Googleの検索結果画面に表示されるページタイトルは、titleタグ内の内容が必ずしも反映されるわけではないことをご存知でしょうか。Googleはtitleタグ内の情報を検索結果に表示させるのは不適切だと判断した場合、自動でタイトルを生成します。
記事では、2021年9月17日に「Google 検索セントラル ブログ」で掲載された内容をもとに、最新のタイトル自動調整パターンをご紹介します。
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目次
実はタイトル要素の使用率は87%
皆さんは、titleタグ内に記述した内容は必ず検索結果に表示されると思っていませんか? 確かに大半はタイトル要素がそのまま反映されるのですが、比率で見ると使用率は87%であるとGoogleより報告されています。
現在の設計ではGoogleが不適切と自動で判断したタイトル要素は、Googleによって自動で調整されたうえで検索結果に表示されています。では、そもそもGoogleが提唱するタイトル要素の最適な記述のポイントとはどのようなものなのでしょうか。
タイトル要素の記述ポイント
Googleの公式ブログである「Google 検索セントラル」の「検索結果のタイトルリンクを管理する」にて、タイトル要素の記述のベストプラクティスがまとめられています。Googleに評価される質の高いタイトルとは、以下の要素を満たしているものです。
記述のポイント | ポイントの詳細 |
1. サイト内の全てのページに<title>要素でタイトルが指定されている状態にする | 特になし |
2. <title>要素に具体的でわかりやすいテキストを記述する | 「ホーム」や「プロフィール」のような曖昧なタイトルはつけないようにする。また逆に、不必要に長いものや無駄な情報が含まれないようにする |
3. 同じキーワードの乱用を避ける | 具体的なキーワードを含めるとSEOに有効なケースもあるが、何度も繰り返し含めるのは不正行為と見なされる恐れがあるので控える |
4. 同じテキストの繰り返しや定型文の使用を避ける | 理由は「3」と同じ |
5. 簡潔にタイトルを目立たせることを意識する | タイトルが長くなりそうなときは、ハイフン(-)やコロン(,)・パイプ(|)を用いて簡潔におさまるように工夫する |
6. ページに意図していないクロール無効化設定を行なわないよう注意する | robots.txtプロトコルでクロールを無効化するのは、他サイトからのリンクを辿って意図せずインデックスされる恐れがあるので基本的に避ける。特定のページをインデックスさせないようにするには、noindexディレクティブを用いる |
Googleでタイトルが作成される流れ
Googleの検索結果にページタイトルが表示されるまでには、検索エンジンが以下のページ内情報を自動的に辿り作成しています。
- <title>要素内のコンテンツ
- ページ内の主な視覚的なタイトルや見出し
- <h1>要素などの見出し要素
- スタイル処理※によって大きく目立つように作られたその他のコンテンツ
- ページ内のその他のテキスト
- ページ内のアンカー テキスト
- ページを指すリンク内のテキスト
上記リストの一番上にある「<title>要素内のコンテンツ」の情報に不備があると検索エンジンが判断した場合、その他の情報を総合的に鑑み、タイトルは自動で生成されています。
※ スタイル処理:CSSにて記述すること
タイトル要素以外が採用される主な例
では、具体的にタイトル要素内がどのような状態であったとき、タイトル以外の情報から自動生成されるのでしょうか。ここでは4つの主な例をご紹介します。
部分的に空になっているタイトル
一つ目は「タイトル要素が部分的に空欄になっている」ケースです。これは、規模の大きなサイトでよく見られます。発生する原因は、サイト内のページ数が多くなり、1ページごとの設定および管理が行き届かなくなるためです。
タイトル要素が部分的に空欄の場合、ヘッダー要素やページ上で大きく目立っているテキストを検索エンジンが自動で抽出し、以下のようなタイトルが生成されます。
製品名 | サイト名 |
1ページずつ固有のタイトル要素を設定するのは手間がかかりますが、漏らさず地道に対応をしてください。なお、多くの有料SEO分析ツールでは、サイトURLを入力することで問題のあるタイトル要素を抽出してくれます。サイト運用者は定期的に確認とメンテナンスを行ないましょう。
情報が古いことを示すタイトル
二つ目は「タイトル要素に古い情報が含まれている」ケースです。ページのなかには、常に最新の情報が記述されていることが望ましいページがあります。サイト運営者はページ本文を最新の状態に保つため定期的にリライトを行なうかと思います。しかし、タイトル要素内の情報まで更新されていない場合、不適切と判断され自動でタイトルが生成されます。
例えば、以下のようなタイトル要素があったとします。
2020年 最新のSEO施策まとめ | シンプリック |
そして、2021年を迎えた段階でページ本文は2021年の最新情報にあわせたリライトをしたとします。一方、タイトル要素は以前のままの場合、検索エンジンは以下のように自動で年次を変更します。
2021年 最新のSEO施策まとめ | シンプリック |
ページの内容を反映していないタイトル
三つ目は「ページの内容を反映していないタイトルである」ケースです。これは、コンテンツが動的に生成されるページでよく見られます。例えば、以下のようなタイトルが生成されていたとします。
大きな動物のぬいぐるみ、テディベア、ホッキョクグマ | サイト名 |
上記は動的に変化するページ内容とは違い、常に固定のタイトル要素だとします。このような場合、本来はタイトル要素も動的に変化するのが望ましいと判断され、検索エンジンは自動でタイトルを変更します。
大きな動物のぬいぐるみ | サイト名 |
※ ページ内で「大きな動物のぬいぐるみ」を絞り込み表示した場合などを想定
マイクロボイラープレート タイトル
四つ目は「マイクロボイラープレート タイトルである」ケースです。マイクロボイラープレート タイトルとは、ページ内のボイラープレート タイトルの要素がタイトルに表示されている状態のことです。
例えば、テレビ番組を表示するサイトで番組のシーズンごとにスレッドが用意されていたとします。この場合、それぞれのスレッドを切り替える度にマイクロボイラープレート タイトルが生成されます。しかし、このままだと以下のように重複したタイトルがどのスレッド表示時でも適用されることとなります。
テレビ番組 テレビ番組 テレビ番組 |
そのため、検索エンジンはページ内の目立つ箇所からシーズン番号を理解し、以下のようにタイトルを自動で補足します。
シーズン 1 – テレビ番組 シーズン 2 – テレビ番組 シーズン 3 – テレビ番組 |
まとめ
記事でご説明したように、Googleの検索エンジンはタイトルを自動で生成することもあります。検索ユーザーの検索体験をスムーズにするために、今後もより最適な方向へアップデートが行なわれていくことでしょう。
最終的には、サイト運営者の個別の設定や管理が必要でなくなるほど、自動生成の精度は高くなっていくかもしれません。しかし、現在はまだサイト運営者の細かな管理が必要ですので、地道に丁寧に運用していきましょう。
2005年よりSEOに従事、年間3000本以上のSEOコンテンツを制作しているシンプリックコンテンツマーケティング事業部の監修記事です。