Webサイトの強さ、検索エンジンからの評価の高さを示すドメインオーソリティは、サイトをGoogleの検索結果で上位表示させ、アクセスを集めるために重要な指標の一つです。
しかしドメインオーソリティは直接検索順位に影響するわけではなく、Googleが公開している指標でもなく、あくまでSEOツールの提供者がサイトの強さを数値化するため便宜的に作ったものに過ぎません。
そのためドメインオーソリティをあまり意識し過ぎたり、この指標の数値に縛られたりする必要はありませんが、それでもサイトが検索上位表示を獲得しやすくするための参考にはするべきです。
ドメインオーソリティについて「上げ方」ももちろんですが、「どれくらいが目安なのか」が気になっている人は多いでしょう。しかし「ドメインオーソリティ 目安」や「ドメインオーソリティ 平均」などのキーワードで検索しても、抽象的に「だいたいこれくらいと言われている」ぐらいの情報ばかりで、目安を具体的に解説した情報にはなかなかたどり着かないかと思います。
そのため本記事ではドメインオーソリティについて、目安の参考となるさまざまな調査結果を紹介します。ドメインオーソリティの目安について他のどの記事よりも網羅的に解説しているため、ぜひ最後までお読みください。
サイトをGoogleの検索結果で上位表示させるSEOについて、理解が浅いという方は併せて以下の記事もお読みください。
【2023年最新・完全版】SEO対策とは?初心者向けに「どこよりも」わかりやすく解説!
目次
ドメインオーソリティとは
ドメインオーソリティ(Domain Authority)とは直訳すると「ドメインの権威性」であり、これは端的にいうと「検索エンジンからの評価の高さであり、サイトの強さを表す指標」です。
「ドメインパワー」とも呼ばれますが、ツールを使って測定可能で、0〜100までの数値で表されます。一般的にドメインオーソリティの高いサイトは、検索エンジンで上位表示されやすい傾向にあります。
ドメインオーソリティの測定方法
ツールを使って測定できるドメインオーソリティですが、ツールは一つだけではありません。MOZやパワーランクチェックツール、Ahrefsなどが代表的なツールですが、この中でも無料で使える「MOZ」と「パワーランクチェックツール」の使い方を、それぞれ順に紹介します。
MOZ
まずはじめにMOZの使い方を解説しますが、使い方は非常にシンプルです。MOZのサイトにアクセスし、ドメインオーソリティを測定したいサイトのURLを入力し、「Get free link data」をクリックしましょう。
初めて使う場合はアカウントの新規登録フォームが表示されるため、フォームに情報を入力してアカウントを新規登録しましょう。登録が完了すると以下のような測定結果画面が表示されます。
「Domain Authority」の部分に表示されている数値が、ドメインオーソリティです。
パワーランクチェックツール
次にパワーランクチェックツールを使ったドメインオーソリティの測定方法を紹介します。サイトにアクセスすると以下のような画面が表示されるため、ドメインオーソリティを測定したいサイトのURLを入力し、検索しましょう。
すると以下のように、ドメインオーソリティ(ドメインパワー)が表示されます。またドメイン年齢(ドメインを取得してからの期間)も表示されるため、「どれくらいの期間で、このドメインオーソリティの数値を獲得できたのか」がわかります。
ここではMOZとパワーランクチェックツールで同じサイトのURLで測定しましたが、MOZの測定結果が「39」であり、パワーランクチェックツールの測定結果が「64.4」でした。このように、測定するツールによって数値には大幅な差があります。
ドメインオーソリティの目安
ドメインオーソリティの目安を紹介しますが、改めて、ドメインオーソリティはGoogleが公式に発表しているものではなく、あくまでSEOツールの提供者がWebサイトの強さを被リンク数などのデータを元に測定したものに過ぎません。
ドメインオーソリティの数値は参考値に過ぎず、ドメインオーソリティの数値が高くても全然上位表示されないサイトもありますし、低くても上位表示されアクセスを集めているサイトもあります。
しかし実際のところ、多くの人が検索するようなキーワードで上位表示されているサイトのほとんどは、ドメインオーソリティの数値が高いです。そのためドメインオーソリティと検索順位の間には直接的な関係性はありませんが、間接的には何かしら影響があるといっていいでしょう。
結論、ドメインオーソリティに絶対的な目安はありません。強いて目安をいうならば、上位表示を狙っているキーワードで現在上位表示されているサイトのドメインオーソリティの数値です。ドメインオーソリティは他のサイトとの相対値として算出されるため、自社のサイトより競合サイトのほうがドメインオーソリティが高い場合、一つの目安・目標とするといいです。
でも「絶対的な目安はないけど、あるとしたら競合サイトが目安です」といって終わってしまうと、物足りないでしょう。具体的な数値だったり、その根拠となる証拠が欲しいはずです。また数値の目安だけでなく、「どれくらいの期間で、どれだけ数値を上げられるのか」といった期間の目安についても知りたいのではないでしょうか。ドメインオーソリティの目安をつかむために、以下の3点について順に解説します。
- 一般的に言われている数値の目安
- どれくらいの期間で、どの程度数値を上げられるか(期間の目安)
- さまざまなサイトの、実際のドメインオーソリティの数値
一般的に言われている数値の目安だけでなく、数値を上げるまでにかかる期間の目安や、その裏付けとなるさまざまなサイトの、実際のドメインオーソリティの数値を確認しましょう。
一般的に言われている数値の目安
改めて、ドメインオーソリティの数値は調べるツールによって異なります。ドメインオーソリティを無料で調べられる代表的なツールとしてMOZとパワーランクチェックツールがありますが、どちらを使うかで出力される数値が大幅に異なります。またAhrefsという有料ツールを使っている人も多いでしょうから、Ahrefsの目安も紹介します。
これ以外にもさまざまなツールがあり、ツールごとに数値が異なるため、これもドメインオーソリティの目安をわかりにくくしている要因です。
以下は、MOZにおけるドメインオーソリティの目安です。
ドメインオーソリティ | 評価 |
0〜5 | かなり弱い |
6〜10 | 弱い |
11〜20 | 普通 |
20〜30 | 個人ブログとしては強く、企業サイトとしては普通 |
31〜50 | 企業サイトとしては強く、個人ブログとしてはかなり強い |
51〜 | 業種や競合サイトの状況問わず、トップレベル |
次に、以下はパワーランクチェックツールにおけるドメインオーソリティの目安です。
ドメインオーソリティ | 評価 |
0〜5 | 弱い |
6〜10 | 個人ブログとしては普通 |
11〜20 | 個人ブログとしてはそこそこ強い、企業サイトとしては普通 |
21〜30 | 個人ブログとしてはかなり強い、企業サイトとしてはそこそこ強い |
31〜50 | 個人ブログとしてはトップレベル、企業サイトとしてはかなり強い |
51〜100 | 業種や競合サイトの状況問わず、トップレベル |
そして最後に、以下はAhrefsにおけるドメインオーソリティの目安です。
ドメインオーソリティ | 評価 |
0〜10 | サイトを立ち上げて間もなかったり、SEOを継続的に行えていない |
11〜30 | サイトを立ち上げてからしばらく立っており、SEOを継続的に行えている |
31〜50 | 十分なサイト運用実績があり、まずまず高い数値 |
50〜 | かなり高い数値 |
自社サイトのドメインオーソリティの数値と照らし合わせ、まずは現状の立ち位置を把握しましょう。
どれくらいの期間で、どの程度数値を上げられるか
数値の目安がわかったら、「どれくらいの期間で、どの程度数値を上げられるか」という期間の目安が気になるかと思います。
これも数値と同じく絶対的な基準はありますが、基本的にサイトを立ち上げて間もない場合、ドメインオーソリティは「0」、もしくは「1〜5」程度となります。サイトを立ち上げて1週間ぐらいで「10」を超えるようなことは稀です。
サイトを1年運営してドメインランクが「10」を超えれば、かなり順調といえます。3年運営して「20〜30程度」になれば、万々歳といえるでしょう。また個人ブログの場合は、どれだけ高くても「30〜40程度」で頭打ちとなることが多いです。
これらの期間の目安はあくまでMOZやパワーランクチェックツールを使用した場合のものであり、有料のSEOツールであるAhrefsなどを使うとまた全然数値も、期間も目安が異なります。
ただし改めてにはなりますが、あくまで重要なのは「競合サイトと比較した数値、そして期間」です。実際にどれくらいのドメインオーソリティを目指すか決める際は、上位表示を狙うキーワードで現在上位表示されている競合サイトの数値を同じツールで確認しましょう。
パワーランクチェックツールを使えば、ドメインオーソリティだけでなくドメイン年齢(ドメインを取得してからの期間)も表示されます。そのため競合サイトがどれくらいの期間で現在の数値を達成しているかがわかるため、ドメイン年齢とドメインオーソリティの数値を確認して参考にするといいでしょう。
また弊社シンプリックでは現在、ドメインオーソリティを強化して狙ったキーワードでより上位表示されやすいサイトを作りたいとお考えのWeb担当者様向けに「SEOの無料相談」を実施中です。プロのSEOコンサルタントが「SEOで成果を出すために重要なこと」などSEOのノウハウを伝授しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
さまざまなサイトの、実際のドメインオーソリティの数値
ドメインオーソリティの数値と期間の目安をお伝えしましたが、ここではさまざまなサイトの、実際のドメインオーソリティの数値と、それを達成するのにかかった期間をお伝えします。
以下2つの切り口で、順に解説します。
- 同ジャンルにおける、個人ブログと企業サイトの比較
- 大企業や公的機関、権威性のあるサイトのドメインオーソリティはどれくらいか
同ジャンルにおける、個人ブログと企業サイトの比較
同ジャンルにおける、個人ブログと企業サイトのドメインオーソリティを比較します。まずは「就職・転職」ジャンルについて、さまざまなキーワードでGoogle検索を行い見つけた個人ブログや企業サイトを抽出し、それぞれのサイトのドメインオーソリティをドメイン年齢と一緒に調査しました。
以下は、個人ブログの調査結果です。
サイト名 | URL | MOZ | パワーランクチェックツール | ドメイン年齢 |
ジョブ部 | https://jobbu.net/ | 4 | 17.2 | 0年4ヶ月 |
薬剤師転職 Voyage | https://tansan3.com/ | 1 | 5.9 | 0年5ヶ月 |
デジキャリ | https://digitalsales-career.com/ | 6 | 13.4 | 0年5ヶ月 |
たてがみ就活 | https://tategami-shukatsu.com/ | 1 | 0.6 | 0年6ヶ月 |
社畜元Jリーガーのセカンドキャリア | https://leftymonstar.com/ | 5 | 3.7 | 0年11ヶ月 |
介護士の転職コンパス | https://careworkerstyle.net/ | 4 | 9.4 | 1年3ヶ月 |
ブラック企業脱出ナビ | https://blackcompanyescape.com/ | 6 | 11.3 | 0年2ヶ月 |
介護の転職ナビ | https://kaigo-tenshokunavi.com/ | 1 | 3.9 | 2年4ヶ月 |
就活簿記ブログ | https://shukatuboki.com/ | 2 | 3.9 | 0年6ヶ月 |
次に、以下は企業サイトの調査結果です。
サイト名 | URL | MOZ | パワーランクチェックツール | ドメイン年齢 |
日本の人事部 | https://jinjibu.jp/ | 54 | 75.9 | 7年6ヶ月 |
@人事 | https://at-jinji.jp/ | 36 | 59 | 8年4ヶ月 |
CAREER CLASS | https://www.career-class.com/ | 32 | 57.4 | 2年3ヶ月 |
みんなの採用部 | https://www.neo-career.co.jp/humanresource/ | 42 | 62.3 | 22年10ヶ月 |
HR NOTE | https://hrnote.jp/ | 39 | 64.4 | 3年11ヶ月 |
今回調査した個人ブログの多くはドメイン年齢が若く、コンテンツの量がまだまだ少ないため、上の表にある企業サイトと比べるとドメインオーソリティの数値はどうしても低い結果となっています。
また個人が運営している「介護の転職ナビ」はドメイン年齢が2年4ヶ月でMOZの数値が「1」ですが、企業サイトの「CAREER CLASS」はドメイン年齢が2年3ヶ月でMOZの数値が「32」であり、また「HR NOTE」はドメイン年齢が3年11ヶ月でMOZの数値が「39」となっています。
ドメインオーソリティにはドメイン年齢も関係しているといわれていますが、長く運営しているからといって必ずしもドメインオーソリティが高くなるわけではありません。逆にドメイン年齢が若くても、質の高いコンテンツを継続的に発信することで一気にドメインオーソリティの数値を上げられる可能性があります。
企業サイトは権威性・信頼性がどうしても個人ブログと比べて強くなりやすいですし、人手をかけて一気にコンテンツ量を増やすといったことがしやすいです。そのため個人ブログを運営している場合は、個人ブログでドメインオーソリティが高いサイトを調査して参考にするといいでしょう。
サイトのドメインオーソリティを上げる基本は「成果を出している競合サイトを分析・調査して参考にし、部分的にでも全体的にでも取り入れること」です。
それではもう一つ、「プログラミング」のジャンルについて、先ほどと同じく検索して抽出した個人ブログと企業サイトのドメインオーソリティの調査内容を紹介します。
【「プログラミング」ジャンルの個人ブログ】
サイト名 | URL | MOZ | パワーランクチェックツール | ドメイン年齢 |
はやたす公式サイト | https://hayatasu.com/ | 4 | 9.9 | 0年7ヶ月 |
DAINOTE | https://dividable.net/ | 27 | 45 | 5年1ヶ月 |
とあるエンジニアのエソラゴト | https://ya6mablog.com/ | 11 | 10.6 | 3年6ヶ月 |
AI-interのPython3入門 | https://ai-inter1.com/python-basic/ | 26 | 34 | 5年3ヶ月 |
autotech | https://prog-you.com/ | 11 | 19 | 2年11ヶ月 |
【「プログラミング」ジャンルの企業サイト】
サイト名 | URL | MOZ | パワーランクチェックツール | ドメイン年齢 |
SAMURAI ENGENEER | https://www.sejuku.net/blog/ | 16 | 69.4 | 9年11ヶ月 |
テックアカデミー | https://techacademy.jp/blog | 40 | 65.1 | 11年0ヶ月 |
テックキャンプ | https://tech-camp.in/note/ | 41 | 65.2 | 8年11ヶ月 |
ランテック | https://runteq.jp/blog/ | 22 | 53.5 | 5年8ヶ月 |
アンドエンジニア | https://and-engineer.com/ | 36 | 47.8 | 3年6ヶ月 |
個人ブログについて、先ほどの「就職・転職」ジャンルよりも、比較的個人ブログの中ではドメインオーソリティが強いサイトを多く調査しました。例えばドメイン年齢が5年1ヶ月の、パワーランクチェックツールで「45」の数値を叩き出しているDAINOTEは、個人ブログ運営者にとって特に参考にするべきブログの一つです。
またプログラミングジャンルの企業サイトは、コンテンツ量が多くSEOにかなり力を入れているサイトが多いです。いずれのサイトもドメインオーソリティが非常に高く、企業サイトを運営している場合は構成を参考にするといいでしょう。
企業サイトの表を見ると、「SAMURAI ENGENEER」と「テックアカデミー」について、パワーランクチェックツールの数値がほとんど同じであるにもかかわらず、MOZの数値が大幅に異なっていることがわかります。
このことからも、ツールによって出力されるドメインオーソリティの数値は大幅に異なり、厳密なものでないことがわかります。
大企業や公的機関、権威性のあるサイトのドメインオーソリティ
次に大企業や公的機関、権威性のあるサイトのドメインオーソリティについて、調査結果を紹介します。
会社名 | URL | MOZ | パワーランクチェックツール | ドメイン年齢 |
財務省 | https://www.mof.go.jp/index.htm | 56 | 93.1 | 27年5ヶ月 |
https://www.google.com | 100 | 100 | 25年11ヶ月 | |
ソフトバンク | https://www.softbank.jp/ | 86 | 95.8 | 22年5ヶ月 |
トヨタ自動車 | https://global.toyota/ | 71 | 85.9 | 4年8ヶ月 |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/ | 93 | 86.6 | 22年7ヶ月 |
ドメインオーソリティにおいて、Googleに勝るサイトはありません。天文学的なコンテンツ量を有しており、数値が「100」であることに何の疑いもありません。
また財務省のサイトも、ドメインオーソリティが非常に高い数値でした。公的機関が運営しているサイトはどれもドメインオーソリティの数値が高いですが、これは被リンク数の多さが特に関係していると考えられます。公的機関がサイトから発信する情報は一次情報かつ正確であるため、他のサイト運営者から参照されやすいです。
ソフトバンクやトヨタ自動車などの大企業も、権威性や信頼性が高く、被リンクを集めやすいため、ドメインオーソリティの数値が非常に高くなっています。
ドメインオーソリティは、競合サイトの数値を目安にしよう
本記事ではドメインオーソリティについて、目安の参考となるさまざまな調査結果を紹介しました。ドメインオーソリティに絶対的な目安はなく、参考にするべきは競合サイトの数値です。上位表示を狙っているキーワードで現在上位表示されているサイトのドメインオーソリティを確認し、自社が大きく劣っている場合は、ドメインオーソリティを上げるための取り組みが功を奏すかもしれません。
しかしドメインオーソリティは検索順位に直接影響する指標ではないため、あまり意識しすぎず、狙ったキーワードでの上位表示やアクセス数獲得のための施策に注力しましょう。
ドメインオーソリティを上げるためには、SEOの専門的なノウハウが必要です。プロの知見を元に正しい戦略を立てないと、どれだけ枝葉の施策を頑張っても一向に成果は出ません。費やす時間・労力を無駄にせず、成果を出せる確率を最大化するために、外注を活用するのも一つの手です。実際、SEOで成果を出している多くの企業が外注を活用しています。
弊社はSEOのスペシャリスト集団であり、ドメインオーソリティを上げるために最も重要な「質の高い記事作成」を強みとしています。弊社にお声がけいただければ、ドメインオーソリティを上げ、狙ったキーワードでの上位表示を実現できます。
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