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【2024年最新版】英語圏向けSEO対策完全ガイド

インターネットの普及に伴ってビジネスのグローバル化はますます進んでいます。人口が多い英語圏にコンテンツを発信する重要性も高まってきました。

しかし、英語に翻訳したコンテンツを作成するだけでは不十分です。検索結果で上位表示されるためには、英語に特化したSEO対策を展開しなければいけません。

そこで今回は、英語SEO対策の重要性や具体的な実践方法などについて詳しく解説します。

英語SEO対策の重要性

英語SEOの展開は、ウェブサイトのトラフィック増加や質の高いリードの獲得、ブランド認知度の拡大などの実現と収益増加につながる重要な戦略です。

英語がインターネットの共通言語として広く使われている現状を考えれば、世界中の潜在顧客とユーザーにリーチする機会を増やさなければいけません。そのため、英語SEOの導入は、グローバル市場におけるオンラインプレゼンスを確立・拡大するために欠かせません。

英語SEO対策には、コスト削減という大きなメリットもあります。検索結果の上位に表示されるような質の高いウェブサイトは継続的なアクセスが見込めるため、有料のネット広告に比べると中長期的なコストの削減が期待できます。

英語SEOの対象国と市場概要

英語SEO対策の対象となる国と市場の規模を詳しく見ていきましょう。

英語を公用語として使用する国

英語を公用語、または、事実上の公用語として使用している主な国は下記のとおりです。

英語が公用語・事実上の公用語の国人口
アメリカ合衆国約3.3億人
イギリス約7,000万人
カナダ約4,000万人
オーストラリア約2,600万人
ニュージーランド約500万人

英語圏のなかでも、アメリカは特に大きな消費市場です。多くの企業がアメリカ市場をターゲットにしているので競争は激しいですが、成功すればビジネスの大幅な成長が見込めます。他の英語圏市場における成功の基盤にもなるでしょう。

また、イギリスはアメリカに次いで経済規模が大きく、欧州地域で重要な市場です。インターネットの普及率も95.34%と高く、多くの消費者がインターネットを通じて情報を検索し、商品やサービスを購入しています。

EU離脱後も欧州市場につながる重要なハブとして役割を果たしており、欧州全体の消費者に向けたマーケティング戦略を展開する拠点となるでしょう。

英語を第二言語として使用する国

英語を第二公用語として使用している主な国は下記のとおりです。

英語が第二公用語の国人口
インド約14.2億人
フィリピン約1.2億人
マレーシア約3,400万人
香港約740万人
シンガポール約570万人

インドは、特に注目すべき市場です。人口が圧倒的に多く、若年層が多いことも魅力的です。多くの若者が英語を流暢に話し、オンラインでの情報収集やコミュニケーションに積極的です。

インターネットの普及率は48.08%と高くありませんが、政府はデジタル化を推進しているため、今後の市場拡大が期待されています。

英語圏の市場規模

EC市場規模のトップは中国が圧倒的ですが、アメリカ、イギリス、インド、カナダなどもランクインしています。

世界各国のEC市場規模ランキング

1位中国50.4%
2位アメリカ18.4%
3位イギリス4.5%
4位日本3.1%
5位韓国2.5%
6位ドイツ2.1%
7位インド1.7%
8位フランス1.7%
9位カナダ1.5%
10位インドネシア1.4%

出典:eMarketer「Top 10 Countries, Ranked by Retail Ecommerce Sales

なお、母国語人口は中国語がトップですが、日常的に英語を使っている人口は約14億人います。そのため、実際には約5人に1人(17.5%)が実用レベルで英語を使用していると考えていいでしょう。

インターネットの普及に伴い、市場規模が拡大し続けることは間違いありません。インターネット上では英語が事実上の共通言語となっているため、今後も英語SEO対策を続けることで、グローバルな顧客層に効果的にアプローチできるでしょう。

英語SEO対策を成功させる10のポイント

英語SEO対策を成功させるには、下記のポイントを意識する必要があります。

  1. 基本的な説明から始める
  2. 実際に使われているキーワードを調査する
  3. 文化的コンテキストを提供する
  4. 健康面を強調する
  5. 代替品や類似品と比較する
  6. ビジュアルを多用する
  7. 知名度の高いものと連携させる
  8. Q&A形式のコンテンツを作成する
  9. ロングテールキーワードを意識する
  10. 会話型検索に対応する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

基本的な説明から始める

英語SEO対策を成功させるためには、日本に馴染みのない読者を想定するのが基本です。

たとえば「茶碗蒸し」に関するコンテンツの場合は、「What is Chawanmushi?」や「Introduction to Japanese Cuisine: Chawanmushi」といったトピックを盛り込むことで、ユーザーの興味を引き、理解を促せるようになります。

英語圏のユーザーにも親しみやすい言葉で丁寧に説明すれば、コンテンツの質が向上し、検索結果の上位に表示される可能性も高まるでしょう。

実際に使われているキーワードを調査する

日本語直訳のキーワードは、英語圏のユーザーが使用する検索語と一致しないケースも少なくありません。

日本語実際に使われている英語
Japanese supermarketAsian grocery store
Home centerHome improvement store
Bed townSuburb
Coin laundryLaundromat
High school studentHigh schooler

言語と文化の違いを理解して適切なキーワードを使い、英語圏のユーザーから見ても自然な内容のコンテンツを作成しましょう。

文化的コンテキストを提供する

日本の製品やサービスを紹介する際には、日本文化における位置づけや歴史的背景を説明することで、読者の理解と興味を深めることが大切です。

文化的コンテキストを提供することでコンテンツの深みが増し、ユーザーの滞在時間が延びる可能性が高まります。これにより、検索エンジンの評価が向上し、より多くのアクセスを獲得できるようになるでしょう。

たとえば、日本の伝統料理を紹介する場合は、その料理が日本の食文化においてどのような役割を持ち、どのような場面で食べられているのか、さらにその料理が生まれた歴史的背景を説明することが効果的です。

健康面を強調する

アメリカ人は健康志向が強い傾向にあります。そのため、食品関連のコンテンツを作成する際には、栄養価や添加物不使用などの健康に関する情報を強調すると、読者の関心を引きやすくなり、コンテンツの価値が高まります。また、アメリカの消費者は原産地や生産方法にも関心が高いため、それらの情報を関連付けて説明することが効果的です。

ただし、健康面を強調する際には、科学的根拠に基づいた正確な情報の提供が欠かせません。誇張や根拠のない主張は避け、信頼性の高い情報源を参照しながら、客観的な視点でコンテンツを作成することが求められます。

代替品や類似品と比較する

日本の製品やサービスを代替品や類似品と比較すると、英語圏のユーザーが馴染みのある概念をもとに理解を深めやすくなります。

たとえば、「茶碗蒸し」を紹介する場合は、西洋料理のキッシュと比較すると、その特徴をわかりやすく説明できるでしょう。

・茶碗蒸しとキッシュを比較する例

類似点:卵を主原料とした蒸し料理
相違点:茶碗蒸しは和風だしを使った軽い食感
など

ビジュアルを多用する

ビジュアルを多用することで、複雑な概念や数値データをわかりやすく伝えられます。文章では伝えにくい内容も、画像を用いることで理解が簡単になります。

記事の内容を具体的かつ印象的に伝えるために、関連性のある画像や動画を採用してもいいでしょう。

知名度の高いものと関連付ける

日本の製品やサービスを、海外でよく知られている日本の要素と関連付けるのも、成功につながる有効な方法です。

たとえば、「味噌汁」を紹介する場合は下記のような文章を使うと良いでしょう。

「Miso soup is a traditional Japanese soup that you often find served alongside sushi.」

比較的知名度の低い味噌汁を世界的に有名な寿司と結びつけることで、寿司に興味や知識がある読者に理解を深めてもらうことができます。また、「Japanese food」や「sushi accompaniments」などの幅広い検索クエリにマッチする可能性も高まります。

検索クエリの調べ方やSEO対策における活用法について、下記の記事で詳しく解説しています。

検索クエリとは?調べ方と活用方法を徹底解説
https://simplique.jp/search-query/

Q&A形式のコンテンツを作成する

Q&A形式のコンテンツは、ユーザーが検索で入力しそうな質問に直接答えることができるため、検索結果の表示順位を上げられる可能性が高くなります。


・What is the difference between sushi and sashimi?
・How do you use chopsticks?
・What is the significance of cherry blossoms in Japanese culture?
など

Q&A形式は、理解しやすく情報を迅速に見つけられるため、ユーザー体験の向上にもつながるでしょう。

ロングテールキーワードを意識する

ロングテールキーワードの検索ボリュームやニーズは多くありませんが、高い購買意欲や明確なニーズを持つユーザーに効果的にアプローチできます。

たとえば、日本の製品やサービスに関するロングテールキーワードの例としては、下記が考えられるでしょう。


「best sushi restaurants in Tokyo for tourists」
「how to make authentic miso soup at home」
「differences between matcha and sencha green tea」
など

会話型検索に対応する

会話型検索は、ユーザーとの対話を通して情報が提供される新しい検索方式です。実際に使用される会話検索の例としては下記が挙げられます。


「What is the best way to make chawanmushi?」
「How healthy is chawanmushi compared to quiche?」
など 

今後は検索エンジンと会話型AIの融合が進み、より高度なサービスが登場する可能性もあるでしょう。

英語SEO対策の注意点

英語SEO対策の注意点は下表のとおりです。

注意点説明
アメリカの英語表現を優先する多くの検索エンジンはアメリカ英語を優先的に扱う
俗語やスラングは適切に使う親近感が生まれエンゲージメントが高める
英語の単位を用いる英語圏で広く理解される単位に変換して使う
日本人には当然の話題も取り上げる外国人にとっては重要な情報もある
適切なドメインを選択する基本的には「.com」を使えばOK
対象地域のサーバーを利用するページの読み込み速度を向上させる
hreflangタグを使う検索エンジンに特定の言語や地域向けコンテンツと伝える
HTMLにはlang属性を追加ページの主要言語を明確にする

アメリカの英語表現を優先する

多くの検索エンジンはアメリカ英語を優先的に扱う傾向があるため、コンテンツを作成する際にもアメリカの英語表現を優先させましょう。


アメリカの英語表現:「color」「takeout」など
イギリスの英語表現:「colour」「takeaway」など

また、翻訳と監修は必ずネイティブに依頼しましょう。機械翻訳や非ネイティブによる翻訳では文脈を正しく伝えられず、アメリカの英語表現を適切に使えていない可能性も高まります。

俗語やスラングは適切に使う

ターゲット層を考慮して、俗語やスラングを適切に使いましょう。

ユーザーが特定の俗語やスラングを使って検索すると考えられる場合は、それらをコンテンツに含めることで、検索結果の順位向上が期待できます。

若者向けのコンテンツであれば、俗語やスラングを適切に使うことで親近感が生まれ、エンゲージメントを高める可能性があります。たとえば、ファッションブログで「This outfit is lit!」というフレーズを使えば、若いユーザーの関心を引くことができます。

ただし、過度な使用は厳禁です。文脈に合わせて適度に取り入れ、全体的な文章の質を維持しましょう。

一方で、ビジネス関連のコンテンツや専門的な記事では、フォーマルな言葉遣いが適しています。たとえば、「We’re gonna crush this project」ではなく「We will successfully complete this project」のように、プロフェッショナルな印象を与える表現を選ぶのが基本です。

英語の単位を用いる

コンテンツ作成時には、日本の単位を英語圏で広く理解される単位に変換しましょう。

日本の単位英語圏で広く使われている単位
10キロメートル6.2miles
25℃77℉
500グラム1.1pounds

単位変換を適切に行うことで、英語圏のユーザーにとって直感的に理解しやすい情報を提供できます。

日本人は気にしないようなことも考慮する

効果的な英語SEO対策を展開するためには、日本人にとっては当たり前すぎて気に留めないようなことにも注意を払う必要があります。

海外からの旅行者や日本文化に興味を持つ外国人には、日本の日常や習慣に関する基本的な情報は非常に価値があります。

たとえば、「English-friendly restaurants in Japan」というキーワードを日本人が意識する機会はほとんどありませんが、日本を訪れる外国人観光客にとっては重要な情報です。また、「how to use Japan Rail Pass」も外国人旅行者には不可欠な情報でしょう。

日本の公共マナーや食事のエチケットなど、日本人にとっては当然のことでも、外国人にとっては新鮮で興味深い情報です。このような情報を充実させることで、多様な検索クエリにマッチする機会が増え、SEO対策の効果を高めることができます。

テクニカル面の注意点

英語向けのSEO対策では、ドメイン選びが重要です。ドメインはgTLDかccTLDを選択しますが、基本的には広範なターゲットに対応できる「.com」を選択すれば問題ないでしょう。

また、対象地域のサーバーを利用してページの読み込み速度を向上させ、ユーザーエクスペリエンスを改善させましょう。これが難しい場合はグローバルCDNを利用するのも、ひとつの方法です。

コンテンツの作成においては、hreflangタグを使い、検索エンジンに特定の言語や地域向けのコンテンツであることを伝えましょう。英語ページの場合は「hreflang=”en”」を指定します。さらに、HTMLにはlang属性を追加し、ページの主要言語を明確にしましょう。

日本企業のインバウンド英語SEO戦略

日本企業のインバウンド対策を兼ねた英語SEO戦略の重要なポイントは、下記のとおりです。

  • キーワードの選定
  • 多言語サイトの構築と最適化
  • 文化的な配慮
  • 特化型ページの作成
  • データの分析と継続的な改善

それぞれ詳しく解説します。

キーワードの選定

キーワードの選定はSEO対策の基本です。英語SEOでキーワードを選択する際には、「検索ボリューム」「具体的なニーズ」「季節性」の3つを意識しましょう。

SEO対策でキーワード選定が重要な理由について、下記の記事で詳しく解説しています。

SEO対策でキーワード選定が重要な理由と料金相場を解説
https://simplique.jp/keyword-strategy-for-seo/

検索ボリューム

検索ボリュームが多いキーワードはユーザーの関心が高く、ウェブサイトへの大幅なアクセス増加が見込めます。一方で、検索ボリュームの低いキーワードは、ニッチな需要に応えられる「ロングテールキーワード」として活用できます。

検索ボリュームを調べる際には「Google Keyword Planner」のような無料ツールが便利です。

具体的なニーズ

英語圏特有の具体的なニーズに応えられるキーワードの調査も欠かせません。たとえば、「Onsen near Mt. Fuji」や「Hidden gems in Kyoto」などのキーワードは、特定の体験や場所を求める旅行者のニーズに応えられます。

季節性

「Cherry blossom viewing spots」や「Winter illuminations in Japan」などの季節に関連したキーワードを適切に活用すれば、シーズンに合わせた効果的なマーケティングを展開できます。年間を通じて異なる季節のコンテンツを提供し、サイトの継続的な集客につなげましょう。

英語向けにディレクトリかドメインを分ける

1つのサイトで英語に対応する場合は、英語向けのサブディレクトリかサブドメインを作成しましょう。ナビゲーションで簡単に言語を切り替えられるようにしておくと親切です。

・例:食べログ

日本 https://tabelog.com/

英語 https://tabelog.com/en

サブディレクトリとサブドメインのどちらで分けても問題ありません。それぞれにメリットとデメリットがあるので、目的や管理方法に合わせて選びましょう。

文化的な配慮

日本独自の文化や習慣を英語圏のユーザーにわかりやすく説明しましょう。日本人にとっては当然のことでも、外国人に馴染みがない事柄は少なくありません。

いずれにしても、細かな説明を心がけることが大切です。文化の違いによる誤解を避け、日本の魅力を正しく伝えることで、サイトの信頼性と価値を高めましょう。

特化型ページの作成

インバウンド向けSEO戦略では、テーマを絞った特化型ページの作成も効果的です。

「Top 10 Things to Do in Kyoto」や「Tokyo Nightlife Guide」など、具体的なトピックに焦点を当てたページは、検索ニーズに直接応えられるため、検索結果の上位表示が期待できます。

出典「Inside Kyoto

データの分析と継続的な改善

英語に特化したSEO対策においても、データの分析と継続的な改善は重要です。

SEO戦略の展開後は「Google Analytics」のような分析ツールを活用してデータを収集しましょう。サイト内のユーザー行動や滞在時間、コンバージョン率などを分析し、問題点や改善点を特定します。特定のページで離脱率が高い場合は、コンテンツやデザインを見直す必要があるでしょう。

必要に応じてパフォーマンスが低い記事のリライトや、ユーザーエクスペリエンスを向上させるサイトデザインの変更なども行ないます。

SEOは継続的なプロセスなので、環境やアルゴリズムの変化に対応しながら戦略を修正することが大切です。分析と改善のサイクルを繰り返して、英語圏市場でのSEO効果を最大化させましょう。

英語圏向けSEO対策の成功はグローバル展開の鍵

グローバル市場での成功を目指す企業にとって、英語圏向けのSEO対策は避けて通れない施策です。

効果的な英語SEO対策には、キーワード調査、質の高いコンテンツ作成、外国人でも理解しやすい情報の提供なども含まれます。また、現地の文化や慣習を確認して、それらに配慮したコンテンツを作成しましょう。

SEO対策は継続的な取り組みが必要です。市場動向や検索エンジンのアルゴリズム変更に注意を払い、戦略を適宜見直すことが大切です。

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