを生み出せるキーワードの選定」「読みやすくロジカルな記事コンテンツの監修」を得意としています。
【実績】2005年に設立した株式会社ブルトア(サクラサクマーケティング株式会社)では、多数のクライアント、パートナー企業の検索エンジン集客に貢献し、SEO事業を年商7億規模に伸張させる。その後、設立した株式会社シンプリックでは、自社の海外通販事業を検索エンジンからの集客により2年で月商3000万規模に拡大。