未経験でも業務委託の編集者として働ける?必要なスキルや収入の目安を解説

テレワークや副業、フリーランスなど働き方が多様化する中、「業務委託というスタイルで編集の仕事がしたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

多岐にわたるメディアやプラットフォームにおいて、高品質なコンテンツの提供はオンラインビジネスの成功に欠かせない要素となっています。そのため、優れた編集者を探している企業も増えてきています

そこで本記事では、業務委託の編集者として働くメリットやデメリット、編集の仕事内容、必要なスキルなどを詳しく解説します。収入の目安も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

業務委託の編集者として働くメリット・デメリット

まずは、業務委託の編集者として働くメリットとデメリットについて詳しくみていきましょう。

メリット

業務委託の編集者として働くメリットは、自分のライフスタイルに合わせて仕事のスケジュールを組むことが可能な点にあります。出勤や残業の心配がないため、プライベートの予定も立てやすくなり、働き方の自由度は高いといえます。

多くの編集作業はパソコンが1台あれば対応することができます。自宅のリビングや喫茶店など、自分に最適な環境で作業できるのは魅力の一つです。通勤の時間や交通費を気にする必要がないため、効率良く働くことができます。

デメリット

業務委託は働き方の自由度が高い一方収入は受注した仕事の対価に限られます。仕事の量によって収入が決まるため、会社員のように安定した給与は保証されません。仕事が少なかった月は収入が大きく減ってしまうことが最大のデメリットです。

また働く時間が定められていない分、仕事を入れ過ぎてしまうおそれがあるため、注意が必要です。仕事とプライベートの境界線を適切に引く工夫が必要です。

編集者の仕事内容

編集者の仕事内容が具体的に思い浮かばない人も多いかもしれません。編集者の仕事では、文章、映像、写真、音声など、さまざまな形態のコンテンツを編集し一般公開できるよう整えるプロセスに携わります。

  1. 校正・校閲
  2. 文章の推敲
  3. 図版・イラストの選定
  4. 動画の編集

具体的な仕事内容を詳しくみていきましょう。

校正・校閲

校正・校閲とは、文章の誤字脱字や文法の誤りなどを修正する仕事です。文章の論理的な整合性や表現の適切さ、記載内容の正確性を確認して修正します。専門的な知識や文書作成のルールに基づいて、緻密なチェックを行う必要があります。

校正と校閲の違いについて、以下の記事でも詳しく解説しています。

文章の校正と校閲の違いとは?依頼できる外注先の種類や費用相場について
https://simplique.jp/about-proofreading/

文章の推敲

文章の推敲とは、文章の構成や論理の流れなどを見直して、より良い文章に仕上げる仕事です。原稿や文章の改善点を見つけたり、表現を工夫したりすることで、文章のクオリティを高めます。コンテンツの目的や対象の読者に合わせたアプローチを選択するのも大切です。

図版・イラストの選定

図版・イラストの選定とは、本文の内容にふさわしい図版やイラストを選ぶ仕事です。写真や地図、グラフなどから適切な素材を選ぶことで、本文の理解を深めたり視覚的な魅力を高めたりします。

動画の編集

動画の編集とは、撮影された映像素材から必要な部分を編集し、1本の動画に仕上げる仕事です。字幕・ナレーションの挿入など、視聴者にわかりやすく伝わるような加工も施します。映像の流れや展開を意識しながら、シーンのつながりや転換をスムーズに行うことも重要となります。

編集者に必要なスキル

未経験からでも業務委託の編集者になることはできます。ただし、編集者に求められるスキルを身に着ける必要がありますので、事前に確認しておきましょう。

  • 文章力・表現力
  • 論理的思考力
  • コミュニケーション能力
  • 関連知識
  • ツールの操作能力

それぞれ詳しく解説します。

文章力・表現力

編集者には優れた文章力と表現力が求められます。文章の構成や論理の流れ、文体の選び方など、さまざまな側面から文章を見直して理解しやすいようにする能力は不可欠です。適切な表現に言い換えられる語彙力も必要でしょう。

論理的思考力

文章全体の主旨や要点を的確に捉え、構成や論理展開を冷静に見つめ直す力も大切です矛盾点や飛躍した記述、根拠不足の主張などを見逃さずに指摘できる思考力は必須といえるでしょう。

コミュニケーション能力

執筆者や関係者と綿密にコミュニケーションを取りながら作業を進める必要があります。そのため、自分の意見や編集意図を的確に伝えるだけでなく、執筆者の意図を丁寧に汲み取らなければいけません。

わかりにくい点は積極的に質問し、建設的な議論を通して合意形成を図ります。このようなスキルがなければ、情報の正確性や信頼性を判断できずに偏見や誤解に惑わされてしまいます。

関連知識

執筆分野や対象の読者層によっては、関連知識が必要になります。たとえば、医療分野であれば医学用語や解剖生理などの基礎知識、児童書なら発達心理学の知見などが役に立つでしょう。幅広い教養と知的好奇心を持ちながら、編集対象に関する知識を常に吸収していく姿勢が重要です。

ツールの操作能力

原稿の校正や文書の編集、画像や動画の加工においては、さまざまなツールを使いこなす能力も求められます。新しいツールが登場した際には積極的に習得しなければいけません。

業務委託編集の仕事を探す方法

業務委託編集の仕事を探す方法としては、求人サイト、クラウドソーシングサービス、企業のホームページが考えられます。初めは複数の方法を組み合わせて仕事を探すとよいでしょう。実績を積み重ねながら、自分に合った最適な方法を見つけることが大切です。

  • 求人サイト
  • クラウドソーシング
  • 企業のホームページ

それぞれ詳しく解説します。

求人サイト

求人サイトで仕事を探す方法です。さまざまな分野の求人情報が集まっているため、自分に合った仕事を見つけやすいというメリットがあります。求人件数も多く、選択肢が広がるでしょう。また検索機能を活用すれば、条件を絞り込んで効率的に仕事を探すことができます。

ただし、求人情報の質にはばらつきがあります。初心者にはわかりにくい募集要項もあるため、不明点はきちんと調べるようにしましょう。

クラウドソーシングサイト

Lancersクラウドワークスなどのサイトでは、企業や個人から仕事が単発案件として出されています。報酬ベースで仕事をこなすスタイルなので取り組みやすいでしょう。報酬が安価な仕事が多いのがデメリットとして挙げられます。報酬が良い質の高い仕事を受注するには、クライアントからの評価が重要となります。

企業のホームページ

公式情報なので情報の信頼性が高く、報酬も高い傾向にあります。募集要項や応募方法は企業によって異なります。募集タイミングを逃すと、しばらく掲載されない可能性があるため、細目に確認するようにしましょう。

編集者が業務委託契約する際のチェックポイント

業務委託の契約をする際には、発注元との契約内容をしっかり確認する必要があります。主なチェックポイントは下記のとおりです。

・報酬額と支払い条件1件あたりの報酬額や単価設定などの報酬体系を確認しましょう。
 支払いの時期や方法、源泉徴収の有無も確認しておきます。


・業務範囲依頼された編集作業の具体的な範囲を明確にしておきましょう。
 曖昧な場合は追加作業を求められるリスクがあります。


・著作権著作権の帰属を確認しましょう。二次使用時の取り決めも契約に盛り込んでおくと安心です。
・損害賠償責任編集ミスなどによる損害発生時の賠償責任範囲を事前に明確にしておくことも大切です。

トラブルを未然に防ぐためにも、報酬から義務、責任範囲に至るまで、具体的な内容を盛り込んだ契約書を交しましょう。

企業側からみた業務委託で編集者を雇うメリット

企業視点における業務委託で編集者を雇うメリットは、主に4点あります。

  • 専門スキルを持つ人材の確保が容易
  • 変動する業務量に対応しやすい
  • 経費を削減できる
  • 新しい発想の取り入れが期待できる

それぞれ詳しくみていきましょう。

専門スキルを持つ人材の確保が容易

編集業務は高度な専門スキルが必要とされます。企業が自社で編集者を雇用する場合、専門性の高い人材を見つけるのは容易ではありません。一方、編集業務を外部に委託すれば、編集スキルの高い人材を比較的容易に確保できます。

変動する業務量に対応しやすい

出版や制作物の編集ニーズは一定ではなく、時期によって大きく変動することがあります。編集者を常時雇用していると、閑散期には人件費が重荷になるケースもあるでしょう。しかし、編集業務を外部委託すれば、発生した編集作業の分だけ委託費を支払うといったことが可能です。

経費の削減

社員として編集者を雇用する場合、給与の他に社会保険料や福利厚生費などの経費がかかります。一方、編集業務を委託すれば、このような経費は発生しません。支払いは作業に応じた委託料のみとなるため、経費を大幅に削減することができます。

新しい発想の取り入れが期待できる

編集者が固定されていると、新鮮な視点が欠けがちです。しかし外部の編集者に業務を委託すれば、従来の発想とは異なる新しいアイデアや考え方を取り入れられます。編集物の品質が向上する可能性も高まるでしょう。

業務委託の編集者として働く場合の年収相場

編集者の業務に対する報酬は、プロジェクトの難易度や編集者の経験によって大きく変動します。

仕事内容初心者~経験3年程度経験5年以上
記事・コラムの編集1記事 1,000円~5,000円程度1記事 5,000円~2万円程度
ブログ運営・コンテンツ制作月額5万円~15万円程度月額15万円~30万円程度
Webサイト監修・校閲1記事 500円~2,000円程度1記事 2,000円~5,000円程度
動画編集月額10万円~20万円程度月額20万円~50万円程度

編集者の経験やスキルが高いほど報酬も上がります。クライアントやプロジェクトごとに異なる報酬体系も存在するため、条件を慎重に比較検討して収入アップを目指しましょう。

スキルを磨いて業務委託の編集者として活躍しよう

当記事では、業務委託の編集者として働くメリットやデメリット、編集の仕事内容、必要なスキルなどを紹介しましたが、いかがでしたか?

文章力・表現力や論理的思考力、コミュニケーション能力といった必要なスキルを身に着けることで、未経験からでも業務委託の編集者として働くことは可能です。

業務委託の編集者として働くことは、「ライフスタイルに合わせて働きたい」「自分の好きな場所で働きたい」といった方に非常におすすめです。ぜひ必要なスキルやメリット・デメリット、収入の目安などをおさえたうえで、チャレンジしてみてください。

スキルやプロジェクトの大きさにより収入は大きく異なるため、自分次第では大幅な年収アップも期待できるでしょう。みなさまが当記事をきっかけに業務委託の編集者として働くことに興味を持っていただけましたら嬉しいです。

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