企業にとって、デジタルマーケティングへの取り組み、またSEOへの取り組みは欠かせません。この界隈にはデジタルマーケティングだったりWebマーケティングだったり、意味が似たような専門用語が多く存在します。またその中で、SEOはどういった位置付けの施策なのか気になる人は多いでしょう。
本記事では、デジタルマーケティングとSEOの関係性に加え、SEOの概要やメリット、実践ポイントを解説します。デジタルマーケティングの中でもSEOは特に重要な施策であるため、確実に理解して実践できるようにしましょう。
SEOについて網羅的に理解したい方には、以下の記事もおすすめです。
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目次
デジタルマーケティングとSEOとの関係性
SEOは、デジタルマーケティングに内包されるものです。つまりデジタルマーケティングの施策の一つがSEOであるということです。
この関係性を理解するためには、デジタルマーケティングとSEOのそれぞれの意味を正確に理解する必要があります。
デジタルマーケティングとは
まずデジタルマーケティングとは、その名の通り「デジタル技術を活用したマーケティング」です。WebやAI、IoTなど、現代社会ではいたるところでデジタル技術が使われています。今見ているこのWebページも、駅の改札機も、コンビニのATMも、デジタル技術によって成り立っています。
そしてマーケティングとは、商品を販売するためのあらゆる活動を指します。Webサイトを制作するのもマーケティング施策の一つですし、広告を出したりブログ記事を書いたりするのもマーケティング施策の一つです。
デジタルマーケティングの定義は非常に幅広いです。現代において、デジタルマーケティングに全く取り組んでいない企業はありません。全ての企業が、何かしらデジタル技術を活用したマーケティングに取り組んでいます。
デジタルマーケティングでは、マーケティング活動に際してあらゆるデータが全て数字で明確に表れるため、数字を元に戦略を立てたり、改善施策が打ちやすかったりします。例えばWeb上で広告を出せば、どれくらいの人に広告を見てもらえて、そのうち何人が広告をクリックし、何人が自社への問い合わせや資料請求を行ったかなどを全て数字で明確に把握できます。
広告を多くの人に見てもらえてないのなら出稿先を変えたり、クリック率が低いのなら広告コピーを変えたりといったように、主観ではなく市場の反応を元に改善施策を打てるのが大きな特徴です。
Webマーケティングとの違い
デジタルマーケティングとよく混同されるのが、Webマーケティングです。インターネット・オンラインを通じて集客をしようと思った時に、「デジタルマーケティングに取り組む」というよりも「Webマーケティングに取り組む」という人のほうが多いです。
同じ意味の言葉として使っている人が多いですが、Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部に過ぎません。デジタルマーケティングがAIやIoT、Web、アプリなどさまざまなデジタル技術を活用したマーケティングであるのに対し、Webマーケティングはあくまで対象がWebのみです。
Webマーケティングの施策としてはSEOやWeb広告、SNS運用が代表的なものですが、Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部ですので、これらの施策はデジタルマーケティングの施策であるともいえます。
SEOとは
SEOとは「GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、サイト内のコンテンツを検索結果の上位に表示させるための施策」です。検索エンジンには他にもbingなどさまざまなものがありますが、シェアの大半はGoogleであり、また日本で利用者が多いYahoo!もGoogleの検索順位決めのシステムを使っているため、「SEO対策 = Google対策」の認識で問題ありません。
例えばGoogleで「Macのパソコン 修理店 東京」というキーワードで検索すると、検索結果が以下のように表示されます。
このようなキーワードで検索する人は一定数いそうですが、自社で運営しているサイト内のコンテンツを検索結果の上位に表示させられれば、多くの人にサイトにアクセスしてもらえます。マーケティングにおいていかに自社の露出を増やすかは非常に重要ですが、SEOに取り組めば自社のサイトを多くの人に見つけてもらえ、アクセスしてもらえるようになります。
取り組むメリット
SEOに取り組むメリットとして、当然ながらサイトへのアクセス数を増やせます。Googleの検索結果でさまざまな検索キーワードにおいて上位表示されれば、サイトが多くの人の目に触れるようになるためです。
SEOに取り組み、サイト内のコンテンツがさまざまな検索キーワードで上位表示されるようになるまでには、少し時間がかかります。しかしコンテンツが上位表示されている間は常にアクセスが入り続けますし、コンテンツが蓄積されたサイトは「中長期的にアクセスを生み出し続ける集客資産」として機能します。
これにより、SEOで成果を出せれば広告費を削減できます。企業にとって、お金を払えばすぐにターゲットにリーチできる広告は重要な施策ですが、広告による露出はお金を払っている間しかできないため、何らかの事情で広告を出し続けることが難しくなれば、集客がストップしてしまいます。
SEOの集客効果は継続的なもので、コンテンツが検索結果で上位表示されているからといって特に広告費などを支払う必要はないため、費用対効果高く集客できるのが特徴です。
どうやって検索順位が決まるか
Googleであるキーワードで検索した際、検索結果ページにコンテンツが一覧表示されますが、Googleが検索順位をどのように決めているかご存知でしょうか。
「Google 検索順位決め」などと検索すると、クロールやインデックス、データベースなど専門的な用語が並ぶため理解するのが難しいかもしれません。ここではこれらの専門用語は使わずに、どのように検索順位が決まるかをお伝えします。
結論、Googleはある検索キーワードに対して、検索者のニーズを満たすページから順に検索結果に表示させます。Googleで何か調べ物などをした経験があるでしょうが、キーワードを入力して検索する際は、必ず何かしらの目的・ニーズがあります。
例えば「渋谷 居酒屋」と検索する人は渋谷区の居酒屋を探しているでしょうし、「腰 痛い」と検索する人は腰痛に悩んでおり、解消方法や治療院を探しているでしょう。Googleはこれらのキーワードで検索された際に、検索者がどのような目的・ニーズを持って検索したのかをAIなどを用いて判断し、膨大な量のコンテンツの中から選りすぐりのコンテンツを検索結果画面に表示させているのです。
このことから、Googleの検索結果でサイト内のコンテンツを上位表示させるためには、以下の2つが重要であることがわかるのではないでしょうか。
- どのキーワードで検索された際に、コンテンツを上位表示させるか決めること
- 選定したキーワードで検索する人のニーズを考え、ニーズを満たすコンテンツを作ること
ここでは検索順位がどのように決まるかを専門用語を使わず噛み砕いて説明しましたが、より正確に詳しく知りたい人は以下の記事をお読みください。
SEOの種類
SEOには大きく3つの種類があります。これから紹介しますが、特に重要なのは「コンテンツSEO」であり、他の施策について一旦は具体的な内容を理解する必要はありません。
コンテンツSEO
先ほど、Googleの検索結果でサイト内のコンテンツを上位表示させるためには、以下の2つが重要であることをお伝えしました。
- どのキーワードで検索された際に、コンテンツを上位表示させるか決めること
- 選定したキーワードで検索する人のニーズを考え、ニーズを満たすコンテンツを作ること
この2つを満たした施策を行うことが、コンテンツSEOです。端的に一言でいうと、コンテンツSEOとは「ターゲットに求められるコンテンツを、上位表示を狙うキーワードを決めたうえで作ること」です。
あるキーワードで検索する人には、必ず何かしらの目的・ニーズがあります。検索者の求めていることが何かを正確に捉え、ニーズを満たすコンテンツを作ることにより、狙ったキーワードでの上位表示を実現できます。さらにさまざまなキーワードでサイト内のコンテンツが上位表示されるようになれば、サイトに莫大な数のアクセスを集められる可能性があります。
ニーズを満たす質の高いコンテンツを作り続けることが重要ですが、これにはいくつかの専門的なノウハウが必要です。以下の記事でコンテンツSEOについて、また質の高いコンテンツの作り方について詳しく解説しているため、ぜひお読みください。
弊社シンプリックは、コンテンツSEOに強みを持っている会社です。SEO対策で成果を出したい企業のWeb担当者様向けに「SEO対策の無料相談」を実施中ですので、ぜひお気軽にお申し込みください。
内部SEO
内部SEOとは「Googleから評価されやすいよう、サイト内部を調整すること」です。少し技術的な要素も多いですが、手っ取り早く取り組めるものも多く、対策することでよりサイト内のコンテンツを上位表示させやすくなるため、できる限り取り組むべきです。
具体的には、以下のような施策が内部SEOにあたります。
- ページの表示速度を上げる
- 各ページにタイトルや見出しを適切に設定する
- 各ページ同士を適切にリンクでつなぐ
内部SEOの具体的な施策については、以下の記事で詳しく解説しています。
外部SEO
外部SEOとは「他のサイトから自社サイトに対して張られるリンクの数を増やすための施策」です。他のサイトから自社サイトに対して張られるリンクを「被リンク」といいます。「リンクを被る(受ける)」と書いて被リンクですが、被リンク数が多いということは、他のサイトから自社サイトが多く参照・紹介されているということです。
ブログ記事などを見ていると、「〇〇について、より詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください」といったような文言と一緒に、他のサイトのページに飛ばすリンクが張られていることがあるでしょう。このようにして自社サイトが他の多くのサイトから参照・紹介されれば、Googleからの評価が上がります。
Googleがサイトを評価する際の基準は200以上あるといわれていますが、その中でもGoogleは被リンク数を重要な評価基準としています。Googleは「Googleが掲げる10の事実」というドキュメントを公開しており、これはGoogleの運営方針を示す10個の事実を列挙したものですが、この中に以下のように被リンクに関する項目があります。
ウェブ上の民主主義は機能する。
引用元:Googleが掲げる10の事実
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。
文言が少し分かりづらいかもしれませんが、Googleは他の多くのサイトから参照されているサイトを、たくさん投票・支持されているサイトとみなします。これを「ウェブ上の民主主義」という言い方をしており、10個という限られた項目の中で、被リンクについて言及した項目があることからも、被リンクの重要性がよくわかるでしょう。
しかし被リンクには、注意点があります。それは「中身のあるサイトから、自然に張ってもらう必要がある」ということです。中身がなく、自社サイトに被リンクを張る目的で作られたサイトだったり、被リンク数を増やすために不自然な形で恣意的に張られた被リンクには効果がないだけでなく、Googleからのペナルティの対象となります。
外部SEOについては以下の記事で詳しく解説しています。
デジタルマーケティングの中でも、特にSEOが重要な理由
デジタルマーケティングは、Webマーケティングの上位概念であり、SEOの上位概念でもあります。デジタルマーケティングの施策にはSEO以外にも、代表的なところでWeb広告、SNS運用などさまざまなものがありますが、その中でもSEOは特に重要な施策です。
ビジネスでは、いかにストック型の収益、言い換えると安定集客を実現できるかが業種問わず重要です。SEOはまさに安定集客を実現できるものであり、SEOに取り組み続けた結果ビジネスを飛躍的に成長させている企業は多く、SEOの集客力を武器に上場を果たした企業も数多く存在します。
「デジタルマーケティングの中でも、自社ではどの施策に取り組もうか」と悩んでいる企業のWeb担当者は多いですが、SEOの優先度を上げることをおすすめします。
ただしSEOには即効性がなく、サイト内にコンテンツを蓄積して、さまざまなキーワードでコンテンツが上位表示されたくさんのアクセスが入ってくるようになるまで、時間がかかるという弱点があるのも事実です。これをカバーするために、例えば並行してリスティング広告という、検索キーワードに対して検索結果に広告を表示させる施策を行うのも一つの手です。
「SEO x リスティング広告」の組み合わせをうまく活用できれば、より集客を活性化させられるかもしれません。以下の記事でSEOとの違いに着目しながらリスティング広告について詳しく解説しているため、興味があればぜひお読みください。
SEOとリスティング広告の違い | 自社に合った選び方を解説
SEOで成果を出すためのポイント
SEOについて概要を一通り理解し、デジタルマーケティングの中でも特にSEOが重要であることがわかったかと思いますが、SEOに取り組み成果を出すためには、これから紹介する3つのポイントを押さえることが重要です。
コンテンツ作りにあたり、キーワード選定を行う
SEOの中でも特に重要なのがコンテンツSEOであり、上位表示を狙うキーワードを選定して検索者のニーズを満たすコンテンツを作り続けることにより、さまざまなキーワードでの上位表示を実現できることをお伝えしました。
しかしサイトからブログ記事などのコンテンツを発信している企業の多くは、キーワード選定を行っていません。キーワード選定を行わないと、どんな検索者のニーズを満たすためにコンテンツを作ればいいかわからず、最終的にできあがるコンテンツが質の低いものとなってしまいます。実際、キーワード選定を行わずにコンテンツを発信している企業はほとんど、SEOで成果を出せていません。
そのためコンテンツ作りにあたっては「必ず」キーワード選定を行わなければいけないことを理解しておきましょう。
キーワード選定は奥が深く、どのキーワードを選ぶかは記事のライティング以上に重要であるといっても過言ではありません。以下の記事でキーワード選定の方法を詳しく解説しているため、今後SEOへの取り組みを検討している人はぜひお読みください。
効果測定を行う
SEOで成果を出すためには、効果測定が欠かせません。効果測定とは「ある施策を実施した結果、どれくらいの効果があったかを測定すること」で、効果測定を行うことにより精度高く改善案を考えられます。
どれだけSEOに精通しているプロでも、いきなり完璧な戦略を立てて施策を成功させられることはほとんどありません。しかしSEOのプロは、効果測定を行い改善する力が高く、改善を繰り返す中で中長期的に成功確率を上げていけます。
SEOのプロと聞くとSEOに詳しく、技術的な部分についても対応できる人のことをイメージするかもしれません。これはもちろん重要なことですが、それよりも「効果測定を行い適切な改善案を考え、実践できること」のほうがよっぽど重要です。
通常、サイトの効果測定にはGoogleアナリティクスやサーチコンソールといった無料ツールを使います。サイトと連携することですぐに効果測定を始められるため、まだ連携していない人は早めに連携しておきましょう。サーチコンソールの連携はGoogleアナリティクスと比べて少し手間がかかりますが、以下の記事に沿って取り組めば簡単に連携できます。
Googleサーチコンソールの使い方を初心者にも分かりやすく解説
適宜記事をリライトする
ブログ記事などのコンテンツ作りに取り組んでいる企業の多くが「記事を出したら、それで終わり」というスタンスをとっています。しかし記事を公開した後、効果測定の結果を見ながら必要に応じて適宜記事をリライトすることで、成果を出せる確率を大幅に上げられます。
リライトとは「すでに公開した記事を、より成果が出るよう修正すること」であり、元々あった文章は消し過ぎず、加筆修正を行うのが基本です。
記事の成果として見るべきポイントは主に、選定したキーワードでの検索順位やアクセス数、他にどのようなキーワードからアクセスが入ってきているかなどです。記事を公開して3ヶ月から6ヶ月程度経っても選定したキーワードで上位表示されない場合は、リライトを検討しましょう。
どの記事をどのタイミングで、どのようにリライトするべきかについて以下の記事で詳しく解説しているため、SEOの取り組みを検討している場合はこちらの記事もぜひお読みください。
リライトでSEOを強化する!リライトの手順・ポイントを徹底解説
SEOは、デジタルマーケティングの中核施策
本記事では、デジタルマーケティングとSEOの関係性に加え、SEOの概要やメリット、実践ポイントを解説しました。デジタルマーケティングとは「デジタル技術を活用したマーケティング」であり、SEOはデジタルマーケティングの施策の一つに過ぎません。
SEOは安定集客を実現できる点から、デジタルマーケティングの中でも特に重要な施策です。そしてSEOの中でも特に重要なのがコンテンツSEOであり、上位表示を狙うキーワードを決めて検索ニーズを満たすコンテンツを作り続けることで、Googleでの露出が増え、莫大な数の集客を実現できる可能性があります。
しかしSEOにおけるコンテンツ作りには専門的なノウハウが必要であり、一つの記事を作るだけでもキーワード選定や検索ニーズの洗い出し、企画・構成案の作成やライティング、記事のアップロードなどさまざまな作業が発生します。ノウハウやリソース不足が原因で、継続的なコンテンツ作りが難しい企業も多いでしょう。
そのような場合は、弊社シンプリックにお声がけください。弊社はデジタルマーケティングの中でもSEOを生業としており、長年にわたってさまざまな業種の企業を支援してきたことにより蓄積された高度で専門的なノウハウと、SEOに精通したプロのディレクター・ライター陣を有しており、お客様のサイトを高確率で強力な集客資産に変えられます。
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