WebサイトのSEO(検索エンジン最適化)戦略において、”ドメイン内のサブディレクトリ”と”サブドメイン”のどちらを選択すべきか、悩む方は多いのではないでしょうか。
Webサイトの目的やテーマなどによってベストな選択は変わってくるため、まずはサブドメインの特徴を確認しておくことが大切です。
そこで今回は、ドメインとサブドメインの違い、選択する際の考慮ポイントを詳しく解説していきます。サブドメインと混同されがちな「サブディレクトリ」との違いも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「そもそもSEOについてあまり理解できていない」という方は、以下の記事も併せてお読みください。
【2023年最新・完全版】SEO対策とは?初心者向けに「どこよりも」わかりやすく解説!
目次
サブドメインとサブディレクトリ、SEO上の影響は?
SEOにおけるサブドメインとサブディレクトリの影響に大差はありません。
サブドメインは本ドメインとは「別サイト」として扱われますが、本ドメインの評価はサブドメインにも影響します。一方、本ドメインに紐づいているサブディレクトリも、本ドメインと強い相乗効果が生じやすくなります。そのため、どちらを選んでもSEO対策の観点で有利・不利に違いはありません。
本ドメインが検索エンジンから高い評価を受けているのであれば、新たにドメインを取得するよりもサブドメインやサブディレクトリで運用するほうがメリットは大きいでしょう。逆に、本ドメインの評価が低い場合は、新たにドメインを取得したほうが有利になる可能性があります。
サブドメインとサブディレクトリはいずれも本ドメインの評価の影響を受けますので、どちらを選ぶべきか、また、新たにドメインを取得すべきかは、あくまで「本ドメイン」を基準にするのがよいでしょう。
サブドメインとは
サブドメインとは、本ドメインに対して任意に設定できるドメインのことです。
提供するサービスなどによってドメインを分ける際に便利で、Webサイトの構造化や特定サービスの識別化にも有用です。本体ドメインが「example.com」の場合、サブドメインは「sub.example.com」のように、本ドメインの前に文字列を付加して設定できます。
▼主なサブドメインの例
本ドメインが「example.com」の場合、
・メールサービス・・・・mail.example.com
・ブログコンテンツ・・・blog.example.com
・オンラインストア・・・store.example.com など
サブドメインとドメインの関係
本ドメインが「example.com」である場合のサブドメインとドメインの関係は、下図のとおりです。
サブドメインは本ドメインに含まれる形で存在していますが、それぞれが独立しているため、異なるテーマやサービスのコンテンツを作成できます。
また、ドメインとは本来、Webサイトを特定するために欠かせない要素であるため、ドメイン取得サービスなどを利用して独自のドメインを取得するのが一般的ですが、サブドメインは本ドメインを分割して利用するので、新たにドメインを取得する必要がありません。サブドメインは取得するのではなく、ドメインを管理するサーバーで設定します。
サブドメインとサブディレクトリの違い
サブドメインと似ているものとして、サブディレクトリがあります。サブディレクトリとは、ドメイン名の後のスラッシュ(/)で区切られた部分のことです。ドメイン内に別のディレクトリ構造を作成する際に使用されます。
example.com・・・・・ドメイン
sub.example.com・・・サブドメイン
example.com/sub・・・サブディレクトリ
本体のドメインが「example.com」であれば、「example.com/recruit」や「example.com/work」のように、サイト内のコンテンツを整理するためにサブディレクトリを設定するのが一般的です。
サブドメインのメリット
サブドメインには、主に次のようなメリットがあります。
- 運営のコストを省ける
- 管理が容易になる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
運営のコストを省ける
通常、テーマの異なるサイトを立ち上げる際には別ドメインでの運用を検討しますが、ドメインを取得するにはコストが発生します。
一方、サブドメインは本ドメインの管理画面から設定するだけで運用できるため、新たにドメインを取得するコストは発生しません。ただし、プロバイダーによってはサブドメインの追加費用が発生するので、事前に確認しておきましょう。
管理が容易になる
複数のコンテンツをそれぞれ別のドメインで管理すると、更新ルールや作業内容が整理されず、運営の煩雑化を招きます。
一方、サブドメインは本ドメインを分割して設定・運用していくため、管理画面が1つで済みます。異なる部門や機能別に発生する作業がある場合も、運用体制が明確なため、更新忘れや管理の不備などを防げるようになります。
サブドメインとサブディレクトリの選び方
サブドメインとサブディレクトリの選び方は、Webサイトのニーズや目標などによって異なります。
サブドメイン | サブディレクトリ |
---|---|
・テーマを分けても信頼性を担保できる ・新規ドメインよりもコストと手間がかからない | ・専門性を高められる ・コンテンツの量を増やしやすい |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
サブドメインを選んだほうが良いケース
異なるテーマやサービスを提供する場合は、サブドメインを使ったほうがいいでしょう。各サービスをサブドメインで分割すれば、管理もしやすく、かつコンテンツが関連性を持ちながらも独立するというメリットもあります。
コンテンツがメインサイトの内容と大幅に異なる場合も、サブドメインを使ったほうがいいでしょう。サブディレクトリは本ドメインの下位に該当します。そのため、本ドメインのテーマと大きく異なるとサイトの統一性が失われてしまい、SEOの評価に悪影響を及ぼす恐れもあるので避けたほうが安全です。
サブディレクトリを選んだほうが良いケース
コンテンツ同士が密接に関連している場合は、サブディレクトリを選択したほうがいいでしょう。サブドメインを使えば、コンテンツが本ドメイン内で連結されます。関連するコンテンツを本ドメイン内にまとめたい場合にも有効です。
インデックスの量を増やしたい場合も、サブディレクトリを使ったほうがいいでしょう。サブドメインを使うと、本ドメインのインデックス数に含めることはできません。インデックスの数はSEOの評価にも影響します。サブドメインを利用してコンテンツの数が減ってしまうような場合は、初めからサブディレクトリを使ったほうがいいでしょう。
SEOにおけるドメインパワーの影響
ドメインパワーとは、Googleからの信頼度を示す指標です。Webサイトのドメインパワーが強ければ検索結果で上位表示されやすくなります。
ただし、Googleはドメインパワーを公開しておらず公式指標もないため、ドメインパワーの測定には外部ツールが必要です。また、外部ツールの測定結果はあくまでも非公式のため、目安として参考程度に見ておくのがよいでしょう。
近年では、ユーザーの金銭や生命に重大な影響を与える「YMYL領域」のコンテンツに関して高い信頼性が求められているため、ドメインパワーが強いWebサイトが上位に表示される傾向にあります。
ドメインパワーの強いサイトにはメリットが多いですが、ドメインパワーの蓄積には時間がかかるので注意が必要です。すでに上位表示されているサイトを運営しているなら、新規ドメインを取得せずにサブドメインやサブディレクトリで運営したほうがいいでしょう。
ドメインパワーの上げ方については、以下の記事で詳しく解説しています。
ドメインパワーはどうやってあげる?確認方法、必要な記事数や被リンクについて解説
サブドメインとサブディレクトリはテーマや運用面から判断しよう
Webサイトの構造を決める際には、サブドメインかサブディレクトリを適切に選択する必要があります。選び方で迷った場合は、テーマや運用面から検討するようにしましょう。SEOに有利かどうかで決めるのは得策ではありません。
サブドメインは異なる機能やテーマを独立して提供するのに適しており、各テーマの管理が容易になるという利点があります。一方、サブディレクトリは関連するコンテンツを本ドメイン内にまとめたいときなどに役立ちます。
Webサイトの目的やコンテンツ同士の関連性などを考慮して最適な判断を行ない、効率的なWebサイトの運用を目指しましょう。
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シンプリックのSEO事業全体を監修。海外のマーケティングカンファレンスにも足を運び、最新のSEOおよびコンテンツマーケティング動向に精通。「競合が少なくコンバージョンを生み出せるキーワードの選定」「読みやすくロジカルな記事コンテンツの監修」を得意としています。
【実績】2005年に設立した株式会社ブルトア(サクラサクマーケティング株式会社)では、多数のクライアント、パートナー企業の検索エンジン集客に貢献し、SEO事業を年商7億規模に伸張させる。その後、設立した株式会社シンプリックでは、自社の海外通販事業を検索エンジンからの集客により2年で月商3000万規模に拡大。