直帰率の平均はどのくらい?業種・サイトタイプ別の基準を紹介

直帰率の平均はどのくらい?業種・サイトタイプ別の基準を紹介

Webサイト運営において「直帰率」という言葉はよく耳にしますが、実際に自社の直帰率が高いのか低いのか、平均的な数値と比較してどうなのか、判断に迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、業種やサイトタイプ別の直帰率平均を紹介します。加えて、直帰率の定義や意味の解説、直帰率が高くなる原因と具体的な改善策、活用すべき分析ツールについて解説します。Webサイト運営やマーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

直帰率とは?Webサイトの直帰率の意味と重要性

Webマーケティングを行う上で頻繁に使われる「直帰率」という指標。直帰率が何を示しているのか、なぜWebサイト運営において重要な指標なのかをまず解説します。

直帰率の基本的な定義

直帰率とは、Webサイトの訪問者がサイト内の他のページに移動せずに離脱した割合を示す指標です。具体的には、1ページだけを閲覧し、そのままサイトを去ったユーザーの割合を表します。例えば、直帰率が70%という場合、サイト訪問者のうち70%が1ページのみを閲覧して離脱していることになります。

直帰率がマーケティングに与える影響

直帰率が高いということは、多くの訪問者が最初のページを見ただけで離脱してしまっていることを意味します。これは、ページ内容が訪問者の期待に沿っていない、ページの読み込み速度が遅い、UIやデザインが使いにくいなど、何らかの問題がある可能性が高いでしょう。直帰率を改善することで、ユーザーの満足度を高め、結果としてコンバージョン率向上やサイト評価の改善につながります。

【一覧表】業種・サイトタイプ別の直帰率平均

自社のWebサイトの直帰率が高いのか低いのかを判断するには、業界やサイトタイプごとの平均値と比較することが有効です。ここではContentsquareの調査データをもとにした平均的な直帰率の一覧を紹介します。

業種別の平均直帰率

業種平均直帰率
食料品59.03%
フィットネス53.30%
美容53.21%
薬局52.04%
電子機器51.83%
飲食51.71%
家庭用品51.57%
アパレル49.98%
スポーツ49.80%
B2B業界75.00%

出典:Contentsquare調査データ

B2B業界の直帰率はB2C業界に比べて、高い傾向があります。​Contentsquareの2021年の調査によると、B2B業界の平均直帰率は75%に達しており、B2Bの各業種と比較しても際立って高い数値です。​

サイトタイプ別の平均直帰率

サイトタイプ平均直帰率
ランディングページ(LP)60〜90%
ブログ・コンテンツサイト65〜90%
ECサイト(オンラインショップ)20〜45%
BtoBサイト25〜55%

出典:米国のデジタルマーケティング領域の教育・トレーニング企業CXL社の調査データ

これらのデータを参考に、自社の直帰率が業界平均と比較してどのような位置にあるのかを確認し、必要に応じて改善策を検討することが重要です。

直帰率の高い・低いを判断するための基準と考え方

直帰率は高ければ常に悪いわけではなく、サイトやページの目的により適切な水準が異なります。ここでは直帰率の高低をどのように判断すべきか、基準や考え方を解説します。

「良い直帰率」「悪い直帰率」とは?

直帰率は単純に「低ければ良い」というものではありません。重要なのは、ユーザーがそのページに訪れた目的と実際の行動が一致しているかどうかです。

  • LP:資料請求や購入など、目的を果たして離脱しているなら問題なし
  • ブログ記事:情報提供が目的で読了後に離脱するのは自然な行動
  • ECやサービス紹介ページ:回遊を前提とした構成なら、直帰率は低い方が望ましい

このように、自社サイトの目的に応じて直帰率の適切さを判断することが重要です。

直帰率だけで判断せずに見るべき指標

直帰率は単独で判断するのではなく、滞在時間やページビュー数、コンバージョン率など、他の指標と合わせて総合的に分析する必要があります。

  • 平均セッション時間:直帰していても滞在時間が長ければ、狙ったコンテンツがしっかり読了されている可能性がある
  • コンバージョン率:成果に結びついているかどうか
  • 流入元別の傾向:検索・SNS・広告などで直帰率に差が出やすい

特に「直帰率が高く、かつCVが発生していないページ」は改善優先度が高いと判断できます。一方で「直帰率は高いがCVは取れている」場合、直帰は許容される範囲かもしれません。

直帰率が高くなる主な原因とその解決策

Webサイトの直帰率が高くなる原因を正しく理解し、それに応じた適切な解決策を実施することで改善が可能です。ここでは直帰率が高くなる代表的な原因とその解決策について解説します。

原因①ページ内容が期待とズレている

訪問者が期待する内容とページの内容が一致していない場合、ユーザーはすぐに離脱する可能性が高くなるでしょう。これは検索意図の誤認識や、広告・リンクからのメッセージと実際のページ内容にギャップがあるためです。解決策としては、検索意図を再確認し、ユーザーが求める情報を的確に提供できるようコンテンツを調整します。

原因②ページの読み込み速度が遅い

ページの読み込みに時間がかかると、多くの訪問者は離脱します。特にモバイルユーザーは数秒以内にページが表示されないと離脱する傾向があります。解決策としては、画像や動画ファイルの最適化、サーバーの改善、キャッシュ機能の導入など、ページの表示速度を向上させる施策を実施しましょう。

原因③ページデザインUIが使いにくい

見づらいデザインや複雑なナビゲーションが原因で訪問者がストレスを感じ、離脱してしまう場合があります。ユーザーが直感的に情報を探しやすいようにページ構造やデザインを改善しましょう。例えば、ナビゲーションの整理やCTAボタンの最適化を行い、ユーザー体験(UX)を向上させます。

原因④モバイル最適化が不十分

スマートフォンユーザーが増加する中、モバイル対応が不十分なサイトは直帰率が高くなります。特に小さい画面でも読みやすく、操作しやすいサイト設計が重要です。対応状況の確認には、PageSpeed Insightsの「モバイル項目」やSearch Consoleの「モバイルユーザビリティ」レポートを活用しましょう。

【実践編】直帰率を改善するための具体的な施策

直帰率の原因がわかったら、具体的なアクションを実行して改善に取り組む必要があります。ここでは、直帰率改善のための実践的な施策を具体的に解説します。

①コンテンツの改善

直帰率改善の最初のステップは、ユーザーが求める内容を提供することです。具体的には、ユーザーが求めるキーワードを調査し、その検索意図に沿った情報を丁寧に掲載しましょう。見出しや本文をわかりやすく整理し、関連する情報や内部リンクを適切に配置することで、訪問者が自然に他のページへ遷移できるように誘導します。

②ページ読み込み速度の改善

ページの表示速度を改善するためには、画像サイズの圧縮、ブラウザキャッシュの活用、CSSやJavaScriptの軽量化などを行います。Googleが提供するPageSpeed Insightsなどの無料ツールを使用して速度を分析し、具体的な改善点を特定して改善施策を実行しましょう。

③CTAリンク設計見直し

訪問者をサイト内の他のページに誘導するためには、明確なCTA(コール・トゥ・アクション)や関連ページへのリンクを適切に設置することが重要です。ページの内容に関連したCTAやリンクを目立つ場所に配置し、訪問者が次の行動を自然と取れるようにデザインを調整しましょう。

④モバイル対応の強化

モバイル端末からのアクセスが多い現代では、レスポンシブデザインの実装、モバイル専用レイアウトの整備、タップしやすいボタンサイズへの変更などが求められます。GoogleのPageSpeed Insights(モバイル項目)や、Search Consoleのモバイルユーザビリティレポートを活用して問題点を洗い出し、改善点を一つずつクリアしてモバイルユーザーの直帰率を低下させましょう。

直帰率改善に役立つ分析方法とツール

直帰率を効果的に改善するためには、適切な分析方法とツールを活用して現状を正確に把握する必要があります。ここでは具体的な分析方法と推奨ツールをご紹介します。

Google Analytics(GA4)を活用した直帰率の分析方法

Google Analytics 4では、ページごとの直帰率を簡単に確認できます。

「レポート」メニューを開き「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」→「編集」→「レポートをカスタマイズ」タブ内の「指標」をクリック、「指標を追加」から「直帰率」を検索してクリックし、右下の「適用」をすることで、直帰率が確認できるようになります。

ヒートマップツールの活用方法

ヒートマップツールは、訪問者がページ内のどこに注目し、どのように行動しているかを視覚的に分析できます。ミエルカヒートマップなどのヒートマップツールを活用することで、ユーザーが途中で離脱するポイントやCTAの効果を視覚的に把握でき、より具体的で効果的な直帰率改善施策を立案することが可能です。

まとめ

直帰率はWebサイトの課題を見つけるための非常に重要な指標です。まずは自社の直帰率が業界平均と比べてどうかを把握し、その数値が「許容できるものか」「改善すべきか」を判断することが第一歩です。

高直帰率の原因を正しく分析し、目的に合ったページ構成や導線設計、UI改善を進めていくことで、ユーザーの満足度と成果の両方を高めることができます。

シンプリックでは、直帰率改善をはじめとするWebサイトのアクセス解析・改善支援を数多く実施しています。直帰率を含め、サイトのパフォーマンス向上やマーケティング成果改善についてお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

関連記事

  1. Web集客のやり方を徹底解説!4つの集客方法と成功のポイントを理解しよ…

  2. what-is-conversion

    Webマーケティングにおけるコンバージョンとは?CVRを上げる方法も解…

  3. internet_ads

    【インターネット広告の効果がないと感じる方へ】改善方法と新たな施策を解…

  4. Googleタグマネージャー(GTM)の使い方-GA4の設定も解説

  5. インバウンドセールスとは | メリットや成功させるコツを徹底解説!

  6. Webサイトの流入アクセスを増やす方法を解説|コンテンツSEOがおすす…

  7. Googleで企業情報をナレッジパネルに表示させるための手続きとは?

  8. ノーリファラーとは?発生原因と対策方法を解説

    ノーリファラーとは?発生原因と対策方法を解説

PAGE TOP