デジタル時代の訪れとともに、オウンドメディアのブログを活用した集客を目指す企業は増えてています。しかし中には自社での運営に限界を感じ、コンサルタントへの依頼を検討しているケースも少なくありません。
企業のブログは情報発信やコミュニケーションの中心となるため、ただブログを書くだけではない戦略的なアプローチが求められています。期待していた成果が得られず悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、企業が運営するブログの失敗例やコンサルに依頼するメリット、コンサルの選び方などについて詳しく解説します。
目次
オウンドメディアブログの失敗例
まずは、オウンドメディアブログの失敗例から見ていきましょう。失敗例を確認しておけば、他社が直面した問題や課題に対応する対処方法を理解でき、自社のブログに反映させられます。
失敗例1.ターゲットを的確に特定できていなかった
オウンドメディアのブログは、特定のユーザー層に有益な情報を提供するツールです。そのため、ターゲットを的確に特定できなければ期待している効果が得られません。
ターゲットを特定する際には、次のような点に注意する必要があります。
・具体的な年齢、職業、趣味、関心事などを想像した「ペルソナ」を作成する
・選択したテーマに関連した他社のブログをチェックする
・認知拡大、売上向上、意見表明など、ブログを作成する目的を事前に決めておく
▶自社ブログのターゲット設定を行う際は「ペルソナの書き方をマスター!実例と活用方法で理解を深める」の記事も参考にしてみてください。
失敗例2.ユーザー層や市場セグメンテーションを理解していなかった
ユーザー層や市場セグメンテーションを理解しておらず、適切なコンテンツ戦略やターゲットマーケティングの展開ができなかったケースもあります。このようなケースではユーザーに響くコンテンツの提供が難しくなり、読者の共感と理解も得られません。
失敗の主な原因は「事前の調査と分析の不足」です。特定のターゲットにフォーカスしたブログを作成するためにも、事前の調査と準備は欠かさないようにしましょう。
ユーザーのニーズと自社ビジネスを合致させるテーマのブログを用意するために、特徴を共有するユーザーをグループ化することも大切です。年齢や性別だけではなく、職業、趣味、ライフスタイルなどを細分化すれば、より理解しやすくなります。
失敗例3.効果的な戦略を選択していなかった
3つ目の例は、ターゲットやユーザー設定は間違えていないのに、コンテンツ戦略やマーケティング戦略の選択を誤っているケースです。不適切な戦略を展開すると、ブログの内容がユーザーの記憶に残りません。
例えば、他社との差別化を図りたい場合は、新たな視点やストーリーをブログに反映させて独自性を高める戦略を選択しましょう。検索エンジン経由のアクセスを増やしたいなら、SEO対策が欠かせません。
自社に適した戦略を展開できれば、ブランドの信頼性とオンラインでの影響力も高められます。
失敗例4.SNSとの適切な連携ができていなかった
4つ目の例は、ブログそのものの戦略はうまくいっていても、SNSプラットフォームの特性やユーザーの傾向を考慮できず、適切な連携ができなかったケースです。自社の目標やターゲットに適したSNSプラットフォームを選択できなければ、十分なプロモーションは行えません。
例えば、ビジュアルが中心のブログならInstagramやPinterest、テキストベースならX(旧 Twitter)やLinkedInとの連携が適しています。なお、若年層はInstagramやTikTok、急成長中の「盛れないSNS」BeRealなどを利用し、ビジネスプロフェッショナルはFacebookやLinkedInなどを好む傾向にあります。
SNSはユーザーの属性によって利用状況の差が大きいため、自社ビジネスとの相性を踏まえて活用するのが良いでしょう。世代間におけるSNS認知率のギャップについては、サイバーエージェント次世代生活研究所が発表した「Z世代のSNS利用率」についての記事も参考になります。各SNSの特性を理解して、ブログとの連携を強化していきましょう。
オウンドメディアのブログ記事をコンサルに依頼するメリット
オウンドメディアのブログ記事を成功に導くには、多くの分析や事前準備をしなければいけません。社内でノウハウと人材を確保できれば問題ありませんが、リソースの問題から現実的な対応が難しいという場合も見られます。
そのような場合に専門のコンサルティング会社を活用すれば、次のようなメリットを得られます。
- 適切な戦略を立案できる
- リソースを最大限に活用できる
- 競争力を高められる
それぞれ詳しく見ていきます。
適切な戦略を立案できる
コンサルタントは業界のトレンドや市場動向を把握した上で、ブログの効果的な戦略を練ってくれます。
戦略内容にはターゲットにリーチする手段やコンテンツのテーマ選定なども含まれるため、社内にノウハウがなくてもブログの目的を達成することが可能です。
リソースを最大限に活用できる
リソースを最大限に活用できるのも、コンサルに依頼するメリットのひとつです。多くの企業や組織は、限られたリソースで多くの業務をこなさなければならない状況にあります。
しかし、コンサルタントに依頼すれば、ブログ制作に特化したプロが適切なタイミングで必要な作業を担当してくれます。
それによって企業内のリソースを本来のビジネスそのものの成長に注力できるため、中小企業でも複数の業務や戦略の同時展開が可能です。
競争力を高められる
ブログのコンサルタントは広範囲な業界知識と経験を持ち、他社と差別化を図るための戦略を提案できます。
また、最新のトレンドやベストプラクティスにも精通しているため、市場に先駆けたコンテンツを提供できます。短期間で競争力を高めたい場合は、初めからコンサルを利用したほうが効率的でしょう。
オウンドメディアのブログ記事をコンサルに依頼できる業務
コンサルに依頼できる主な業務は、次のとおりです。
- コンテンツ制作サポート
- データの分析と評価
- ブログデザインの改善案
それぞれ詳しく見ていきましょう。
コンテンツ制作サポート
自社の時間的コストを最も減らせるのがブログの構成や執筆等を含む制作のサポートです。コンテンツ制作は想像以上に手間暇がかかりますが、コンサルタントは専門的な知識やライティングスキルがあるため、自社で制作するよりもブログのクオリティが向上します。
オウンドメディアのブログは集客だけではなく、企業のイメージも左右する重要なコンテンツです。ビジネスの成功につなげるためには、質の高いブログを作成しなければいけません。しかし、自社内完結で高品質なブログを作成し続けるのは大変困難です。
コンテンツの制作サポートを利用すれば、テーマの選定やキーワードの活用、ターゲットに届く文章の書き方といったアドバイスと提案を受けられます。自社内にノウハウがない企業でも、魅力的で効果的なブログを作成できるでしょう。
データの分析と評価
ブログに関連するデータの分析と評価も重要です。効果的なブログ戦略を実行していくには、ユーザーの反応や記事のパフォーマンスに関するデータを正確にかつ継続的に評価しなければいけません。
コンサルタントは「Google Analytics」や「Google Search Console」といった分析ツールを活用して、記事の閲覧数や滞在時間、クリック率、どんな検索キーワードを経由してサイトを見に来ているかなどのデータを分析し、戦略の成果と改善点の特定を支援してくれます。
データを基にして意思決定できれば、ブログの成果を最大化する施策も決めやすくなるでしょう。
ブログデザインの改善案
ブログデザインの改善案も、コンサルタントに依頼できる業務のひとつです。オウンドメディアブログは、ユーザービリティを意識したデザインが成否を分ける要因になります。ボタンの設置位置やコピーライティングの差でコンバージョン(メルマガ登録、問合せ、購入など目標とする成果)からです。
社内にWebデザインの知見がある人材がいない場合は、コンサルティング会社の利用を検討してみましょう。使いやすいブログのレイアウトやフォントの選定、カラースキームの調整などに関するアドバイスを提供してくれます。
ユーザビリティの向上はブログ内の滞在時間やSNSのシェア率を高めるのにも役立つでしょう。ブランドイメージの向上も期待できます。
オウンドメディアのブログ記事をコンサルに依頼する際の注意点
オウンドメディアのブログ記事をコンサルティング会社に依頼する際には、次のような点に注意する必要があります。
- 専門性と経験を確認する
- コミュニケーションスキルをチェックする
- 過去の評判やレビューを調査する
- 提案されたプランの妥当性を検討する
- 費用対効果を評価する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
専門性と経験を確認する
コンサルを利用する際には、先方の専門性や経験がマッチするかを確認する必要があります。最終的なポイントは「自社のコンバージョンにつながる記事を制作できるかどうか」です。ほとんどのケースでは、「コンバージョン=自社のサービスや商品の購入」でしょう。
しかし、ユーザーの理解度を高める記事を書けばコンバージョン率が上がるわけではありません。「コンバージョンにつながりやすい記事」と「気軽に読める記事」は別物です。
プロ感がない文章はエンゲージメントを減少させる大きな要因になります。これが理解できていないコンサルを利用すると「アクセスだけは増えた」という結果にもなりかねません。
過去に次のようなブログを制作しているコンサルはスキルがなく、コンバージョンにつながらない可能性があるので避けましょう。
プロ感に欠ける印象を与える記事の特徴(例) | NGポイント |
---|---|
語尾が連続している | 「~です」「~でした」など同じ語尾が連続して使われていると、幼稚で小学生の作文のような印象になる |
指示語を多用している | 「その」「この」などの指示語が多すぎると、何を指しているのかが具体的に伝わりにくい |
格助詞を誤用している | 「〇〇が」「〇〇を」「〇〇へ」「〇〇から」など、その名詞と他の語句の関係性を表す言葉を誤ると、内容が正しく伝わらない |
「中の人」のような表現を使っている | 「稚拙な表現」と「わかりやすい表現」は違う |
基本的な表現力に欠けているブログは、コンバージョン率が低くなりがちなので注意が必要です。
タグの最適化や内外部リンクなどのテクニカルな施策ももちろん重要ですが、質の低い文章を整えただけでコンバージョン率が大幅にアップするケースは少なくありません。
ブログ記事の改善で悩んでいる方は、レベルの高いライターが多く在籍している弊社シンプリックにぜひご相談ください。
コミュニケーションスキルをチェックする
コミュニケーションスキルを確認するために、最初の面談やメールのやりとりを注意深く観察しましょう。
適切な情報のやりとりや理解が円滑に進むかどうかは、プロジェクトの成否に大きな影響を与えます。提案や質問に対する返答の内容やタイミングも要チェックです。
過去の評判やレビューを調査する
コンサルティング会社を選ぶ前には、過去の評判やレビューを調査しましょう。
口コミサイトでフィードバックや評価を確認しておくのが理想です。Googleマップの口コミと評価のチェックも必須です。第三者の評判とレビューを調査しておけば、コンサルティングの実績と信頼性を客観的に判断できます。
ブログのSEOに関する基本がわかっていないコンサルは、レビューで酷評されているケースがほとんどです。例えば、導入文とディスクリプションには「可能な限り冒頭から50~70文字以内に検索キーワードを入れる」のが基本ですが、このような初歩も知らないコンサルティング会社も中には存在します。
提案されたプランの妥当性を検討する
コンサルタントに提案された戦略やアプローチが目標達成に適しているかどうかを確認しましょう。キーワードの選定やターゲットの定義なども含めた戦略の一貫性も確認しておきます。
特にチェックしたいポイントは次のとおりです。
・適切なターゲットの選定
・キーワードとSEO戦略の内容
・独自性
・フォーマットとメディア
・更新頻度
・ソーシャルメディア戦略の有無
費用対効果を評価する
コストと予想される成果のバランスは事前に確認しておきましょう。評価する際のチェックポイントを詳しく見ていきます。
予算内での実現可能性
提案されたサービスが予算内で実現可能であるかどうかを確認します。
予算超過が起きると期待した効果が得られず、プロジェクト全体の成果が損なわれるので注意が必要です。不明点があればコンサルタントに説明を求めましょう。
サービスやフェーズに必要な見積もりも聞いておきます。内容が曖昧な場合は、各項目の費用や労力の詳細を明確にしてもらいましょう。
詳細を確認できれば「予算に収まる範囲と超える範囲」がわかり、予算内での実現可能性も見えてきます。類似プロジェクトの成功事例や具体的なコストも聞いておくと安心です。
中長期的な視点における投資リターン
提案された戦略や改善策が将来的に生み出す投資リターンは的確に評価しましょう。
コンサルティングの効果が現れるまでには時間がかかりますが、中長期でのリターンが見込まれる可能性も確認しておきたいところです。戦略に投資される費用と期待される収益はROI(Return On Investment、投資収益率)を算出しておくとわかりやすくなります。
過去の成功事例やプロジェクトを調査して、実際にどの程度の投資リターンがあったのかも見ておきましょう。
追加費用や隠れたコストの確認
コンサルティング契約には、追加費用や隠れたコストが潜む可能性があります。そのため契約の際は、どこまでが対応範囲なのかを事前に明確にして、不本意な追加コストの発生を防ぎましょう。いくつかの異なるコンサルティング会社から見積もりを取って比較検討すると、費用の相場がわかりやすくなります。
オウンドメディアのブログに失敗しないためにもコンサルの導入を検討しよう
ブログをはじめとしたオンライン上での情報発信は、デジタル時代において企業がビジネスの成功を収めるための大きな要因です。
しかし、成功するためには適切な目的とキーワードのリサーチ、コンテンツの品質向上、SNSとの連携など、多くの施策を展開しなければいけません。
専門知識が少ないまま社内のリソースをブログ運営に割くことはコストと時間の無駄になるため、初めからコンサルティング会社に依頼してみるのもひとつの方法です。
限られた社内リソースを効率よく使いたいとお考えの方は、ぜひ一度経験と実績豊富な弊社シンプリックの無料相談をご活用ください。弊社クライアントおよび弊社自身の成功事例をもとに、お客様が今取り組むべきことをお伝えし、弊社がどのような支援をできるかご説明させていただきます。
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