自社のホームページ運用を任されているWeb担当者の中には、「ホームページのアクセス数を増やす方法を試したいけれど、専門的なことが多く何から始めてよいか分からない」という方も多いでしょう。
効果の高い施策に取り組むためには専門会社への委託も検討したいところですが、予算を捻出することが難しいケースもあります。
本記事では、ホームページのアクセス数を増やす施策として、Web担当者がすぐに取り組めることを3つ紹介します。自社で内製できることから効果を検証すれば、外注も検討しやすくなるかもしれません。自社ホームページの成長の足掛かりとしてぜひお役立てください。
目次
ホームページのアクセス数を増やす3つの施策
ホームページのアクセス数(自然流入数)を増やす施策は、コンテンツ制作から大規模なサイト改修までさまざまなものが挙げられます。しかし、Web担当者が業務の合間に限られたコストで取り組めることには限界があるでしょう。
ここでは、取り組みやすい順に3つの施策を紹介します。
- コンテンツ数を増やす
- 質の高いコンテンツを配信する
- SEOを行う
まずは施策の効果を最大限に高めるためのポイントを見ていきましょう。
1.コンテンツ数を増やす
ホームページのアクセス数を増やすため、はじめに取り組みたいのが「コンテンツ数を増やす」ことです。ホームページのコラム欄やブログ欄から発信するコンテンツは、一つひとつがユーザーを呼び込む入口の役割を果たします。
定期的な発信
まず、情報発信は定期的に行うことをおすすめします。その際、発信するコンテンツの内容は、後述するような「ユーザーにとって有益な情報」に絞りましょう。ユーザーに読まれるコンテンツを定期的に発信しているWebサイトは、検索エンジンの評価を受けやすくなります。
「配信予約」の機能を利用すれば、コンテンツの公開日時を細かく指定できるため、自社に関連するコンテンツについて調べる人が多い曜日・時間帯に情報を公開することも可能です。
定期的なリライト
ホームページに掲載するSEOコンテンツは、一度リリースすれば永続的に効果を発揮するものではありません。コンテンツの内容が定期的に見直され、最新の状態に維持されていることは、近年のSEOにおける評価基準の一つとなっています。
古い情報が掲載されているコンテンツを定期的に更新し、ユーザーに最新の情報を提供するホームページの運用ができれば、自然とアクセス数が増えてくるでしょう。
2.質の高いコンテンツを配信する
ホームページのアクセス数を増やすためには、配信するコンテンツの品質が何より重要です。まず、アクセス増加に効果的なコンテンツ、効果の低いコンテンツの例を紹介します。
効果の高いコンテンツの例 | 効果の低いコンテンツの例 |
【BtoB】 ・あるツールの導入メリット/デメリット ・競合他社の成功事例まとめ/解説 ・業界の最新テクノロジーについての解説 など 【BtoC】 ・日常生活に活用できるノウハウ ・趣味や学習を始めるための手引き ・近年話題を集めているものごとの最新情報 ・ある製品のメーカーごとのスペック比較 など | ・ファクトチェックが行われていない情報 ・根拠がなく、信ぴょう性が低い情報 ・古い/一般論化している情報 ・日本語のクオリティが低く読みづらいコンテンツ ・他社のWebサイトのコピーコンテンツ ・個人的な近況報告/日記的なコンテンツ など |
上記の通り、アクセス増加に貢献するのはユーザーの学びや意思決定に直結し、仕事や生活にすぐ活用できるコンテンツです。一方、ユーザーが新しい情報を得られない、または得た情報に正確性がないコンテンツは、いくら更新頻度を高めてもアクセス増加にはつながりません。
ここからは、質の高いコンテンツについて詳しく見ていきましょう。
ユーザーにとって有益な情報
第一に念頭に置きたいのが、ユーザーにとって有益な情報の発信です。
検索ユーザーは、アクセスしたページに必要な情報が記載されていないと判断すれば、すぐにページから離脱して他のページにアクセスします。そうしたユーザー行動は検索エンジンのAIによってコンテンツの評価に反映され、検索順位に影響を与えるのです。
ユーザーに記事を読んでもらうためには、事前に検索キーワードについて調査し、どのような情報であればユーザーに利益をもたらすかを考慮したコンテンツ制作が必要です。
正確な最新情報
発信する情報は、必ずファクトチェックを行い、定期的に最新のものに更新しましょう。
一見ユーザーにとって有益な情報が網羅されているコンテンツでも、情報が間違っていたり古くなっていたりする場合、アクセス数はいずれ減少するでしょう。日々新たなコンテンツが豊富に配信される昨今において、情報の正確性・更新性はコンテンツの質に直結します。
オリジナリティのある情報
コンテンツ制作においては、他社との差別化を図ることも重要です。
特にコンテンツSEOによる集客の場合、他社でも同様に検索キーワードの調査やペルソナ設計、必要な情報の取捨選択が行われています。検索結果の1ページ目に表示されるコンテンツの全てが、似たようなSEOコンテンツで埋まっているケースもあります。
そうしたコンテンツの中で、「自社だからこそ獲得できている情報」や「他社と異なる価値観・視点からの情報」を発信できれば、それが自社のホームページの強みとなり、アクセス数を増やすことにつながるでしょう。
専門性の高い情報
発信するコンテンツの内容に合わせて、専門家や愛好家に執筆・監修を依頼し、情報の専門性を高めることも有効です。特に、執筆者や監修者のプロフィールを掲載しているホームページの場合、プロフィール欄に掲載する情報もアクセス数を増やすための要因となり得ます。
コンテンツは一般論にとどまらず、専門家や愛好家だからこそ知っているマニアックな知識まで掲載するようにしましょう。記事の信頼性を高めることはもちろん、他社と異なる魅力の発信につながり、アクセス増加に貢献します。
3.SEOを行う
前述の内容に加え、SEOの基本的な知識を身に付けて意識的に取り組むことも、ホームページのアクセスを増やすために行いたい業務です。ここではWeb担当者が最低限把握しておきたいSEO知識を簡単に解説します。
内部施策
内部施策は、記事間のテキストリンクといった簡単なことから、Webサイトの構築に関わることまで多岐にわたります。
企業のWeb担当者が行える範囲では、検索エンジンにコンテンツの内容を把握されやすい記事を制作したり、ホームページを訪れたユーザーがスムーズに情報にアクセスするための導線を作ったりすることがおすすめです。
コンテンツ制作の際は、ページタイトルにキーワードを盛り込み、見出しタグ(hタグ)を活用して章の構造を分かりやすくしましょう。見出しタグは記事の装飾のために利用せず、順序通り使用することでSEO効果を高められます。
また、関連記事やまとめ記事(ピラーコンテンツ)へのテキストリンクを設置することで、ユーザーに導線を示し、次のアクションにつなげることができます。これにより、ユーザーの直帰(最初にアクセスしたページから他のページに遷移せず、1記事だけ読んで離脱してしまうこと)を防げるだけでなく、自社の訴求ページへの誘導やファン・リピーターの獲得などにも期待できます。
外部施策
従来の外部施策では、主に「被リンクの追加」という方法が採用されていました。被リンクの追加は、自社のホームページへのリンクを関連性の高い外部Webサイトに貼ることで、外部からのファンを獲得しているコンテンツであることを検索エンジンにアピールする方法です。
しかし、検索エンジンの精度が高まるにつれ、運用実態のないWebサイトからのリンクはSEOに有効でなくなりました。さらに、被リンクの購入や自作自演行為は、近年では警告やペナルティの対象となるリスクが高いため注意が必要です。
近年のSEOトレンドにおいては、外部施策より内部施策が重視される傾向にあります。しかし、内部施策のレベルに優劣が付かない場合、外部からのリンクが判断基準となって検索順位が決まることもあり得ます。
自然な被リンクの獲得のため、他社のWeb担当者や個人ブログの運営者がリンクしたくなるような質の高いコンテンツ制作に注力しましょう。また、自社の公式SNSを活用してコンテンツを宣伝するといった方法も検討できます。
他の媒体や機会を活用したホームページへの集客方法
ここまで、自然流入によるアクセスの増加を目的とした施策を解説しましたが、ここからは他の媒体や機会を利用してホームページへのアクセスを直接増やす方法を紹介します。
SNSを用いた情報の拡散
近年、SNSは多くの年代で情報取得ツールとして活用されています。自社の公式SNSを作成し、ホームページをアピールすることで、アクセス数を増やせる可能性があります。
発信したコンテンツへのリンクを貼り、記事の内容を具体的に紹介すれば、SNS内の検索からアクセスされるケースもあるでしょう。多くのSNSにはタグ付け機能があるため、どのトピックのコンテンツであるかをユーザーに分かりやすく示すことも可能です。
また、SNSの最大の魅力は、ユーザーによる拡散が容易であることです。紹介したコンテンツがユーザーにとって有用であった場合、瞬く間に拡散され、多くの人の目に触れることも珍しくありません。積極的に情報発信を行い、自社のホームページへの入口として活用しましょう。
Web広告の運用
商材や対象ユーザーによってはWeb広告の運用を検討した方がよいケースもあります。コンテンツ制作による自然流入は魅力的なアクセス増加施策ですが、自社にとって最適な方法とは限らず、非効率的になってしまうかもしれません。
Web広告運用では、ユーザーのクリック1回ごとに費用が発生します。また、運用を外部に委託する場合、別途委託費もかかるでしょう。費用対効果を検証しつつ導入を検討することをおすすめします。
メルマガを用いた宣伝活動
過去の取引先データを活用できる場合や、BtoC領域の集客が必要な場合、メルマガを用いた宣伝が有効です。
ホームページのコンテンツ制作を並行しているのであれば、メルマガとして読みやすいボリュームに文章を調整し、自社のサービス・商品の訴求やホームページのリンクを添えて配信することから始めるとよいでしょう。
各種資料へのURLの記載
他社との会議資料や自社のパンフレット、商品紹介の冊子などにURLを記載することも重要です。アナログ・デジタルを問わず、内容に少しでも興味を持った人がスムーズに自社ホームページを訪問できるような資料制作を心がけましょう。
各種資料を作成する部署が異なる場合、Web担当者として事前に協力を仰ぐことも大切です。
オンラインセミナーや会議での紹介
多くの人に直接情報を発信する機会や、顧客と顔を合わせる機会がある場合、その場でホームページの存在をアピールすることも有効です。話した内容に関連する情報を掲載していることや、少し話題に出したことがらを詳しく紹介しているなどと伝えられれば、興味を持ってアクセスしてもらえる可能性が高まります。
顧客と話す機会が多い営業担当者がいる場合、ホームページに掲載している情報を共有し、互いに協力関係を築けるとよいでしょう。
ホームページのアクセス数が増えないときに考慮すべきこと
ホームページのアクセス数が増えない原因にはさまざまなものが考えられますが、中には長期的に様子を見ることで解決するものや、見落としがちな問題点もあります。
ホームページへの集客は結果が出るまでに時間がかかる
まず、ホームページのアクセス数を増やすための施策の多くは、長期的に取り組むことで効果を発揮するものであることを理解する必要があります。
たとえば、ユーザーの「検索」が起点となるコンテンツSEOでは、検索エンジンのAIによる機械的な評価を得やすい記事を制作し、さらに人間であるユーザーにとって有益な情報提供を継続することで、はじめてホームページ全体の価値が上がり、集客につながります。
まずは安定的に質の高いコンテンツをリリースし、ユーザーが快適に利用できるホームページ作りを目指しましょう。また、より即効性のあるWebマーケティングを希望する場合、ディスプレイ広告やSNSを活用した宣伝なども検討の余地があります。
運用歴が短いWebサイトは評価を受けづらい傾向にある
立ち上げ間もないWebサイトや、ほとんど更新していないWebサイトの場合、検索エンジンの評価を受けづらい状態になっている可能性があります。
Googleのクローラーは、公開されているWebサイトの各ページを定期的に巡回しながら、どのような情報を発信しているWebサイトなのかを学習します。そのため、ホームページの運用歴が短くコンテンツ数が少ない場合、どの検索キーワードで上位表示すればよいページなのかが判断できないのです。
運用歴が短いホームページでコンテンツSEOを行う場合、適切なキーワード選定やコンテンツ同士の構造化などによって、検索エンジンに発見されやすいページ作りを試みる必要があるでしょう。
過去のコンテンツが悪影響を及ぼしているケースがある
多数のコンテンツを発信しながら長く運用しているホームページの場合、過去に制作したコンテンツが最新のコンテンツに悪影響を及ぼしているケースが考えられます。
Googleでは、コンテンツの評価基準の一つに「同じようなコンテンツを量産していないこと」が挙げられています。そのため、コンテンツのテーマはそれぞれ独立したものを選定しなければなりません。
しかし、Web担当者にそのつもりがなくても、過去に制作した記事の一部に使用されたキーワードが継続的な集客につながっており、その後同じキーワードの記事を制作したときにカニバリ(記事同士のユーザーの取り合い)が発生してしまうことがあります。
こうした重複コンテンツを多く抱えるホームページでは、せっかく制作した記事が結果としてGoogleの評価を下げ、アクセス数を伸び悩ませる原因となっていることがあるのです。
多くのコンテンツを制作してもホームページのアクセス数が増えない場合、過去のコンテンツにカニバリが発生していないか確認し、ユーザーが知りたい情報にアクセスしやすいよう記事間リンクを見直すことをおすすめします。
必要な施策を見極めることがホームページのアクセスを増やすための近道
ホームページのアクセスを増やす方法にはさまざまなものがありますが、Web担当者がすぐに取り組めることには限りがあります。必要な施策を見極めるため、まずは着手しやすいコンテンツ制作から始めてみることをおすすめします。
コンテンツ制作で効果が得られない場合、時間をかけて様子を見ることで運用が軌道に乗ることもあります。しかし、長期的に改善が見られない場合は「コンテンツの品質を担保できていない」「ホームページの構造自体に問題を抱えている」「他の施策の方が有効である」などが考えられるでしょう。
シンプリックは、SEOに強いコンテンツ制作会社です。長年SEOに向き合い、質の高いコンテンツ制作に注力してきた経験から、貴社にとって適切な施策を提案させていただきます。収益シミュレーションをご用意することも可能ですので、すぐにご予算を捻出できない場合もお気軽にご相談ください。
日々の暮らしから金融・不動産まで、ユーザーのライフスタイルに寄り添うメディアのコンテンツSEOが得意領域。ライフスタイルメディアでは「ミニマリスト」「ファスティング」などのビッグキーワードで検索順位1位を獲得。教育関連メディアで制作した記事は1ページ目表示率80%以上。お客様のメディアにとって本当に必要なコンテンツと、その情報をユーザーに届ける・読ませる・納得させるための戦略をご提案します。