オウンドメディアとは

オウンドメディアとは?目的から立ち上げ・運用ステップまで分かりやすく解説

多くの企業が自社の利益を上げるため、オウンドメディア運用に取り組んでいます。オウンドメディア運用はWebマーケティングの一手法であり、広告に依存せず中長期的に安定したWeb集客を実現したいのなら必ず取り組むべきです。

オウンドメディアを活用したWeb集客の取り組みに興味を持っても、「具体的にオウンドメディアがどんなものか分からない」「オウンドメディアの始め方が分からない」という人は多いでしょう。

本記事では、オウンドメディアの意味や目的・メリット、またオウンドメディアの立ち上げから運営までの手順を解説しています。オウンドメディアで成果を出すためのポイントも解説しているため、本記事を読めばオウンドメディアの基本が理解でき、オウンドメディア運営の「はじめの一歩」を踏み出せます。

また弊社シンプリックでは現在、オウンドメディア集客の中でも特に重要な「SEO」を成功させるための法則を伝える、プロのSEOコンサルタントによる無料相談を受け付けております。オウンドメディア集客の成功確率を上げたいとお考えであれば、ぜひお気軽に無料相談をご活用ください。

目次

オウンドメディアとは

オウンドメディア(owned media)とは「自社が所有するメディア」のことです。メディアとは情報発信の媒体であり、その中でも「自社が所有しており、自社の裁量で自由に情報発信ができる媒体」がオウンドメディアです。

メディアと聞くと「テレビ・新聞・雑誌・ラジオ」のマスメディアを思い浮かべる人もいるでしょう。しかしメディアはあくまで情報発信の媒体であるため、ホームページや自社ブログ、SNS、インターネット広告なども含みます。

新聞・雑誌は紙媒体であり、テレビ・ラジオは公共放送の媒体です。また自社ブログやSNSはインターネット媒体であり、このようにメディアには様々な種類が存在します。

オウンドメディアの定義が「自社が所有するメディア(情報発信の媒体)」である以上、広く様々なメディアが含まれます。以下、「広義の」オウンドメディアの一例です。

  • ホームページ
  • 自社ブログ
  • Webメディア
  • 商品のチラシ・パンフレット
  • 商品カタログ
  • メルマガ

しかし一般的にオウンドメディアという言葉を使うとき、「Googleなどの検索エンジン経由でアクセスする、有益な情報を発信するメディア」を指すことが多いです。これは「狭義の」オウンドメディアであり、主に「自社ブログ」や「Webメディア」を指します。

そのため基本的には「オウンドメディア = ブログ・Webメディア」の認識で問題ありません。

オウンドメディアとホームページの違い

ホームページとオウンドメディアの一番の違いは、「利益獲得を目的とした情報発信を行っているかどうか」です。これについて理解するために、ホームページとオウンドメディアの違いを表でまとめました。

ホームページオウンドメディア
頻繁には変わらない情報の掲載が多い
(企業情報や代表メッセージ、サービス案内など)
常に最新の情報が都度発信される
(ブログの最新記事など)
企業が発信したい・発信するべき情報が発信されていることが多いサイト訪問者にとって有益な情報が発信される
すでに自社のことを知っている人に対して発信される情報であることが多い自社のことを知らない人に対して発信される情報であることが多い
広告が付いていることはほとんどない広告が付いていることがある

ホームページには企業情報やサービス内容、またニュースリリース・採用情報などの情報が掲載されており、企業の名刺代わりとして使われることが多いです。

一方、オウンドメディアでは「紅茶リキュールのおすすめ10選」といったように、Googleなどの検索エンジン経由でサイトに訪問してもらい、訪問者にとって役立つ情報を発信しています。オウンドメディアの多くはこのように「お役立ちコンテンツ」を発信しており、これにより主に検索エンジン経由でサイトに訪問者を集め、自社の利益につなげています。

ちなみに弊社シンプリックでは、以下のようにホームページとオウンドメディアが一体化しています。

【トップページ】

【オウンドメディアの機能】

トップページのURLは「https://simplique.jp/」であり、オウンドメディア(コラム)機能を持つページのURLは「https://simplique.jp/columns」です。URLの「https://simplique.jp/」が共通であり、同じサイトの中にホームページとオウンドメディアの機能が存在しています。このような一体型のサイトも多く存在します。

オウンドメディアはトリプルメディアの一つ

トリプルメディアとは「Web集客を成功させるために多くの企業が活用している3つのメディア」のことです。以下3つのメディアを連携させながら活用することで、Web集客の成功確率を上げられます。

メディア意味媒体例強み・役割
オウンドメディア企業が自社で保有・運営するメディア・自社ブログ
・コラムサイト
・自社で管理できる
・コンテンツが資産として蓄積される
アーンドメディア第三者やユーザーによって自然に言及・拡散されるメディア・SNSの口コミ
・レビューサイト
・ニュース記事
・信頼性が高い
・口コミで自然に認知が広がる
ペイドメディア広告費を支払って露出を獲得するメディア・リスティング広告
・SNS広告・ディスプレイ広告
・即効性が高い
・ターゲットを絞って配信できる

アーンドメディアとは「第三者が発信するメディア」のことで、自社が発信する情報に比べて信頼されやすいのが特徴です。拡散力が高く、アーンドメディアでの口コミ・評判を狙ってプロモーションを打つことで莫大な集客効果を得られるかもしれません。

ペイドメディアとは「広告の発信媒体」のことで、トリプルメディアの連携においては「リスティング広告」の活用が効果的です。ペイドメディアは即効性が高いため、短期的な集客では強みを発揮します。

オウンドメディアは、トリプルメディアの中で「土台・中核」の位置づけです。オウンドメディア運用を軸に、アーンドメディアやペイドメディアと連携させることで、Web集客の効果を高められます。

トリプルメディアについては、以下の記事で詳しく解説しています。
オウンドメディア・アーンドメディア・ペイドメディアの違いや活用方法を徹底解説!

オウンドメディアの目的

多くの企業がWeb集客に活用しているオウンドメディアですが、運営の目的は以下の4つに大別されます。

  1. 検索エンジンを通じた集客
  2. 見込み客との関係性構築
  3. 自社のブランディング
  4. 採用力の強化

それぞれについて詳しく解説します。

検索エンジンを通じた集客

オウンドメディアから発信したコンテンツは検索エンジンと相性が良く、オウンドメディア運営に取り組むことで検索エンジンを通じた集客を増やせます。

オウンドメディア集客について理解するためには、「SEO」についての理解が欠かせません。SEO(Search Engine Optimization)とは日本語で「検索エンジン最適化」を意味し、これは「Googleなどの検索エンジンでサイト内のページを上位表示させるための施策」です。

Googleなどで上位表示されるようになると、オーガニック検索(自然検索)経由の流入が増加します。上位表示されるページに対してはユーザーの信頼度も高まるため、多くの企業が上位表示を目指して、様々な施策を行っています。

SEOについては、以下の記事で詳しく解説しています。
【2023年最新・完全版】SEO対策とは?初心者向けに「どこよりも」わかりやすく解説!

見込み客との関係性構築

オウンドメディアでは、見込み客にとって役立つ情報を継続的に発信することで、単なる一度きりの接触ではなく、長期的な関係性を築くことができます。

多くの企業は世の中で十分に認知されているわけではなく、まずは「知ってもらう」「思い出してもらう」接点を増やすことが重要です。広告による認知拡大も有効ですが、費用がかかる点は避けられません。

その点、オウンドメディアは検索を通じて自然に見つけてもらえるため、コストを抑えながら接触機会を創出できます。さらに、見込み客の課題解決につながる価値あるコンテンツを提供し続けることで、企業やブランドへの信頼感・親近感が高まり、エンゲージメントの向上につながります。こうした積み重ねが、将来的な購買や問い合わせの後押しとなります。

自社のブランディング

オウンドメディアで継続的に価値のあるコンテンツを発信することで、自社のブランディングになります。

ブランディングとは「共感・信頼の獲得による他社との差別化」のことで、オウンドメディアでは「自社をどのように魅せるか」を自由自在にコントロールできます。

ブランディングで重要なのは「〇〇といえばA社」といったように、見込み客の商品選びの評価軸とブランドを結びつけることです。他社との差別化となる自社ならではのポジションを考え、そのポジションの会社・商品として見込み客に認知してもらえるようブランディングを意識した情報発信を行うと良いでしょう。

採用力の強化

オウンドメディアでは、発信するコンテンツ(情報)を自由にコントロールできます。発信内容を変えれば「コンテンツが届く相手」も変わるため、商品販売ではなく採用を目的としたコンテンツを発信することにより、応募見込みのある人にコンテンツを届けられます。

サイト内に採用ページを用意し、応募見込みがある人にコンテンツを届けることで自社の存在を認知してもらい、採用ページに誘導します。採用のためのコンテンツ発信の方法・流れは、基本的に商品販売のためにコンテンツを発信する場合と変わりません。

採用は企業成長のための最重要施策といっても過言ではありません。現代の労働市場は圧倒的に売り手市場であり、多くの企業が採用目標を達成できず苦戦しています。求める人材を採用するためには、まず応募の可能性がある人に自社のことを知ってもらうことが重要です。そのうえで、適切な情報発信により企業へのエンゲージメントを高め、応募や採用につなげる手段として、多くの企業がオウンドメディアを活用しています。

オウンドメディアを活用した採用施策として「オウンドメディアリクルーティング」があります。
以下の記事で詳しく解説していますので、興味がある方は併せてご覧ください。
オウンドメディアリクルーティングとは?メリットや実践手順を紹介

オウンドメディアのメリット

ここでは、オウンドメディアを運営するメリットを解説します。メリットを理解することで、オウンドメディア運営に取り組むべき理由がより明確に分かります。

コンテンツが資産になる

オウンドメディアの大きなメリットは、制作したコンテンツが企業の「資産」として蓄積されていく点です。一度公開した記事は、検索エンジンに評価され続ける限り、時間が経ってもアクセスを生み出し続けます。

広告のように配信を止めた瞬間に効果がなくなる施策とは異なり、質の高いコンテンツほど長期的に価値を発揮します。また、過去の記事をリライト・改善することで、さらに成果を伸ばすことも可能です。情報発信の積み重ねにより企業の知見や専門性をアピールでき、競合との差別化にもつながります。

中長期的に高い費用対効果となる

Web集客にオウンドメディアを活用することで、中長期的に高い費用対効果を実現できます。

費用対効果とは「かけた費用に対して、どれくらいの効果があったか」を示すものです。例えば広告を出す場合、広告費が毎月10万円発生するのであれば、毎月10万円以上の効果を得られなければ赤字になります。

広告の場合は「毎月10万円をかけたら、得られる効果は15万円」など費用対効果がある程度固定化されます。しかし上述したように、オウンドメディアはこれまで蓄積したコンテンツが資産となり、長期的に大きな成果を生み出します。「初月は人件費20万円に対して得られる効果は0円だが、2年後のある月では得られる効果が100万円」といったように中長期的に高い費用対効果を実現できます。

多くの企業が、集客を広告に依存している状態に危機感を抱いているのが現状です。そのため、短期的には赤字になっても、中長期的に大きな黒字となるオウンドメディア運営に目をつけ、取り組む企業が増えています。

費用対効果の具体的な測り方については、以下の記事で解説しています。
オウンドメディアの費用対効果とは?目的別の考え方や指標、高め方を解説

継続的・安定的な集客効果がある

検索エンジン経由の流入を軸とするオウンドメディアは、継続的・安定的な集客効果がある点もメリットです。

オウンドメディアに蓄積されたコンテンツは、ずっと残り続けます。そのため、例えばあるブログ記事が検索順位1位を獲得した場合、1位に表示されている間は多くのアクセスが入り続けます。

これが一つのキーワードだけでなく、様々なキーワードにおいて常に検索上位を獲得し続けている状態だったらどうでしょうか。一度そのような状態を作れるようになれば、。オウンドメディアが「24時間365日、休まず働いてくれる営業マン」として機能するのです。

広告の場合は、効果が一過性です。広告費を払い続けている間は集客効果がありますが、広告を止めると集客も止まります。近年は低額で気軽に広告を出せるようになったこともあり、世の中が広告であふれています。広告を出している競合数の増加や消費者の広告嫌いの加速などにより、広告で十分な費用対効果を得られない企業が多い状況です。

オウンドメディアを活用することで、集客効果が一過性の広告依存から抜け出し、継続的・安定的な集客効果を実現できる可能性があります。

オウンドメディアの集客方法は自然検索以外にも様々あります。
興味がある方は以下の記事もご覧ください。
オウンドメディアの集客方法8選!戦略設計や成功ポイントを徹底解説

オウンドメディアの注意点

オウンドメディアは多くのメリットがある一方で注意点も存在します。ここではオウンドメディアの運用を始めるにあたり、理解しておくべき注意点を詳しく解説します。

成果が見えるまでに時間がかかる

オウンドメディアは、立ち上げてすぐに成果が出る施策ではありません。成果が数字として見えるようになるまで、早くて3ヶ月から半年、通常は1〜2年の期間がかかります。

そのため、短期間での成果を期待しすぎると、途中で運用を諦めてしまうケースもあります。中長期的な視点を持ち、継続的に改善を重ねることが成功の前提となります。あらかじめ時間がかかる施策であることを理解し、現実的な目標設定を行うことが重要です。

効果が出るまでの期間やチェックすべき指標については、以下の記事で詳しく解説しています。
オウンドメディアはいつから効果が出る?実例から見る”6ヶ月・1年”の真実

コンテンツ制作のリソースを確保しなければならない

オウンドメディア運用では、記事の企画からライティング、編集など、多くの工数が発生します。特に、質の高いコンテンツを継続的に発信するためには、ライターやディレクターなどの十分な人的リソースと時間の確保が欠かせません。

社内で対応する場合、他業務との兼ね合いで更新が滞ることも少なくありません。無理のない運用体制を構築し、必要に応じて外部の力を活用する判断も重要です。

また、スキルが高く、専門知識を持つライターを見つけるのにも時間がかかります。どのようなライターを求めるのかを整理した上で人材探しをしなければなりません。

以下の記事では、オウンドメディアのライターに必要なスキルについて解説しています。
オウンドメディアのライターに必要な4つのスキルとは?外注のメリットと費用感も解説

専門知識がなければ成果につながりにくい

オウンドメディアで成果を出すためには、記事制作のスキルだけでなく、Webマーケティング全般の専門知識が求められます。具体的には、SEOの考え方を踏まえたキーワード設計、ユーザー行動を意識したサイト構造、CVにつなげる導線設計、数値をもとにした改善判断などが欠かせません。

これらを理解せずに運用すると、記事数を増やしてもアクセスや成果につながらないケースが多く見られます。オウンドメディアは単独の施策ではなく、マーケティング全体の中で機能させる必要があるため、戦略設計から運用改善まで実施できる専門的な知識と経験が重要です。

オウンドメディアの立ち上げ 5ステップ

オウンドメディアは、主に立ち上げのフェーズと運用のフェーズに分けられます。ここでは、オウンドメディアを立ち上げる手順を5ステップで解説します。

ステップ1:目的とゴールを明確にする

これからオウンドメディア運用に取り組むにあたり、まずはじめに「目的・ゴールの明確化」を行いましょう。

目的を定めないことには、目標設定ができません。そして目標設定ができないことには、戦略や計画立てができず、実践もできません。

●目的
・ネット経由で多くのリード(見込み客)を獲得し、売上を安定させる

●最終目標(KGI)
・3年以内にオウンドメディア経由で、月500万円の売上を生み出す。

●中間目標(KPI)
・1年以内に、オウンドメディア経由での月間問い合わせを10件以上獲得する
・月間5,000セッション以上をオウンドメディアから安定して獲得する
・オウンドメディア経由での月間商談を5件以上安定して創出する

目的はできるだけ具体的に言語化します。KGIとKPIは「数値で期限を切って」設定しましょう。これは目標設定の基本であり、曖昧な目標ではなく「達成できたかどうか」を測定できる具体的な目標設定を行うことで戦略・計画の精度を高められます。

また、KPIは一つに絞る必要はなく、一つのKGIに対して複数設定するのが一般的です。

目的とKGI・KPIを設定することで、この後のステップに精度高く取り組めます。またチーム内で「なぜ取り組むのか」「どこを目指すのか」の共通認識を持てるため、ブレずに一貫性のある施策を打てるようになります。

KPIの設定については以下の記事で詳しく解説しています。
オウンドメディアのKPIを一挙紹介!適切な設定方法と達成のポイントを解説

ステップ2:ペルソナの設定

オウンドメディアに限らず、Webマーケティングのあらゆる施策の実践にあたって「ペルソナの設定」は重要なステップです。ペルソナとは「自社にとっての理想の顧客像」であり、ある一人を鮮明に思い浮かべられるくらいに具体的に設定します。

オウンドメディアを通じてコンテンツを「誰に」届けるか、そして自社商品を「誰に」購入してほしいかによって、制作するコンテンツの種類・内容、またコンテンツの届け方が変わります。

以下、女性向けのダイエット・運動器具を販売する企業が設定するペルソナの例です。

名前: 山田麻美(やまだまみ)
年齢: 27歳
職業: 会社員(営業職)
家族構成: 独身
趣味: ヨガ、ジムでのトレーニング、読書
ライフスタイル: 平日は忙しく仕事に追われているが、週末にはジムやヨガスタジオに通い、自分の健康や美容に時間を割く。
悩み: 営業職で平日は忙しいため、自宅でトレーニングする時間がなかなか取れない。しかし週末だけでなく、平日も仕事が終わって帰宅した後にトレーニングを行いたい。自宅でのトレーニングについては、どのような器具が効果的であるか分からず悩んでいる。

ペルソナを設定することで、「オウンドメディアからどんなコンテンツを発信する必要があるか」「どうやって発信したコンテンツを届けるか」などを具体的にイメージできるようになります。

また、ペルソナと似た言葉に「ターゲット」があります。一般的にターゲットという言葉を使うときは、明確な一人の人物像ではなく、「30代の独身女性」や「50代の東京23区内に在住の男性」といった大まかな顧客層を表します。ターゲットをより深堀り、明確な一人の人物像をイメージできるくらいに具体化したものがペルソナであると理解しましょう。

ペルソナの書き方については以下の記事で詳しく解説しています。
ペルソナの書き方をマスター!実例と活用方法で理解を深める

ステップ3:認知から成約までのストーリーをつくる

ここではオウンドメディアから発信したコンテンツをペルソナに認知してもらい、最終的に自社商品の購入(成約)につなげるまでのストーリーづくり・戦略策定を行います。

認知から成約までの一連の流れを考えるにあたり、重要なのは「ペルソナに対する深い考察と理解」です。自社商品を購入するまでに、ペルソナはどのような悩み・課題を抱えたうえでオウンドメディアから発信するコンテンツにたどり着くかを深く考えましょう。

健康食品を販売している企業を例に、各段階においてペルソナが抱えるニーズと発信するべきコンテンツを表にまとめました。

購買段階ペルソナの状態・ニーズ発信すべきコンテンツ例
認知健康的に痩せたいが、忙しくて無理な方法は避けたい。美味しく続けられる方法を探している・栄養バランスが良く低カロリーな食事の考え方
・無理なく続けられるダイエットの基本知識
興味関心ダイエットを継続するための具体的な方法やコツを知りたい・自宅でできる簡単トレーニング
・食事のタイミングや習慣改善の解説・関連記事への内部リンク
比較検討商品購入を前提に、他社と違いやメリットを比較している・商品ごとの特長・効能の解説
・価格や成分の比較
・利用者の声・口コミ
購入購入に不安は少なく、あと一押しを求めている・初回限定キャンペーン
・FAQ・返金保証の案内
・購入ページへの導線

認知から興味関心、比較検討の段階を経て最終的に自社商品を購入してもらえるように、このようにペルソナのことをイメージし、流れ・ストーリーをつくります。ここで紹介したのはあくまで一つの流れに過ぎません。実際は認知を獲得するために提供するコンテンツ、また興味関心の獲得や比較検討で選んでもらうために提供するコンテンツには様々なものがあります。

ペルソナのニーズを洗い出し、各ニーズがどの購買段階に該当し、ニーズを満たすためにどのようなコンテンツ提供が必要かを様々な切り口から考えましょう。

認知から成約までのストーリーづくりには「カスタマージャーニーマップ」の活用も効果的です。
カスタマージャーニーマップについては以下の記事で解説していますので、興味がある人はぜひお目通しください。
カスタマージャーニーマップの目的と効果的な作成方法

ステップ4:メディアのテーマとコンセプトを決める

テーマとコンセプトは似た言葉で、同じ意味で使われることも多いですが実際は意味が異なります。

まずオウンドメディアの「テーマ」とは、「どんなオウンドメディアなのか」を一言で表したものです。例えばパーソナルジムを運営している企業が設定するテーマとして、以下のようなものが考えられます。

  • 運営しているパーソナルジムの魅力を発信するオウンドメディア
  • パーソナルジムで取り扱っているトレーニング器具を紹介するオウンドメディア
  • 運動や食事・休息など、健康にかかわる情報を発信するオウンドメディア

テーマはオウンドメディアの核心部分であり、設定したテーマに沿ってコンテンツ発信を行っていくことになります。

またオウンドメディアの「コンセプト」とは、「誰に何を伝えるオウンドメディアなのか」を表したものです。同じくパーソナルジムを運営している企業が設定するコンセプトとして、以下のようなものが考えられます。

  • 運動を通じて日々の生活がより豊かになることを理解してほしい
  • 筋トレを通じて健康的に長生きするための知恵を付けてほしい
  • 自社が運営しているパーソナルジムに通えば、目標とする身体を実現することを理解してほしい

コンセプトはテーマに沿って考える必要があります。またコンセプトの設定にはペルソナの設定が必要です。ペルソナに対して有益な価値提供ができるオウンドメディアを目指し、施策にブレが生じないよう適切なテーマ・コンセプト設定を行いましょう。

ステップ5:サイトを制作する

まだオウンドメディア用のサイトを制作していない場合は、この段階で準備しておきましょう。これまでに整理したペルソナやメディアのテーマ・コンセプトをもとに、適切な雰囲気や構成のサイトを設計します。

サイト制作はWeb制作会社へ外注するケースが一般的ですが、近年は専門知識がなくてもCMSを使って自社で構築することも可能です。中でもWordPressは、導入実績が多く運用もしやすいため、内製・低コストで始めたい場合に適しています。

また、ドメイン設計についても併せて検討しておきましょう。オウンドメディア構築の際のドメインには、大きく以下3つの種類があります。

種類特徴サイト例
サブディレクトリ型既存サイト配下で運用する形式。
ドメイン評価を引き継ぎやすく、SEO面で有利になりやすい
https://simplique.jp/
https://simplique.jp/columns/
サブドメイン型関連サイトとしてドメインを用意する。
本体サイトとは独立性が高く、テーマごとに分けて運用しやすい
https://www.mynavi.jp
https://news.mynavi.jp/
独立ドメイン型完全に独立したドメイン。
自由度が高いが、SEO評価はゼロからの構築になる
https://kurashi.com/
https://hokuohkurashi.com/

自社内で制作するか、外注するか」「どのツールを活用するか」「どのドメインで制作するか」といった点を考慮のうえサイト制作を行いましょう。

オウンドメディアの運用 4ステップ

次に、オウンドメディアの運用手順を4ステップで解説します。成果を出すには、記事を作って終わりではなく、継続的な運用プロセスを回すことが重要です。

運用の具体的な業務工数や制作内容については以下の記事で解説しています。
オウンドメディア運用で成果を出すには?進め方・メリット・業務工数を紹介

ステップ1:コンテンツのキーワードを選定する

オウンドメディア運用の最初のステップは、コンテンツの軸となるキーワードを選定することです。「Googleなどの検索エンジンで、どのキーワードで検索された際にコンテンツを上位表示させるか」を決めます。

オウンドメディア集客の中核となるのは「コンテンツSEO」です。コンテンツSEOとは、特定のキーワードで検索したユーザーの検索意図を満たす価値あるコンテンツを制作し、検索上位表示を獲得してアクセスを集める手法を指します。

検索エンジン経由の集客が前提であるため、コンテンツ制作においてキーワード選定は欠かせません。

適切なキーワード選定が重要な理由は、検索意図を正確に把握できる点と、一定の検索回数があり上位表示を狙えるキーワードを見極められる点にあります。キーワードが定まっていなければ、誰のどんな悩みを解決するコンテンツなのかが曖昧になり、質の低い記事になりがちです。

また、検索回数が極端に少ないキーワードや、競合が多すぎるキーワードを選んでも、アクセス獲得は期待できません。

キーワード選定は必ず行うこと」と「適切なキーワードを選定すること」の2点は必ず押さえておきましょう。

キーワード選定の具体的な方法・手順は以下の記事で詳しく解説しています。
SEOキーワードの選び方を5つのステップで解説!

ステップ2:コンテンツを制作・公開する

ここまでのステップでキーワードの洗い出し・選定ができています。次は対策するキーワードに優先順位をつけて、1つのキーワードにつき1つのコンテンツを制作しましょう。

商品購入や問い合わせなどの成約までの距離が近いキーワード」の優先順位を高くします。

コンテンツ制作は、以下の手順で取り組みましょう。

  1. アウトライン(構成案)の作成
  2. コンテンツの執筆
  3. 装飾や画像挿入

まず「アウトライン(構成案)の作成」は欠かせません。選定したキーワードで検索するユーザーの検索意図を満たすために、「何をどのような順番で、どうやって伝えるか」を決めます。

アウトラインができたら、いよいよ執筆です。読者のことを第一に考え、検索意図を最大限満たすコンテンツになるようしっかり時間をかけて執筆しましょう。

また、適宜文字を装飾したり画像を挿入するなどして、読者にとって「読みやすく分かりやすい」コンテンツになるように仕上げましょう。読みやすく分かりやすく有益な内容であり、多くの読者に読み込んでもらえれば、そのコンテンツは検索上位表示されやすくなります。

その他、特に執筆時は以下のような点に留意すると良いでしょう。

  • 専門用語や難しい言葉の使用を極力抑える
  • 一文が長くなりすぎないようにする
  • 適切に句読点を入れて、文章にリズムをつける
  • 誤字脱字や表記揺れに気をつける
  • 他社コンテンツのコピペはしない

質の高いライティングを行う方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
Webライティング上達のための書き方とは?事前準備・書き順・内容の作り方を解説

ステップ3:コンテンツの成果を測定・分析する

コンテンツを公開した後は、必ず成果を測定し分析を行います。オウンドメディアは「作って終わり」ではなく、改善を前提とした施策であるためです。

オウンドメディア運営で多くの企業が期待通りの成果を出せないポイントとして、例えば以下のようなものがあります。

  • 制作したコンテンツが検索上位表示されない
  • サイトのアクセス数が全然伸びない
  • 問い合わせや商品購入などの成約アクションが全く発生しない

オウンドメディアでは、集客効果が表れるまでに早くても3ヶ月から半年程度の期間を要します。半年間かけてコンテンツを発信し続けているにもかかわらず一つも検索上位表示されないという場合は、取り組み方を間違っている可能性があります。成果が出ていない原因を分析し、必ず何かしらの改善施策を打ちましょう。

検索順位やアクセス数の確認・分析を行うにあたっては「Google Analytics」「Google Search Console」などのツールを活用しましょう。

ステップ4:コンテンツを改善する

分析結果をもとに、コンテンツの改善(リライト)を実施します。成果が出ていない記事も、適切な改善を加えることで検索順位や反応が大きく向上するケースは少なくありません。

具体的には「情報が古くなっていないか」「検索意図とズレていないか」などを確認し、内容の追記や構成の見直しを行います。また、成果が出ている記事についても、内部リンクの追加やCTAの最適化などを行うことで、さらなる効果が期待できます。

コンテンツのリライトについては以下の記事で詳しく解説しています。
リライトでSEOを強化する!リライトの手順・ポイントを徹底解説

成果を生み出すオウンドメディアづくりのコツ

先ほど紹介したオウンドメディアの立ち上げから運営までのステップについて、各ステップを入念に取り組めばオウンドメディア集客の成功確率を大幅に上げられます。

加えて、これから紹介する4つのポイントを意識して取り組めばさらに成功確率を上げられるでしょう。各ポイントについて詳しく解説します。

CVにつながる導線設計を行う

オウンドメディアにおける「成果」は企業によって異なりますが、多くの場合は自社の売上につながることを目的としています。そのため、オウンドメディアを使ったマネタイズの視点も欠かせません。

オウンドメディアで成果を出すためには、アクセスを集めるだけでなく、CVにつながる導線設計が重要です。ユーザーは記事を読んだだけで自動的に問い合わせや購入を行うわけではありません。そのため、記事内や記事下部にCTAを設置し、次に取ってほしい行動を明確に示す必要があります。

例えば、課題解決型の記事では資料ダウンロードやメルマガ登録、比較検討段階の記事ではサービス紹介ページや事例記事への導線を用意するなど、ユーザーの検討段階に応じた導線設計が求められます。

オウンドメディアのマネタイズ方法については以下の記事で詳しく解説しています。
オウンドメディアのマネタイズ方法を紹介!手順と成功させるポイントを解説

SNSと連携する

オウンドメディアは中長期的な施策である一方、SNSは比較的短期間でコンテンツを拡散できる点が強みです。新規記事の公開時にSNSで告知することで、検索エンジン以外の経路からもユーザーとの接点を増やせます。

また、SNS上での反応を通じて、どのテーマに関心が集まっているのかを把握できる点もメリットです。反応の良かった投稿を深掘りした記事を制作するなど、コンテンツ改善にも活かせるでしょう。ただし、SNSは拡散を目的とする場であり、最終的な情報蓄積やCV獲得の場はオウンドメディアです。役割を明確に分け、相互に補完する形で運用することが重要です。

SNSの活用については以下の記事で詳しく解説しています。
オウンドメディア集客にSNSを活用する際のポイントを徹底解説!
Instagram × オウンドメディア|SEOだけに頼らない集客戦略の実践ステップ

必要に応じて外部の力を活用する

オウンドメディア運用では、企画立案・記事制作・分析改善・サイト管理など、求められる業務が多岐にわたります。

すべてを社内だけで完結させようとすると、リソース不足で成果につながらないケースも少なくありません。そのため、必要に応じて外部の力を活用する判断も重要です

例えば、初期の戦略設計や方針策定はコンサルタントに依頼し、記事制作は内製と外注を併用するなど、役割分担を行うことで効率的な運用が可能になります。また、第三者視点が入ることで課題が可視化され、改善スピードが上がる点もメリットです。

自社の目的や体制に応じて、無理のない形で外部リソースを取り入れることが、成果を継続的に生み出すオウンドメディアづくりにつながります。

外注の検討にあたっては以下の記事も併せてご覧ください。
オウンドメディアの外注は必要?業務範囲や費用相場、選定ポイントを紹介
オウンドメディアにおけるコンサルティング導入の重要性

ユーザーファーストの意識を強く持って運用する

オウンドメディア運営は、常に「ユーザーファースト」の意識を強く持って行う必要があります。ユーザーファーストとは「訪問者・読者を第一にする」ということです。

企業が発信したい情報を一方的に発信するのではなく、ユーザーが求めている情報、ユーザーにとって価値のある情報が何かをユーザー目線で考えて発信しましょう。

ユーザーファーストなコンテンツ制作を行うためには、以下の3点が重要です。

  • ペルソナを設定する
  • ペルソナが検索するであろうキーワードを選定する
  • 検索意図を満たすアウトライン(構成案)を作成する

一つ一つのコンテンツ制作にはどうしても時間がかかるため、「今日は疲れているし、適当に済まそう」と思うこともあるかもしれません。人間がコンテンツを制作する以上、妥協の気持ちはどこかでどうしても発生してしまうものです。

これを防ぐためには、制作したコンテンツに対してのチェック体制を整えるのが有効です。制作者とは別の人が「ユーザーファーストなコンテンツになっているか」をチェックすることで、制作者の調子や気分に左右されずユーザーファーストな価値のあるコンテンツを発信し続けられます。

オウンドメディアの成功事例

オウンドメディアは単なる発信ツールではなく、正しく戦略を設計・継続運用することで、認知拡大やリード獲得、売上貢献、採用強化など多様な成果につながります。ここでは、BtoB・BtoC企業それぞれの代表的な成功事例を紹介します。

BtoB企業の成功事例

引用元:https://keiei.freee.co.jp/

BtoBオウンドメディアの成功事例としては、freee株式会社が運営する「経営ハッカー」が挙げられます。会計や経理、人事労務など、経営者や個人事業主が関心を持つテーマを網羅し、バックオフィス系の情報を継続的に発信しています。このメディアでは、専門性の高いノウハウを提供することで検索流入を強化し、同社のクラウド会計ソフト利用への導線を確立しています。

BtoB企業の成功事例については以下の記事でより詳しく紹介していますので、興味がある方は併せてご覧ください。
BtoB企業はオウンドメディアに注力すべき!成功事例8選と運営ステップを解説

BtoC企業の成功事例

引用元:https://hokuohkurashi.com/

BtoCの代表的な成功事例として、株式会社クラシコムが運営する「北欧、暮らしの道具店」があります。このメディアは、自社ECサイトとコンテンツを融合させた独自のオウンドメディアで、ライフスタイルに関する読み物や商品情報を通じてブランド世界観を発信しています。SEOとユーザー体験の両面を強化することで、検索流入とSNS経由のアクセスを取り込み、購買導線につなげているのが特長です。

オウンドメディア成功の鍵は「本気で」「継続して」取り組むこと

本記事では、オウンドメディアの意味や目的・メリット、またオウンドメディアの立ち上げから運営までの手順・コツを解説しました。本記事の内容を理解することで、オウンドメディア運営の重要性を認識したうえで適切な手順・方法で運営を進めていけます。

オウンドメディア運営は、すぐに集客効果が表れる即効性のある施策ではありません。ユーザーファーストの意識を強く持ち、継続して価値のある質の高いコンテンツを発信し続ける必要があります。それにより中長期的に高い費用対効果を実現でき、集客に関する課題を解決できるでしょう。オウンドメディア成功の鍵は「本気で」「継続して」取り組むことです。

弊社シンプリックは、オウンドメディア運営の中でも特に重要な「コンテンツ制作」を得意としています。検索上位表示を実現できるコンテンツを継続的に制作し、企業の利益向上に最大限貢献できます。

コンテンツ作成にはどうしても多くの労力・時間がかかるため、社内リソースだけで取り組むのが難しいと感じている企業は多いでしょう。外注を検討したことがない場合は、まず「外注することでどんなメリットがあるか」を知ることから始めるのが良いかもしれません。

弊社シンプリックでは、すぐのご依頼ではなくとも相談やオウンドメディア運営・コンテンツ制作に関する質問の段階から真剣にお客様と向き合い、価値を提供します。現時点で少しでもコンテンツ制作の外注に興味がある、またオウンドメディア運営について聞いてみたいことがあるという場合はぜひ一度ご相談ください。

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