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リッチリザルトテストとは?”構造化データ検証ツール”の使い方を解説

リッチリザルトテストは、構造化データを正しく実装できているか、Googleに認識されているかを確認するための公式ツールです。Google検索結果に強調して表示されるためには正確なマークアップが必要で、ミスがあると検索結果に反映されません。

本記事では、リッチリザルトテストの使い方から結果の読み方、エラーへの対処法まで、初めての方にもわかりやすく解説します。

リッチリザルトテストとは?

リッチリザルトテストは、Googleが提供する構造化データの検証ツールであり、リッチリザルト表示の可否をチェックするために欠かせない存在です。このツールを使うことで、構造化データの内容が正しく記述されているか、検索結果に表示される可能性があるかを瞬時に確認できます。

Google公式の検証ツール

「リッチリザルトテスト」は、Googleの構造化データに準拠したページをチェックする公式ツールです。対象URLまたは構造化データのコードを入力すると、対応するリッチリザルトのタイプや、記述エラー・警告の有無を自動で判定してくれます。

旧来は「構造化データテストツール」がありましたが、現在はリッチリザルト表示を重視する「リッチリザルトテスト」へ移行され、対応範囲が整理されています。

旧ツールとの違いや目的

旧「構造化データテストツール」は、あらゆるschema.orgマークアップの検証が可能でしたが、リッチリザルト表示の可否までは判断できませんでした。一方、現在のリッチリザルトテストは、検索結果に表示される「強調表示スニペット(リッチリザルト)」に対応している構造化データのみを対象にしています。

対応しているリッチリザルトの種類

リッチリザルトテストは、Googleが検索結果で視覚的に強調表示する特定の構造化データタイプにのみ対応しています。表示対応していないタイプをテストしても「リッチリザルトは検出されません」と表示されるため、対応範囲を理解することが重要です。

レビュー・FAQ・パンくずなど主要項目

以下は、リッチリザルトテストで現在対応している代表的な構造化データの種類です。

  • レビュー(Review/AggregateRating)
    星評価やレビュー件数などが表示されます。ECサイトやサービス紹介ページで使用されます。
  • FAQ(FAQPage)
    折りたたみ式の質問と回答が表示され、ユーザーが検索結果上で簡単に情報を得られます。
  • パンくずリスト(BreadcrumbList)
    サイト構造の階層を示すリンクが検索結果に表示され、UXと内部リンク最適化に貢献します。

上記のような主要項目の他、イベント(Event)やレシピ(Recipe)、商品(Product)、動画(VideoObject) なども対応しています。Googleがサポートするリッチリザルト(構造化データ)は現在30種類以上あります。

非対応項目とその理由

すべての構造化データがリッチリザルトテストでチェックできるわけではありません。リッチリザルトテストでは、リッチリザルトを実装するための構造化データのみを確認できます。たとえば、WebSiteやWebPageなどのメタ情報系のマークアップを単独で使用している場合は、リッチリザルトテストの非対応項目となります。

リッチリザルト以外の構造化データは、Schema Markup Validatorを使用しましょう。「Schema Markup Validator」はschema.orgが管理するテストツールで、「構造化データテストツール」の後継として公開されました。

以下は対応している主要なリッチリザルトの一覧表です。

リッチリザルトの種類表示される内容対応構造化データ(schema.org)
パンくずリスト階層リンク構造BreadcrumbList
レビュー・評価星評価、件数Review, AggregateRating
FAQ質問と回答の展開FAQPage
商品価格、在庫、レビューProduct
イベント日付、場所、詳細Event
動画サムネイル、再生時間VideoObject
レシピ材料、調理時間Recipe
求人情報職種、給与、勤務地JobPosting
書籍書名、著者、レビューBook

リッチリザルトテストの使い方

リッチリザルトテストは、構造化データの検証とリッチリザルト対応の確認をワンステップで行える便利なツールです。ここでは、テストの基本操作から結果の読み解き方までを解説します。

テストの実行方法(URL入力・コード貼付)

テストは2通りの方法で実行可能です。

  1. URL入力による検証
    公開済みのWebページのURLを入力して、Googleが取得する実際の構造化データを確認

  2. コード貼り付けによる検証
    <script type=”application/ld+json”>などのJSON-LDを直接貼り付ける

URLを入力する方法は、実運用中のページに構造化データが正しく実装されているかを検証する際に適しています。サイトにアップロードする前に検証したい場合や、構文チェックを行いたい場合はコードを貼り付ける方法を選ぶとよいでしょう。

▶︎リッチリザルトテスト公式ページ

結果画面の見方と項目の解説

テスト実行後、次のような情報が表示されます。

  • 検出された構造化データの種類
  • リッチリザルトとしての表示可否
  • フィールドごとのステータス
  • HTMLソース上の該当箇所

ProductやFAQPageなどの検出された構造化データの種類のほか、「有効」「警告」「エラー」などでリッチリザルトとしての表示可否も確認可能です。また、フィールドごとのステータスも表示され、必須項目が欠けている場合は「エラー」、任意項目に不備がある場合は「警告」になります。

HTMLソース上の該当箇所は展開表示されるため、該当エラー箇所の確認と修正もできます。表示されるリッチリザルトのプレビュー(PC・モバイル表示)も提供されるため、ユーザー視点で確認できるのも特徴です。

リッチリザルトテストの結果画面

テスト結果でエラーが出た場合の対処法

リッチリザルトテストで「エラー」や「警告」が表示された場合、正しく構造化データが認識されていない状態です。この章では、よくあるエラーとその修正方法をケース別に解説します。

よくある構文エラーとその修正

構文エラーは、JSON-LD記法に起因する単純な記述ミスが多く見られます。

  • カンマの付け忘れや余分なカンマ
    → オブジェクトや配列の区切りが正しくないとエラーになります
  • ダブルクォーテーションの抜け
    → “@type”: “FAQPage” のように、キーも値も必ずダブルクォーテーションで囲む必要があります
  • 括弧の閉じ忘れ
    → { や [ で始まったブロックが閉じられていないケース

このようなミスは、貼り付け検証モードで早期に発見できます。ビジュアルエディタではなくテキストエディタや構文チェッカー(JSONLintなど)を併用するとより確実です。

必須項目の不足と表示非対応の違い

エラーが「必須項目の欠落」によるものである場合、リッチリザルトの対象外になります。

  • FAQPage で question または acceptedAnswer が欠けている
  • BreadcrumbList で position または item が抜けている
  • Product で name がない など

一方、警告レベルであれば表示可能な場合もあります。たとえば、任意項目を記述していない「レビュー・評価」のリッチリザルトは、レビュー件数はなく最低限のリッチ表示となる場合があります。「エラー=表示されない」「警告=表示されるが不完全」の関係を正しく理解し、対応優先度を判断しましょう。

検証後の実装確認とサーチコンソール活用

リッチリザルトテストでエラーが解消されたら、実際の検索結果反映と長期的なモニタリングのためにGoogleサーチコンソールを活用しましょう。

修正の検証と再クロールの依頼方法

個別ページの修正確認にはGoogleサーチコンソールの「URL検査ツール」を使いましょう。対象URLを入力することで、ページのインデックス状況や構造化データの認識結果、最終スクロール日とGoogleの取得バージョンなどの情報が得られます。

エラーを修正した場合は、「修正を検証」ボタンで再クロールと再評価をリクエストできます。この処理を行うことで、早ければ数時間〜数日でインデックスと表示の反映が期待できます。

まとめ

リッチリザルトテストは、構造化データの正確性を検証し、検索結果での表示最適化を図るために不可欠なツールです。対応しているリッチリザルトの種類を把握し、正しいマークアップを行った上でテストと改善を繰り返すことが、CTR向上や検索結果での差別化につながります。

さらに、Googleサーチコンソールを併用してサイト全体の状況を把握し、エラーや警告を随時修正していくことで、リッチリザルトの安定表示とSEO効果の最大化が期待できます。構造化データの実装やリッチリザルトの最適化に不安がある場合は、ぜひシンプリックまでご相談ください。

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