「とりあえずSEO対策を強化してほしい」。そう経営陣や上司に言われたけど、何をどのように進めればいいのか皆目検討もつかない……。
検索エンジンが誕生したのは1990年代。現在利用シェアNo.1の「Google」は、1998年にスタンフォード大学の2人の学生によってローンチされました。
その利便性から検索エンジンは次第に多くの人に使われるようになりました。その結果、Webページを検索結果ページで上位表示させることがアクセスアップに直結するようになり、「検索エンジン対策=SEO対策」という言葉が生まれ、定着していきました。
本記事では、SEO対策の歴史から具体的な対策方法、外注した場合の費用まで、広範にわたり解説しています。以下が詳細項目になりますので、確認して読み進めて頂けたらと思います。
- SEO対策とはそもそも何を意味するのか
- SEO対策のこれまでの歴史
- SEO対策にはどんな施策があるのか
- 内部施策では具体的に何をすればいいのか
- コンテンツSEOの基本的な流れ
- 外部施策では具体的に何をすればいいのか
- SEO対策を進めるうえで便利なツール
- SEO対策の外注費用はいくらかかるか
目次
SEO対策とは?
SEO対策とは「Search Engine Optimization」の略であり、検索エンジン最適化を意味します。検索エンジン※とは、GoogleやYahoo!などに代表されるインターネット上の情報を検索するシステムのことです。
※ 検索エンジンには、その他に「Bing」「Baidu」「Yandex」「DuckDuckGo」「Naver」「Ecosia」などが存在する
※ Bing:米Microsoft社の検索エンジン
※ Baidu:中国最大の検索エンジン
※ Yandex:ロシアの検索エンジン
※ DuckDuckGo:ユーザーのプライバシー保護と利用履歴等を記録保存しないことを運営方針とする検索エンジン
※ Naver:韓国の検索エンジン
※ Ecosia:ドイツの検索エンジン
SEO対策は、SERPsで上位を獲得すること
SEO対策とは、検索エンジン最適化を意味します。では検索エンジンにはどのような情報が表示されるのでしょうか。Googleの検索結果画面(SERPs)※を上記に添付しましたのでそちらをご覧ください。
画像のように検索結果画面(SERPs)には、最上部にリスティング広告が表示されます。もちろん広告の出稿がされていないキーワードには、リスティング広告は表示されません。リスティング広告かどうかは、ページタイトルの上に「広告」の表記があるかないかで判断してください。
SEO対策の範囲はリスティング広告の下部分(画像赤枠)にあたります。この部分で”いかに狙っている検索キーワードの検索順位をあげるか”がSEO対策です。
※ 検索結果画面は「SERPs(Search Engine Result Page)」と呼ばれる
CRO施策と併せて考える場合もある
SEO対策の受注を専門とするWebマーケティング系の会社では、SEO対策をコンバージョン率最適化(CRO)と併せて考える場合もあります。コンバージョンとは、サイトの最終的な成果のことです。
つまり、狙った検索キーワードでSERPsの上位表示を獲得するだけでなく、サイトに流入したユーザーのコンバージョンまでの流れを最適化させることをSEO対策と捉えるのです。
なぜ、このように捉える企業が存在するかというと、Webマーケティングではサイト流入をどれだけ増やしたとしてもサイトの離脱率が高ければコンバージョン数は増えないためです。より本質的なWebマーケティングの運用のために、SEO対策のなかにCRO施策を含めるのです。
SEO対策は「Google対策」と考えてよい
検索エンジンは大小あわせて数種類存在します。では、各検索エンジンごとに個別の対策を行なわなければならないのでしょうか。
答えは「NO」です。国内マーケット向けにSEO対策を行なう場合は、対象の検索エンジンは「Google」と「Yahoo!」のみでよいでしょう。理由は、国内の検索エンジン使用率はこの2つが大部分を占めているためです。
そして、さらにいうとSEO対策は”Googleのみ”で構いません。なぜかというと、現在のYahoo!はGoogleの検索エンジンシステムを借りて運用しているためです。つまり、「GoogleのSEO対策 = Yahoo!のSEO対策」なのです。
GoogleとYahoo!のシェア率とユーザーの違い
検索エンジンのシェア率を調べられる「statcounter」で、2021年6月〜7月の国内のデータを調べたものが上記画像となります。最新のデータによると、「Google = 76.01%」「Yahoo! = 20.44%」「その他 = 3.55%」というシェア率となっています。
データでわかる通り、多くの検索ユーザーはGoogleかYahoo!を利用しており、Yahoo!はGoogleの検索エンジンを利用しているため、SEO対策はGoogleの対策のみ考えていけばよいのです。
GoogleとYahoo!ではユーザー層が異なるという特徴があります。2011年の調査資料のため少し古いですが、2021年現在でも概ね以下の傾向があると捉えても良いでしょう。
・男性では『Google』と『Yahoo!JAPAN』がほぼ同数だが、女性では『Yahoo!JAPAN』の方が倍以上多くなっている。 ・男女ともに、若年層ほど『Google』が多い傾向にある。 |
※ 調査企画・実施:株式会社スパイア
※ 調査協力:株式会社アイレップ
Yahoo!のSERPsだけに表示されるもの
GoogleとYahoo!の検索エンジンは同じですが、検索結果画面(SERPs)には、Yahoo!だけ表示されるものがあります。それは、「Yahoo!知恵袋」「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!オークション」「Yahoo!ニュース」「ZOZOTOWN」「PayPayフリマ」です。
悩み系の検索キーワードの場合、上記画像のように「Yahoo!知恵袋」が検索結果画面(SERPs)に表示されます。検索ユーザーの悩みの回答が含まれているページが選ばれて表示されます。
上記画像は「Yahoo!ショッピング」の表示です。商品名の指名検索や「●● おすすめ」などのショッピング系キーワードで頻繁に表示されます。
上記画像は「Yahoo!オークション」の表示です。「Yahoo!ショッピング」と同じくショッピング系キーワードで頻繁に表示されます。
上記画像は「Yahoo!ニュース」の表示です。検索キーワードに関する話題が直近の「Yahoo!ニュース」に掲載されていた場合に表示されます。
上記画像は「ZOZOTOWN」の表示です。「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOは、2019年にソフトバンク株式会社傘下のヤフー株式会社の子会社となりました。そのため、「ZOZOTOWN」で取り扱っている商品のキーワードが検索された際、Yahoo!にも表示されます。
上記画像は「PayPayフリマ」の表示です。「PayPayフリマ」を運営するPayPay株式会社は、ソフトバンク株式会社とヤフー株式会社の合弁会社です。ショッピング系キーワードで頻繁に表示されます。
SEO対策の歴史
SEO対策の歴史は、検索エンジンの進化の歴史でもあります。検索アルゴリズムが今よりも未熟だった時代は、残念ながら本質的とは言えない悪質なSEO対策も横行していました。
しかし現在のSEO対策は、「これをやれば必ず検索順位が上がる」という画一的な作業という側面は少なくなり、キーワードごとに検索ユーザーに合わせた対応が必要なものとなりました。では、これまでのSEO対策および検索エンジンはどのような歴史を辿ってきたのか、時系列順に解説していきたいと思います。
世界初の検索エンジン「Archie」
世界初の検索エンジンは、1990年に誕生した「Archie(アーキー、アーチー)」です。現在のようなクラウド型のサービスではなく、クライアント・サーバ型のシステムでした。開発したのは、当時カナダ・モントリオールにあるマギル大学の学生Alan Emtage氏です。
「Archie」は今日の検索エンジンのようにファイルの中身までは検索できず、あくまでファイル名を調べることしかできませんでした。そもそもクライアント・サーバ型のシステムのため、SEO対策という概念すら存在しなかった時代です。
※ 参照元:SEO by the Sea:「What was the First Search Engine?」
ディレクトリ型検索エンジンの登場
1990年にWWW(World Wide Web)が誕生してから、1994年に「Lycos」、1995年に「Yahoo!」「infoseek」「Excite」、日本国内では1996年に「Yahoo! JAPAN」と次々に検索エンジンは登場しました。
この時期に主流となっていたのが、ディレクトリ型検索エンジンです。ディレクトリ型検索エンジンとは、現在のような検索アルゴリズムではなく、人の手によってサイトを厳選し、登録・分類された検索システムのことです。
Yahoo!JAPANのTopページ(上記画像)のように、各カテゴリを開くと関連するサイト情報が表示されていました。サイトの表示順は「半角記号」「英数字」「全角記号」「50音(あ〜ん)」だったので、タイトルに「@」をつけたサイトが乱立していました。
※ 画像引用元:PLUSBLOG「Yahoo! JAPANのトップページデザイン15年史」
ロボット型検索エンジンの登場
ディレクトリ型検索エンジンの登場から少し遅れてロボット型検索エンジンが誕生しました。1996年に米Yahoo!が「Alta Vista」を採用したのを皮切りに、Yahoo!JAPANでも1998年に「goo」を採用。そして同年に、スタンフォード大学在学中だったラリー=ペイジとセルゲイ=ブリンによって「Google」が誕生します。
Googleは被リンク数の多いページを価値の高いページと捉える「ページランク」の概念を検索エンジンに実装したことで利用者が急増。こうしてロボット型検索エンジンの評判が広まり、2000年にはYahoo!がGoogleの検索エンジンを採用しました。※
※ 2000年の採用後、Yahoo!JAPANは2004年に一度Googleとの提携を解消。その後、2010年に再度Googleを採用し現在に至ります
※ 画像引用元:Google blogoscoped「Google.com 1997-2011」
Googleの登場とスパム横行時期
検索エンジンにGoogleが登場してからは、Googleの進化がすなわち検索エンジンの進化であると考えてよいでしょう。ただし、登場初期のGoogleは現在ほどの性能はなく、悪質なスパムサイトでも検索上位が取れていました。
「被リンクが多いサイトを評価する」という独自の検索アルゴリズムは画期的でしたが、自作自演の大量の被リンク獲得でも検索上位が取れる状況だったのです。以下は代表的な被リンク獲得に関するスパムです。
相互リンクスパム
自サイトと全く関係ないサイトへ相互にリンクを張り合う行為。相互リンクサイトが大量に集まった「リンクファーム」が横行した。
noscriptスパム
noscriptタグ内に大量のリンクを記述する行為。noscriptタグで記述された範囲はディスプレイ上に表示されないことから横行した。
コメントスパム
外部サイトのブログのコメント欄に自サイトのリンクを大量に記述する行為。当時はブログのコメント欄も被リンク対象だったため横行した。
ブロガーへのリンク設置依頼
ブロガーに低単価でリンク設置を依頼する行為。1記事あたり数百円という金額だったため、多くのブロガーを巻き込み行われていた。
検索アルゴリズムのコアアップデートの変遷
Googleはユーザーの検索ニーズを満たす情報を検索上位に表示させるため、これまで何度も検索アルゴリズムのアップデートを行なってきました。検索アルゴリズムのアップデートとは、検索エンジンの改良のことです。なかでも、大々的に実施される検索アルゴリズムの見直しを「コアアップデート」といいます。
Googleの検索エンジンの歴史で代表的なコアアップデートは「パンダアップデート」「ペンギンアップデート」「ハミングバードアップデート」の3つです。それぞれの改善内容をご説明します。
パンダアップデート
Googleはユーザーの満足度に繋がらない検索エンジンの仕組みを改善するため、2010年ごろから大規模な検索アルゴリズムの変更をはじめました。最初に実施された大規模なアップデートが、2011年の「パンダアップデート」です。
パンダアップデートは、良質なコンテンツを検索上位に表示させるためのアップデートです。それまで、自動生成プログラムで作られたページや、コピペで大量に作られたページも検索上位にヒットしていたのですが、パンダアップデートによって、独自性(オリジナリティ)や権威性のないコンテンツは一気に検索上位から排除されました。
ペンギンアップデート
ペンギンアップデートは2012年に実施されたアップデートです。ペンギンアップデートはブラックハットSEOを行なっているサイトの検索順位を下げ、ホワイトハットSEOを行なっているサイトの検索順位を上げることを目的に実施されました。
ブラックハットSEOとは、検索順位を悪質な被リンク獲得施策を通じてあげようとするSEOのことです。ホワイトハットSEOはその逆で、良質なコンテンツの掲載や使いやすいサイト設計を通じて検索順位をあげようとするSEOのことです。
このペンギンアップデートにより、長年Googleのユーザビリティの妨げになっていた、悪質な被リンク獲得をしているサイトの検索順位が一気に下がりました。
ハミングバードアップデート
ハミングバードアップデートとは2013年に実施されたアップデートです。ハミングバードアップデートは、会話形の検索キーワードやそれまで検索エンジンが意図を汲み取りにくかった検索キーワードを、ユーザーの文脈や背景・動機を解釈して高精度に検索結果をレスポンスできるようになったアップデートです。
パンダアップデートやペンギンアップデートはスパムサイトに向けた対応でしたが、ハミングバードアップデートはユーザーの検索行動に幅と柔軟性をもたらした改善です。アップデートにより、例えば「新宿駅近くのビジネスホテルはどこですか?」のような会話形の検索でも、適切な情報を検索結果に表示することが可能となりました。
最新のアルゴリズム傾向
最後に、2021年7月時点の最新のアルゴリズム傾向を解説します。最新のGoogle公式ブログによると「E-A-Tを高めること」「サイトのUX(ユーザーエクスペリエンス)を高めること」「ユーザーが求める情報を提供すること」の重要性が伝えられています。
2020年12月4日に実施されたコアアルゴリズムアップデート以前は、ドメイン自体の評価値を示す「ドメインパワー」が検索上位獲得にとって重要な変数とされていました。
しかし、最新のアップデートでは、ドメイン自体のスコアよりも検索キーワードごとに検索ニーズを満たしたページが上位表示に優遇されるよう、若干の改善がされたと各所で報告されています。
いずれにしても、サイトのE-A-T(専門性/権威性/信頼性)を高めて、ユーザーのことを考えながら検索ニーズを満たすコンテンツを丁寧に作る姿勢が重要であることは変わりません。
SEO対策のやり方は? 大枠の3つの施策
では、実際に今日からSEO施策を行なう場合、何をすればいいのでしょうか。ここでは、SEO対策のやり方と方法について、大枠となる3つの施策をお伝えします。
結論からいうと、SEO対策は以下に解説する「内部施策」「コンテンツSEO」「外部施策」の3つに大きく分けることができます。
内部施策
SEO対策における内部施策とは、サイトをGoogleに評価されやすい状態に改善する施策のことをいいます。サイトに掲載するコンテンツではなく、ドメイン内のディレクトリ構造やhtmlファイル内の修正を行なうことを”内部”施策と呼びます。
Googleの検索順位の決定プロセスを知ると、内部対策の重要性を理解できます。サイトのページを更新した際、それだけですぐ検索結果にページが表示されることはありません。
まず「クローリング」と呼ばれるGoogleの巡回エンジンがサイトに訪れ、サイトの更新情報をGoogleのデータベースに格納します。この格納する工程を「インデックス」といいます。そして、インデックスの後、ページが評価されてキーワードごとの検索順位が決まります。
内部施策では、大きく「クローラーの巡回頻度を上げるための施策」と「適切にインデックスと評価がされるための施策」に分けられ、これらを行なうことで更新されたページが正しく評価されるようになるのです。
コンテンツSEO
コンテンツSEOとは、検索キーワードごとに検索結果に表示されるページを作成・更新し、サイト集客を図る施策のことです。SEO施策のなかではメインの施策となり、SEOで結果を出すためにもっとも重要な施策です。
コンテンツSEOでは、まず自社商品・サービスの見込顧客が検索しそうな検索キーワードを洗い出します。そして、検索キーワードごとに検索ボリュームや競合サイトの強さ、キーワードごとのニーズの違いを整理し、対策を行なうキーワードを決めます。
検索ユーザーは検索キーワードごとにそれぞれ違った検索意図を持っています。その異なる検索意図を満たすコンテンツを作れるかどうかが、コンテンツSEOの成果を左右するポイントとなります。
外部施策
外部施策とは、良質な被リンク(外部サイトからのリンク)を獲得するための施策を指します。検索エンジンの歴史を説明する箇所で、悪質な被リンク設置はGoogleのアップデートによりSEO効果に繋がらなくなったことはすでにお伝えした通りです。
しかし、良質なコンテンツ制作の結果、”自然に”被リンクを獲得した場合は、価値の高いページと見なされ、検索順位に好影響を与えます。特に大手企業のサイトや公的機関のサイトなど権威性のあるサイトから被リンクをもらえた場合は、大きなSEO効果に繋がります。
内部施策で具体的にやることとは? その方法を解説
内部施策は一つひとつの作業量はさほど多くないですが、チェックしなければならない項目は多くあります。ここでは、それぞれの対応で何を行なえばよいのか、その方法をお伝えします。
▼ 内部施策のチェックリスト
- URLを正規化してリンクポピュラリティが分散しないようにする
- httpsに正規化する(SSL化)
- sitemap.xmlを定期的に作成・送信する
- 重要なページに遷移が集中するよう内部リンクを設計する
- 必要ないページがnofollow設定されていないか確認する
- 隠しコンテンツが存在していないか確認する
- グローバルナビゲーションを設定する
- パンくずリストを設定する
- モバイルフレンドリーな設計にする
- URLのスラッグはページ内容に合わせて半角英数字で設定する
- 画像のalt属性は画像の内容を半角英数字で設定する
- オリジナルファビコンを設定する
- ページ更新日がページ内に表示されるようにする
URLを正規化してリンクポピュラリティが分散しないようにする
GoogleはURLごとにページの評価を行なっているため、同じページなのにURLが異なる場合は、一つのURLに正規化させる必要があります。
・http://www.test.com/ ・http://test.com/ ・http://test.com ・http://test.com/index.html ・http://test.com/index.php ・http://test.com/? |
URLを正規化する方法には、「canonicalタグによる正規化」「301リダイレクトによる正規化」「Search ConsoleのURLパラメータの設定による正規化」「alternateタグとcanonicalタグによる正規化」があります。
※ リンクポピュラリティ:URLの評価のこと
httpsに正規化する(SSL化)
SSL(Secure Sockets Layer)とは、ウェブブラウザとサーバ間のデータ通信を暗号化させる仕組みのことです。URLの頭文字が「http」でもサイトにアクセスできる場合、SSL化したうえで「https」に正規化させましょう。
「https」は「HyperText Transfer Protocol Secure」の略で、HTTP通信が暗号化されたプロトコルであることを意味します。SSL化はサイトのセキュリティ強化の面から重要ですので、忘れないようにしてください。
sitemap.xmlを定期的に作成・送信する
sitemap.xmlとは、xmlで生成されたサイトのページを一覧化したファイルのことです。xmlは、文章の見た目や構造を記述するためのマークアップ言語の一種。sitemap.xmlにはGoogleにクローリングしてもらいたいページ情報を記述し、サイトを更新する度にGoogleに送信しましょう。
sitemap.xmlの送信は、Google Search Consoleより行ないます。WordPressでサイト運営を行なっている場合は、「All in One SEO Pack」などのsitemap.xmlを作成・自動送信してくれるプラグインが便利です。
重要なページに遷移が集中するよう内部リンクを設計する
内部リンクとは、サイト内のページを繋ぐリンクのことです。コンバージョンとなる「会員登録ページ」や「商品の購入ページ」などの重要なページにユーザーの遷移が集中するように、サイト全体の内部リンクを設計します。
また、指定のSEO記事と内容が関連しているSEO記事同士を内部リンクで結ぶのも、SEOの面で効果的です。
必要ないページが適切にnofollow設定されているか確認する
nofollow設定とは、特定のページをGoogleにクローリングしてもらわないように指定することをいいます。htmlのメタタグの一種であり、該当ページのhead要素内に以下の記述を行ないます。
<meta name=”robots” content=”nofollow” /> |
また、WordPressで構築したサイトで「All in One SEO Pack」などのプラグインをインストールしている場合、WordPressの管理画面からも設定できます。
nofollow設定は通常、Googleにクローリングしてもらいたくないページが存在する際に用いられ、設定することでクローリング効率を上げる効果があります。ただし、誤ってnofollow設定が必要ないページに設定されていないか確認するようにしてください。
隠しコンテンツが存在していないか確認する
隠しコンテンツとは、ユーザーには見えないかたちで検索エンジンにのみ見えるテキストのことです。SEOのスパム行為の一つとされ、テキストを「h1の後ろに隠す」「背景に同化させる」「リンクを隠す」「フォントサイズを小さくする」「画像で隠す」などの手段で、ユーザーには見えない隠しコンテンツが設定されます。
現在、隠しコンテンツを記述するサイト運営者は少ないと思いますが、昔の運営者がそのまま放置しているケースが稀に見られます。
隠しコンテンツを見つける方法は簡単です。該当ページにマウスのカーソルを合わせ、全選択(Ctrl+A)をクリックし、ユーザーに見えない箇所にテキストが表示されていないかを確認します。
グローバルナビゲーションを設定する
グローバルナビゲーションとは、サイトのヘッダー部分に表示される全ページに共通して表示されるメニューのことです。
ユーザビリティの観点から有効な印象のあるグローバルナビゲーションですが、Googleのクローラーにとってもクローリング効率が高まる効果があるので、忘れずに設置するようにしてください。
パンくずリストを設定する
パンくずリストとは、サイト内でユーザーのいる位置を階層構造的にリスト化したナビゲーションのことです。一般的にページの上部に表示されます。
パンくずリストも、クローラビリティを高めるために有効であり、設置することでクローラーがサイト構造を理解しやすくなります。Google公式のGoogle検索セントラルにも、以下のように記載されています。
Google 検索では、検索結果内のウェブページからの情報を分類する際に、ページの本文内のパンくずリスト マークアップを使用します。 パンくずリストには URL 構造をそのまま反映させるのではなく、ユーザーがそのウェブページにたどり着くまでの一般的な経路を示すことをおすすめします。 ※ 引用元:Google検索セントラル「パンくずリスト」 |
モバイルフレンドリーな設計にする
モバイルフレンドリーとは、サイトがスマホ用(モバイル)に最適化されている状態を意味します。2015年4月21日に全世界的に実装されたアルゴリズムです。
モバイルフレンドリーでないサイトは、モバイルの検索順位が下がってしまうため、自サイトのモバイルフレンドリー化は必須で抑えておきましょう。自サイトがモバイルフレンドリーであるかどうかは、Googleが提供する「モバイル フレンドリー テスト」で確認することができます。
URLのスラッグはページ内容に合わせて半角英数字で設定する
スラッグとは、URLの一部分のことで自由に設定できる文字列のことを指します。例えば、「https://example/seo」配下に新規ページを作成する場合、「https://example/seo/article01」の「article01」にあたるのがスラッグです。
スラッグを設定せずページを公開した場合、自動でid番号が割り振られます。Googleの検索エンジンがページの内容を把握するのを助けるために、ページのスラッグはページの内容を示すものを設定してください。例えば、「SEOのテクニック」に関するページの場合、「https://example/seo/seo-technique」のように設定します。
画像のalt属性は画像の内容を半角英数字で設定する
サイトに画像を掲載するときは、画像が表示されなかった場合の代替テキストであるalt属性に、画像の内容を表す値を半角英数字で記述します。alt属性の値は、画像が表示されなかった際に代わりとして表示されます。
記述例ですが、例えばネコの画像を掲載するのであれば、「<img src=”画像のURL” alt=”cat”>」のように記述します。alt属性の値を記述することで、一気に検索順位に影響を与えるわけではありませんが、検索エンジンの理解を助けるため、検索エンジンに優しいサイトと認識されSEO効果を後押しします。
オリジナルファビコンを設定する
ファビコンとは、ブラウザのタブ表示やユーザーがブックマークした際に表示される小さなアイコン画像のことです。つまり、オリジナルファビコンとは、サイト独自のファビコンを設定することを指します。
ファビコンは48pxの倍数にサイズを調整し、favicon.icoというファイルで作成します。ファビコンに直接的なSEO効果はありませんが、ユーザーの検索結果画面に表示される場合があるため、ページへのクリック率向上や信頼性アップの面から推奨されています。
Google検索セントラルでは、以下ガイドラインに沿って設定することがアナウンスされています。
・Google がファビコンのファイルとホームページをクロールできること(Google をブロックしないこと) ・ファビコンがウェブサイトのブランドを視覚的に表したものとなっており、ユーザーが検索結果を見た際に一目でサイトを見分けられるようになっていること ・ファビコンのサイズが 48 ピクセルの倍数になっていること(例: 48 x 48 ピクセル、96 x 96 ピクセル、144 x 144 ピクセルなど)。SVGファイルの場合は、サイズに関して特別な指定はありません。有効なファビコン形式は、すべてサポートされています。Google では画像サイズを 16 x 16 ピクセルに変換するため、その解像度で適切に表示されるか、あらかじめご確認ください ・ファビコンの URL は固定されている必要があります(URL は頻繁に変更しないでください) ・わいせつな表現やヘイト表現に関連するシンボル(例: かぎ十字章)などの不適切なファビコンは表示されません。該当する表現がファビコン内で見つかった場合は、デフォルトのアイコンに置き換えられます |
ページ更新日がページ内に表示されるようにする
コンテンツSEO目的のページには、ページの更新日がページ内に表示されるように設定しましょう。Googleは検索結果画面の上位に、なるべく新しい情報を優先して表示する傾向があります。そのため、ページの公開日や更新日をGoogleが判定できる状態にすることで、SEO効果が高まるのです。
Google検索セントラルでは、ページの日付情報はページ上でユーザーに表示される形式と構造化データ形式の両方を用意するようにと記載されています。Googleの推奨する方針に沿って、実装するようにしてください。
※ 参考元:Google検索セントラル「Google 検索に表示されるよう公開日を指定する」
コンテンツSEOの基本的な流れと制作の方法
続いて、コンテンツSEOの基本的な流れについてお伝えします。コンテンツSEOは、SEO施策のメインとも呼べる重要な施策です。検索ニーズを満たすコンテンツを作れるよう、流れに沿って丁寧にコンテンツの制作を行ないましょう。
▼ コンテンツSEOの流れ
9. 本番環境に記事を掲載する
自社商材のターゲットを明確にする
まずは、自社商材のターゲットを明確にし、コンテンツを届ける相手を絞り込んでいきます。どんな商品やサービスであっても、顧客化する可能性のある属性とそうでない属性が存在します。当然、いくらコミュニケーションを行なっても顧客化する見込みのない属性をターゲットに定めるのは無駄なことです。
ターゲットの決め方は、過去のお客様のデータがあるならば、顧客データをもとに自社商材のターゲット像を構築するのがよいでしょう。また、追加でお客様へアンケート調査を行なう、Googleアナリティクスなどでユーザー属性を可視化するなどの方法も有効です。
最終的に、絶対に外せない最大公約数の要件まで絞り込んでいきます。これが自社商材を購入する可能性のあるターゲットとなります。
軸となるメインキーワードを5〜10点前後洗い出す
ターゲットが決まったら、ターゲットが検索しそうなメインキーワードを5〜10点前後洗い出します。このメインキーワードを軸にして、次の工程で掛け合わせのキーワードを固めます。メインキーワードは、以下の流れで選別してみてください。
1. 自社サイトの内容と親和性があり、ターゲットが検索しそうなキーワードを洗い出す
2. 洗い出したなかから、月間検索ボリュームが1,000以上のキーワードを絞る
「1」のキーワードの洗い出しは慣れないうちは肌感では決めづらいので、「Ahrefs」※などの有償ツールを使って競合サイトの獲得キーワードを参考に洗い出すのもよいでしょう。
※ Ahrefsについては、「SEO対策で用いる便利なツール」の章で解説しています
掛け合わせのサブキーワードをツールで洗い出す
メインキーワードが固まったら、次にメインキーワードと掛け合わせて対策するサブキーワードを洗い出します。洗い出しは、まずGoogleが提供する「Google キーワードプランナー」で行ないます。
1. 「新しいキーワードを見つける」にメインキーワードを記入し、「結果を表示」をクリックします
2. 「キーワード(関連性の高い順)」に掛け合わせのキーワードグループが一覧で表示されます
3. 画面右上の「キーワード候補をダウンロード」より、キーワードの一覧をダウンロードします
ただ、「Google キーワードプランナー」だけでは、全ての掛け合わせキーワードは抽出されません。そのため、掛け合わせのサブキーワードの洗い出しは、有償ツールである「Ubersuggest」や「Ahrefs」なども用いながら抽出することを推奨します。
キーワードに優先度をつける
コンテンツSEOで対策するキーワードをGoogleスプレッドシート等に一覧でまとめたら、キーワードの精査を行ないます。まず、キーワードリストから自社商材に適していないキーワードを除外します。
次に、検索ボリュームを降順に並び替え、一つひとつのキーワードを実際に検索にかけてどんなサイト/ページが上位表示されているかを確認します。上位表示されているサイト/ページが、「国や行政など公共機関のページ」「ドメインパワーの強いサイト」「コンテンツの文字数が多く作り込まれたページ」であるとき、上位獲得の難易度は高くなります。
優先度の付け方にルールはありませんが、難易度の高いキーワードを避けて着実に上位獲得を狙う場合、検索ボリュームの大きい難易度の高いキーワードを狙う場合、など自社の戦略に応じて対策キーワードに優先度をつけてください。
対策するキーワードの検索ニーズを徹底的に調べる
対策するキーワードの優先度が決まったら、SEO記事の制作に入ります。まずはじめに、対策するキーワードの検索ニーズを徹底的に調べます。
検索ニーズの調べ方は地道に一つひとつ行なう必要があります。Googleのシークレットモード※で対策するキーワードを調べ、どのようなページが上位表示されているか一読して調べます。このとき、上位コンテンツの内容から検索ユーザーが知りたい情報は何かを想像しながら読むようにしてください。
また、対策キーワードのサジェストワードも抑えておきましょう。サジェストワード※は、検索バーに入れたキーワードと関連して調べられるワードです。次の工程の構成作成で、サジェストワードを構成に含めるのもおすすめです。
※1:シークレットモードにすることでキャッシュの影響がない状態でSERPsを見ることができる
※2:サジェストワードとは、検索エンジンにキーワードを入力すると自動的に表示される検索候補のこと
キーワードと検索ニーズをもとに構成を作成する
キーワードごとの検索ニーズが把握できたら、次に構成の作成に進みます。構成では、「タイトル(h1)」「中見出し(h2)」「小見出し(h3)」の内容を固め、簡潔で構わないので各見出し内でどのような内容を記述するか整理しておきます。
そのほか、構成作成の段階で調べた資料(サイトのURL)を整理しておくと、いざ執筆する段階になった際の負担を減らすことができるでしょう。「タイトル(h1)」には対策するキーワードは必須で含め、「中見出し(h2)」「小見出し(h3)」では、文章の流れとして無理のない範囲で対策キーワードを含めます。
構成に沿って見出しごとに目的を意識しながら執筆する
構成を作成し終えたら、いよいよ執筆を行ないます。可能であれば、構成を作成してからさほど時間を空けず、執筆へと進んだほうがスムーズに筆が進むことと思います。
執筆は、検索ユーザーが知りたいニーズや自社媒体の特徴を頭に置きながら行ないます。基本的には、構成に沿って書き進めますが、構成内で変更や削除をしたほうがいい箇所があれば、柔軟に手を加えながら執筆しましょう。
書き終えたら少し寝かせて推敲する
SEO記事を執筆し終えたらすぐに掲載するのではなく、可能であれば少し寝かしてから推敲をしたほうがいいでしょう。推敲には、「音読」「異読」「ペン読」といったステップがあります。
「音読」は、原稿を声に出して読むことでミスや違和感に気づく方法。「異読」は、横書き原稿であれば縦書きで、縦書き原稿であれば横書き原稿にレイアウトを変えて推敲を行なう方法。こうすることで、見た目の印象が変わり誤りに気づきやすくなります。
「ペン読」は、原稿を一度、紙に印刷してからペンで赤入れを行なう方法。「ペン読」を行なうことで、一文字ずつペン先で追いながら推敲することができます。
本番環境に記事を掲載する
以上のような流れを経て、完成記事を本番環境にアップロードします。コンテンツSEO目的で頻繁に記事を掲載する場合、WordPressのようなCMSを利用することがおすすめです。
CMSでは入稿時に、掲載画像のalt属性値やメタディスクリプション(meta description)を設定できるため、忘れずに行なうようにしてください。また、入稿担当者が「下書き保存」までを行ない、別の人が最終チェックして記事公開する方法もミスを減らすためにおすすめです。
コンテンツSEOの効果を高める方法
コンテンツSEOでは、よりSEO効果を高めるために抑えておくべきポイントがあります。どの項目も一度レギュレーションとしてチームで共有すれば、問題なく運用できると思いますのでしっかり抑えておきましょう。
【コンテンツSEOで抑えておくポイント】
- タイトルにSEOキーワードを含める
- タイトルは32文字以内にする
- meta description属性タグにSEOキーワードを含める
- meta description属性タグは110文字以内にする
- h1タグにもSEOキーワードを含める
- h2・h3タグにはサブで獲得を狙うSEOキーワードを含める
タイトルにSEOキーワードを含める
SEO記事のタイトル(titleタグとh1タグ)には、必ず対策するキーワードを含めてください。Googleの検索エンジンは、タイトルに含まれているテキストをページのメインテーマであると判断します。
また、検索ユーザーも検索結果に表示されたタイトルを見て、自分が知りたい情報が含まれているかを判断します。そのため、必ずタイトルの前半にSEOキーワードを含めるようにしましょう。
タイトルは32文字以内にする
コンテンツSEOに適したタイトルの文字数は32文字です。これは、検索結果に表示されるタイトルの文字数が32文字であるためです。表示されない部分は「…」と表示されます。
厳密には、検索ユーザーが使用するデバイスとブラウザによって異なり、PC(デスクトップ)の場合は30〜32文字程度。スマホ(モバイル)の場合は30〜41文字程度が表示されます。なお、半角文字や半角スペースは0.5文字と見なされます。
meta description属性タグにSEOキーワードを含める
メタディスクリプション(meta description)とは、検索結果画面のタイトルの下に表示されるページの概要を説明するための文章です。PCの場合は100〜110文字ほどが表示され、スマホの場合は80文字ほどまで表示されます。
メタディスクリプション(meta description)は、meta要素内のcontent属性値に記述します。WordPressなどのCMSではページ投稿画面内でも設定が可能です。
SEOへの直接的な効果はないとGoogle 検索セントラル ブログでは伝えられていますが、検索ユーザーがページにどんな情報が含まれているか一目で理解できるように、SEOキーワードは含めるようにしましょう。
※ 参考元:Google 検索セントラル ブログ「Improve snippets with a meta description makeover」
meta description属性タグは110文字以内にする
先ほども触れましたが、メタディスクリプション(meta description)はPCで見た場合は100〜110文字が表示され、スマホで見た場合は80文字ほどまで表示されます。
そのため、最大でもメタディスクリプション(meta description)は110文字におさまるように設定してください。
h1タグにもSEOキーワードを含める
h1タグとは、ページのタイトル部分にあたる箇所です。このh1タグには、必ずSEOキーワードを含めてください。
h2・h3タグにはサブで獲得を狙うSEOキーワードを含める
h2タグはページの中見出しにあたる部分、h3タグはページの小見出しにあたる部分です。このh2タグやh3タグには、記事の流れや文脈上、違和感のない範囲でSEOキーワードを含めてください。
無理に含めて、記事が読みづらくなるようであれば含める必要はありません。
外部施策で具体的にやることとは?
外部施策とは、良質な被リンクを自然に獲得し、自サイトのドメインスコアやページのスコアを高める施策のことです。被リンクは外部サイトから自サイトへのリンクを設置してもらうことを指すので、究極的には自分でコントロールすることはできません。
つまり、以下に紹介する主な外部施策は、被リンク獲得を促す取り組みです。それでは、具体的な方法を解説します。
【主な外部施策】
プレスリリースを上手く活用する
プレスリリースとは、企業が各媒体(メディア)へ送る公式の文書・資料のことです。新規事業や提携・買収に関する案内や新商品や商品リニューアルに関する話題が一般的です。
このプレスリリースをうまく使うと、被リンクを効率的に集めることができます。これは、プレスリリースが送られると各媒体(メディア)に情報が届き、そのまま話題が新着ニュースとして媒体(メディア)に掲載されることがあるためです。
媒体(メディア)にプレスリリースの情報が掲載されれば、必然的に自サイトへの被リンクも設置されます。そのため、広報的な目的とは別に、SEOの面からも積極的なリリース配信を行ないましょう。
インタビュー記事をSNSで発信する
SEO施策で制作する記事は、ネット上のリサーチのみで執筆されることが多いです。一次取材を経ていない記事であっても、情報が有益であれば被リンクを獲得することはできます。ただし、より読者に有益な”生の情報”を届けるために必要だと判断される場合には、時折、インタビュー記事を掲載されることをおすすめします。
インタビュー記事はTwitterやFacebookなどのSNSと相性がいいです。読み応えのある記事やトレンドにあった記事を作れば、大きな拡散力が生まれる可能性があります。検索エンジン経由とは別の流入元が生まれることで、これまでにない層からの被リンク獲得を狙えるのです。
RSSフィードを設定する
RSSフィードとは、ユーザーがお気に入りのWebサイト(ブログやWebメディア)の更新情報を取得できる仕組みです。Webサイト側でRSSフィードの配信設定をすることで、ユーザーはいつでもRSSフィードを活用できます。サイトの更新情報が受け取られやすくなることで、サイトへのリピーターや被リンク獲得に繋がります。
RSSの配信設定は、「Happyou Final Scraper」などの自動作成サービスを使えば簡単に作成することができます。WordPressで構築されたWebサイトの場合も、「WP RSS Aggregator」や「RSS Antenna」「RSS Import」などのプラグインで容易に設定可能です。
コラボ企画を権威あるサイトに営業する
コンテンツSEOの記事を権威性のあるドメインパワーの強いサイトと共に制作することで、良質な被リンク獲得を狙う施策です。通常、サイトに掲載する記事の多くは自社内で完結されることが多いと思いますが、いわゆる外部サイトとのコラボ企画を立ち上げ、記事を掲載すると必然的にコラボ先のサイトから被リンクを得られます。
権威性のあるサイトとのコラボ記事を実現するには、コラボ先にとって利益に繋がる、または前のめりになる魅力的な企画であることが重要です。自サイトの競合サイトがコラボしているサイトを調べ、まずは協力してくれそうなサイトに声をかけるのがよいでしょう。
権威あるサイトに被リンク営業をする
コラボ記事を共に制作するのではなく、直接、権威性のあるサイトに「被リンクを張ってください」と営業を行なう施策です。一見すると、相手方のサイトになんのメリットもないように思えますが、声をかけると意外に協力的なサイトも存在します。
特に、「●●協会」などの非営利組織は無償で協力してくれる場合が多いです。後ほどご紹介する競合サイトの被リンク先サイトを調べられる「Ahrefs」などのツールを使って候補先を洗い出し、被リンク営業を行なってみましょう。もし、無償での依頼が断られたのであれば、相手方にメリットのあるかたちに依頼条件の調整を行ないましょう。
外部施策のNG例とは?
ここまでが、主な外部施策となりますが、一方で外部施策でやってはいけないNGな施策例もご紹介します。
かつては有効だった時代もありますが、アップデートが進んだ現在の検索エンジンでは、低評価の対象となりますので気をつけてください。
NG例:被リンクの購入はダメ
SEO会社のなかには、被リンクを販売しているところもありますが、被リンクの購入は控えてください。購入した被リンクは「ペイドリンク」と呼ばれたりもしますが、自然発生ではない被リンクの購入は、ペンギンアップデート以降、Googleから低評価の対象となります。
「手っ取り早く被リンクを購入できるなら……」と、SEO会社の誘いに乗りたくなる気持ちもわかりますが、低評価のリスクを考慮して断るようにしてください。
NG例:スパムサイトからの被リンク
スパムサイトとは、Googleの定める「品質ガイドライン」に違反しているサイトや内容が著しく希薄なサイトのことです。スパムサイトからの被リンクは、良質な被リンクとは見なされないため、否認する手続きを行ないましょう。
【品質ガイドライン違反の13項目】 ・自動生成されたコンテンツ ・リンク プログラムへの参加 ・オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しない ・クローキング ・不正なリダイレクト ・隠しテキストや隠しリンク ・誘導ページ ・無断複製されたコンテンツ ・十分な付加価値のないアフィリエイト サイト ・ページへのコンテンツに関係のないキーワードの詰め込み ・フィッシングや、ウイルス、トロイの木馬、その他のマルウェアのインストールといった悪意のある動作を伴うページの作成 ・構造化データのマークアップの悪用 ・Google への自動化されたクエリの送信 |
スパムサイトの否認の手続きは、以下の流れです。否認する必要のあるリンクとそうではないリンクを間違えないようにして、慎重に手続きを進めてください。
- 否認するリンクをテキストファイルに整理する
- Google サーチコンソールの「サイトへのリンクを否認する」を開く
- 否認を行なうサイトを選択する
- テキストファイルをアップロードする
SEO対策で用いる便利なツール
SEO対策は各種ツールを目的に応じて上手に使うことで、SEOの成果や施策のスピードに雲泥の差が生まれます。
ここでは、SEO対策の現場で頻繁に導入され、どんな事業ドメインにも相性のいいツールをご紹介します。今まで使ったことのないツールがあれば、ぜひ一度活用されてみてください。
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、Googleが無償で提供しているツールです。自サイトのパフォーマンス状況を確認できます。SEO対策の全工程で使用する機会があります。具体的には、以下の機能をもっています。
- Googleの検索パフォーマンスの確認
- (合計クリック数、合計表示回数、平均CTR、平均掲載順位 など)
- 検索クエリ別のデータ
- Googleからのアラートメッセージの閲覧・管理
- 構造化データの確認
- リッチカードレポート
- データハイライター
- AMP
- HTMLの改善
- サイトリンクの変更
- リンク元・リンク先のチェック
- 内部リンクのチェック
- 手動によるペナルティ対策
- インターナショナルターゲティング
- モバイルユーザビリティの確認
- インデックスステータスの確認
- ブロックされたリソースの確認
- URLの一時的な削除
- クロールエラーのチェック
- クロールの統計情報の確認
- Fetch as Google(URL検査)
- robots.txtのテスト
- XMLサイトマップ送信後のインデックス確認
- URLパラメータ
Googleアナリティクス
GoogleアナリティクスはGoogleが無償で提供しているツールです。自サイトのアクセス解析全般を行なうことができます。こちらも、サーチコンソールと同様、SEO対策の全工程で使用されますが、特に新記事を掲載後の効果測定や週次・月次の分析作業で重点的に用いられます。
集計できる数値は初期設定時でも多岐にわたり、自サイトに合わせてカスタマイズすれば、より柔軟に集計作業を行なえます。初期設定時には、以下のデータを集計できます。
- リアルタイムなユーザーの利用状況
- ユーザーの基本属性
- ユーザーがどこから流入してきたのか
- ユーザーがサイト内でどんなアクションをしたのか
PageSpeed Insights
PageSpeed InsightsはGoogleが無償で提供しているツールです。モバイル端末やPC向けページのパフォーマンスに関するレポートと改善方法を確認することができます。利用方法は極めて簡単で、自サイトのURLをフォームに貼り付けて「分析」をクリックするだけです。
特にページ表示速度を知れるのは便利で、100点を満点としてスコアを出してくれます。ページ表示速度の遅いサイトは、ユーザビリティとSEOの両面に影響をもたらします。まずは、スコア40点以上を指標に、達していない場合は改善を行ないましょう。使用は、週次・月次くらいでチェックすることをおすすめします。
Googleキーワードプランナー
GoogleキーワードプランナーはGoogleが無償で提供しているツールです。検索したキーワードに関連するキーワードグループ(2つ以上の掛け合わせワード)や、月間平均検索ボリュームなどの調べることができます。コンテンツSEO施策のキーワード選定の段階で、キーワードの洗い出しを行なうために使用します。
無償で使えますが、Google広告に一度も出稿したことがない場合、キーワードごとの月間平均検索ボリュームは「100〜1,000」といった概算値でしか表示されません。これは、Google広告に出稿を行なうと、詳細のデータが表示されますので、可能であればGoogle広告へ少額の出稿をおすすめします。
※ Google広告はすぐに出稿を停止することも可能です
Googleトレンド
GoogleトレンドはGoogleが無償で提供しているツールです。国内外やデバイス別の検索キーワードのトレンドを調べることができます。Googleトレンドは、コンテンツSEO施策のキーワード選定の段階で使用します。
SEO対策で用いる場合には、自サイトに関係するキーワードのなかで検索トレンドの変動が激しいキーワードを探し、もっとも検索ボリュームが増えるタイミングに合わせて事前にSEO記事を仕込んでおく、などの使い方がよく見られます。
Ubersuggest
Ubersuggestは、外資系のNeil Patel社が提供している有償ツールです。SEOキーワード分析ツールとして、Googleキーワードプランナーでは抽出できないような掛け合わせキーワードを選定することができます。プランは、「パーソナル(月2,999円)」「ビジネス(月4,999円)」「エンタープライズ(月9,999円)」に分かれています。
キーワードの洗い出し以外にも、「SEOの難易度」や「上位にランクインしている競合サイト」「被リンクデータ」「SEOの内部施策の現状調査」などの機能もあります。
GRC
GRCは有限会社シェルウェアが提供している有償ツールです。日々のキーワード別の検索順位をチェックできるツールです。プランは、「ベーシック(月 495円)」「スタンダード(月 990円)」「エキスパート(月 1,485円」などに分かれています。
GRCでは、サイトと順位を追いたいキーワードを登録することで、日別の検索順位の変動をモニタリングすることができます。週次・月次のレポーティングや既存記事のリライトを判断する際によく用いられます。
Ahrefs
Ahrefsは、外資系のAhrefs社が提供している有償ツールです。主に競合サイトの獲得キーワードや被リンク分析で用いられます。プランは「ライト(月 $99)」「スタンダード(月 $179)」「アドバンスド(月 $399)」「エージェンシー(月 $999)」に分かれています。
Ahrefsによって競合サイトが獲得しているキーワードとその順位・ページURLを調べられるので、自サイトのキーワード選定の戦略やリライトの方針決めに役立てることができます。また外部施策において、競合サイトが被リンク獲得している外部サイトに対し、自サイトの被リンク営業を仕掛ける際にも有効的です。
SEO対策の外注費用はどれくらい?
最後に、SEO対策を外注する際の費用についてお伝えします。SEO対策は外注する企業によっても相場が異なりますので、記事では、弊社シンプリックが対応する際の費用をご提示します。
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2005年よりSEOに従事、年間3000本以上のSEOコンテンツを制作しているシンプリックコンテンツマーケティング事業部の監修記事です。