サイトをGoogleなどの検索エンジンで上位表示させ、アクセスを集めるSEOには、大きく「内部対策」と「外部対策」の2つの種類があります。
このうち特に重要なのが内部対策であり、これは文字通り「サイトの内部に対して行うSEO施策」です。内部対策を適切に実践することでサイトの検索順位上昇や、商品・サービス販売、問い合わせや資料請求などのコンバージョン数増加を実現できるため、必ず実践するべき施策といえます。
内部対策を適切に実践しないと、損を被ります。具体的にはどれだけ質の高いコンテンツを作り続けても検索結果で上位表示されなかったり、サイト経由での売上向上を実現できないなどです。せっかく質の高いコンテンツを作ったのにもかかわらず、検索結果で上位表示されないという「もったいない状況」は防ぎたいでしょう。
本記事ではSEO内部対策の概要や、具体的な施策一覧を紹介しています。本記事を読めば「SEO内部対策とは何か?」と聞かれた時に自分の言葉で説明できるようになり、適切な理解のもと、本記事の施策一覧について適切に実践できるようになります。
そもそもSEO対策がどんなものかあまり理解できていない場合は、以下の記事でSEOの基本知識を網羅的にわかりやすく解説しているため、ぜひお読みください。
【2023年最新・完全版】SEO対策とは?初心者向けに「どこよりも」わかりやすく解説!
目次
SEO内部対策とは
SEO対策の種類の一つである「内部対策」とは、「サイトの内部に対して行うSEO施策」です。
GoogleやYahoo!、bingなどの検索エンジンは、「このサイト・ページを、ある特定のキーワードで検索された際に検索結果の何番目に表示させるか」といったことを決める際に、サイトの内部を確認します。
後ほど「【完全版】SEO内部対策の施策」のパートで詳しくお伝えしますが、検索エンジンのサイト内部確認には以下のような項目が含まれます。
- 適切にコーディングが行われているか
- 各ページにどんな情報が掲載されているか
- ページの表示速度が遅くないか
- 各端末(PC、タブレット、スマホなど)でページを表示した際に、見やすいか
ページの検索順位(検索結果で上から何番目に表示されるか)は、検索エンジンのロボットが自動で決めています。ロボットが定期的にあらゆるサイトを巡回しており、その際に内部対策が適切に施されているサイトはロボット(検索エンジン)から高く評価されます。
検索エンジンのロボットからサイトを高く評価してもらえれば、さまざまな検索キーワードにおいてより上位表示されるようになるため、サイトにアクセスが集まります。SEO対策の目的の一つはサイトにアクセスを集めることですから、内部対策を実践して「検索エンジンから高く評価してもらいやすいサイト」にすることはSEO対策において間違いなく重要です。
SEO内部対策を実践しない場合に起こりうること
内部対策は、SEO対策の中でも特に重要です。適切に内部対策を実践することで、検索エンジンからのサイト・ページの評価を上げられるため、まだ十分に実践できていない場合は、可能な限り実践するべきです。
ここでは内部対策を実践しない場合に起こりうるネガティブな事柄を、2つお伝えします。
質の高いコンテンツを作っても、評価されない
SEO対策において、「質の高いコンテンツを作り続けることが重要」なのは言うまでもありません。実際に何かキーワードを入力して検索し、検索結果で上位表示されているサイトを見ればわかるかと思いますが、SEOで成果を出している(検索上位表示を獲得している)サイトのほとんどには質の高いコンテンツが数多く存在します。
質の高いコンテンツとは「検索ユーザーに満足してもらえるコンテンツ」です。例えば本記事は「SEO 内部対策」というキーワードでの検索上位表示を目指して作っています。実際に上位表示を獲得するためには、「SEO 内部対策」で検索したユーザーのニーズを深く考え、ニーズを満たすコンテンツ(検索ユーザーに満足してもらえるコンテンツ)に仕上げる必要があります。
本記事の作成にあたっても検索ユーザーのニーズを深く考えたうえで、SEO対策の専門家が十分に時間をかけて作っています。しかしサイトに適切に内部対策が施されていない場合、どれだけ質の高いコンテンツを作っても検索エンジンから適切に評価されず、上位表示を獲得できない可能性が高くなります。
あるページを検索上位表示させたいと思った時、そのページ単体だけでなく、サイト全体についてもSEO対策を施す必要があります。検索エンジンのロボットはサイト全体を確認し、そのうえでページに対して評価をつけるため、サイトに適切に内部対策が施されていないと、質の高いコンテンツを作っても適切に評価してもらえない可能性があることを理解しておきましょう。
サイトに訪れたユーザーに満足してもらえない
サイトに適切に内部対策を施せていない場合、訪れたユーザーの満足度を下げてしまうかもしれません。サイトの内部対策は、検索エンジンのロボットから高く評価してもらうためだけに行うものではなく、訪問者の満足度を上げるという点でも重要です。
例えば先ほど「SEO内部対策とは」のパートで、検索エンジンが行うサイトの内部確認として「ページの表示速度が遅くないか」という項目を紹介しました。ページの表示速度が遅ければ、訪問者がページの内容にアクセスするまでにより時間がかかってしまうため、訪問者の満足度低下につながります。
また同じくサイトの内部確認として「各端末(PC、タブレット、スマホなど)でページを表示した際に、見やすいか」という項目を紹介しましたが、PCでは見やすいけどスマホでは見づらいページがある場合、スマホからページを閲覧するユーザーにとって好ましくありません。
ある程度網羅的に内部対策を実践することで、サイトに訪れたユーザーの満足度を向上させられます。そうすれば結果的に、サイト内のあらゆるページが検索上位表示され、アクセスが集まりやすくなります。
その他にも、SEOの失敗原因にはさまざまなものがあります。以下の記事でSEOの失敗原因と対策方法を解説しているため、SEO内部対策に取り組む前にぜひお読みください。
SEO内部対策の3つの種類
サイト内部に対して調整を行うSEO内部対策ですが、具体的に実施するべき施策は数多くあります。各施策については後ほど「【完全版】SEO内部対策の施策」のパートでお伝えしますが、内部対策の3つの種類についてそれぞれ概要を理解しておくことで「今自分が行っている施策は、内部対策のどの種類のものか」がわかるようになります。
これにより施策の目的をより理解しやすくなるため、ここで3つの種類について概要を理解しておきましょう。
クロール最適化
GoogleやYahoo!などの検索エンジンにおいて、ページの検索順位は以下の流れで決まります。
- 検索エンジンのロボット(クローラー)が、インターネット上の膨大な数のサイトの中から、ある特定のサイト・ページを見つける
- クローラーがサイト内のあらゆる情報を収集し、検索エンジンのデータベース(データの貯蔵庫)に登録する
- あるキーワードで実際に検索された際、「キーワードとの関連性の高さ」や「サイト・ページの質の高さ」などを元に、ページの検索順位が決まる
サイト内のページについて、「あるキーワードで検索された際に、このページを何番目に表示させようか」と検索エンジンが判断するためには、まず検索エンジンのロボット(クローラー)にページを見つけてもらう必要があります。
クローラーに指定のページを見つけてもらい、検索結果に表示させるためのデータの貯蔵庫(データベース)に情報を登録してもらわないことには、検索結果に表示されることはありません。
この時、検索エンジンのロボット(クローラー)がある特定のサイト・ページを見つけて情報収集することを「クロール」といい、運営しているサイトを効率的にクロールしてもらうために行うSEO内部対策を「クロール最適化」といいます。
クローラーは常にインターネット上の膨大な数のサイト・ページを巡回していますが、クロール最適化を行うことでクローラーに運営サイトを巡回してもらいやすくなります。たくさん巡回してもらうことでサイト内のページを高確率でデータベース(データの貯蔵庫)に登録してもらえるようになり、検索結果に表示されやすくなります。
後ほど「【完全版】SEO内部対策の施策 ークロール最適化」のパートで詳しくお伝えしますが、以下がクロール最適化の施策の一覧です。
- XMLサイトマップを送信する
- パンくずリストを設置する
- サイトの階層をできるだけ浅くする
- ページ同士を適切に内部リンクでつなげる
- サイトを定期的に更新する
- robots.txtを設定する
- トップページから新規ページにリンクを張る
SEO内部対策の施策には技術的なものが多く、ここで各施策の意味を理解する必要はありません。
インデックス最適化
クロール最適化を行うことで、検索エンジンのロボット(クローラー)に運営サイトのページを巡回してもらいやすくなり、高確率でサイト内のあらゆるページを検索エンジンのデータベース(データの貯蔵庫)に登録してもらえるようになります。
しかしSEO内部対策は、クロール最適化だけでは不十分です。サイト・ページの内容を、検索エンジンから評価されやすいように「正しく」検索エンジンのデータベースに登録(インデックス)してもらう必要があります。これにより検索エンジンのユーザーがあるキーワードで検索した際に、「関連性の高さ」と「サイト・ページの質の高さ」といった点で高く評価してもらい、指定のページを検索上位表示させることが可能となります。
サイト・ページの内容を、検索エンジンから評価されやすいように「正しく」検索エンジンのデータベースに登録してもらうために行うSEO内部対策を「インデックス最適化」といいます。
SEOで成果を出せていない多くの企業がインデックス最適化を行っておらず、検索エンジンから評価されづらい形式でサイト・ページの内容をデータベースに登録されてしまっています。以下がインデックス最適化の施策の一覧です。
- タイトルを適切に設定する
- メタディスクリプションを適切に設定する
- 見出しを有効活用する
- 画像ではなくテキスト中心のコンテンツにする
- トップページから重要ページにリンクを張る
- アンカーテキストを適切に活用する
- 画像のalt属性に説明文を付ける
これらについては後ほど、「【完全版】SEO内部対策の施策 ーインデックス最適化」のパートで詳しくお伝えします
ページエクスペリエンスの改善
ここまで紹介した「クロール最適化」と「インデックス最適化」は、主に検索エンジンのロボットを対象に行う施策です。検索エンジンのロボットにサイト・ページを巡回してもらい、収集した情報を評価されやすいように正しくデータベースに登録してもらうことで、検索上位表示を実現するというものです。
しかしSEO内部対策には検索エンジンのロボットに向けたものだけでなく、検索エンジンのユーザー(検索者)に向けて行う施策があり、これらの施策は内部対策の中で「ページエクスペリエンスの改善」の種類に該当します。
ページエクスペリエンスとは「ページを通じたユーザー体験」を意味し、検索エンジン経由でサイトに訪れる訪問者が、「サイト内のページを通じてどう感じたか」というものです。
ページエクスペリエンスの改善を行うことで訪問者の満足度を上げられ、一人の訪問者にサイト内のあらゆるページを見てもらえたり、サイトに長い時間滞在してもらえるようになったりすることで、サイト内のページが検索上位表示されやすくなります。
以下は、「ページエクスペリエンスの改善」の施策の一覧です。
- ページの表示速度を上げる
- モバイルフレンドリーなサイトにする
- 質の高いコンテンツ作りに注力する
本記事ではSEO対策には大きく「内部対策」と「外部対策」の2つの種類があるとお伝えしていますが、サイトによっては「内部対策」と「外部対策」に加えて「コンテンツSEO」を含む3つの種類があると伝えているところもあります。
コンテンツSEOとは「質の高いコンテンツ作りによって行うSEO対策」ですが、これは内部対策の一つとして捉えることもできます。そのため本記事では内部対策とコンテンツSEOを「内部対策」として統合し、解説しています。
質の高いコンテンツ(訪問者に満足してもらえるコンテンツ)を作ることがSEO対策では特に重要であり、どれだけクロール最適化やインデックス最適化を行っても、サイト内に質の低いコンテンツがたくさんある状態では検索上位表示を実現できる可能性は低いです。そのためSEO内部対策の種類の一つである「ページエクスペリエンスの改善」の中でも、特に「質の高いコンテンツ作りに注力する」ことが重要であることを覚えておきましょう。
ページエクスペリエンスを上げるための方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
ページ エクスペリエンスによってSEOのランキング方式が変更。21年8月末までに全ユーザーに展開完了
【完全版】SEO内部対策の施策
改めて、SEO内部対策の種類として、大きく以下の3つがあります。
- クロール最適化
- インデックス最適化
- ページエクスペリエンスの改善
ここでは3つの種類についてそれぞれ、具体的な施策を紹介します。合計で17個の代表的な施策を紹介しますが、必ずしも全てを網羅的に実践する必要はありません。実際のところ、SEO対策で成果を出しているサイトでも、これらの全てを網羅的に実践していないサイトは多いです。
技術的な項目が多く、エンジニアなどの技術者と連携しないと実践できない項目もありますが、まずは手っ取り早く取り組めそうなところから取り組んでみましょう。ここでは内部対策の代表的な施策を網羅しているため、ぜひ内部対策を実践する際のガイドラインとしてご活用ください。
また弊社シンプリックでは現在、SEOで成果を出したいWeb担当者様向けに「SEOの無料相談」を実施中です。SEO内部対策だけでなくコンテンツSEOも含めて、プロのSEOコンサルタントが「成果を出すために重要なこと・取り組むべきこと」などSEOのノウハウを伝授しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
クロール最適化
まずは運営サイトを効率的にクロール(検索エンジンのロボットに巡回)してもらうために行う、「クロール最適化」について施策を7個紹介します。
1. XMLサイトマップを送信する
XMLサイトマップとは、サイト内のURLの一覧を「XML」と呼ばれる決められた形式で記載したファイルです。このXMLサイトマップをGoogleに送信することで、サイト内の全てのページについて存在をGoogleに知ってもらえるため、サイト内の各ページをクローラーに漏れなく巡回してもらえるようになります。
XMLサイトマップを送信しない場合、Googleはサイト内のリンクをたどって各ページを巡回することになりますが、もしサイトのどこからもリンクが張られていないページがある場合、クローラーに巡回してもらえません。
また一つ一つリンクをたどって巡回するとなると、巡回する側のクローラー(検索エンジンのロボット)も大変なため、巡回効率が良いとはいえません。サイト内の巡回効率を良くすることで、サイト内のあらゆるページを巡回してもらえ、検索エンジンのデータベースにページの情報を登録してもらいやすくなります。
この巡回効率を上げるために行うのがXMLサイトマップの送信です。XMLサイトマップを手動で作成することはほとんどなく、通常は専用ツールを活用して行います。WordPressを活用している場合は「Google XML Sitemaps」というプラグインを使うのが良いですし、「sitemap.xml Editor」というツールを使って作成したXMLサイトマップをサーバーにアップロードする方法もあります。
XMLサイトマップを用意できたら、サイトと連携しているサーチコンソールからサイトマップを送信します。
サーチコンソールのサイトにアクセスして、サイドバーから「サイトマップ」を選択後、「新しいサイトマップを追加」の欄にサイトマップのURLを入力して送信することで、XMLサイトマップの送信が完了し、サイト内のあらゆるページの巡回を促せます。
サーチコンソールは必須のサイト分析ツールであるため、まだ導入していない場合は以下の記事を参考にして早めに導入しましょう。
Googleサーチコンソールの使い方を初心者にも分かりやすく解説
2. パンくずリストを設置する
パンくずリストとは、主に記事ページの上部に表示する、トップページから現在表示しているページまでの階層をリンクで表したものです。
以下は弊社シンプリックが設置しているパンくずリストですが、設置することでクローラーの巡回を促進できるだけでなく、訪問者が「自分が今サイト内の、どこにいるのか」を把握できるようになるため、利便性向上の観点からも設置するべきです。
3. サイトの階層をできるだけ浅くする
サイトの階層が浅いほど、クローラーはサイト内のあらゆるページを巡回しやすくなります。サイトの階層とは「トップページ > カテゴリページ > 記事ページ」や「トップページ > 商品一覧ページ > 商品詳細ページ」などのように、トップページから各ページまでの階層のことです。
例えばある記事ページまでのリンクが「トップページ > カテゴリページ > 記事ページ」となっている場合、これは3段階の階層であり、階層が浅いといえます。一方、「トップページ > カテゴリ大ページ > カテゴリ中ページ > カテゴリ小ページ > 記事ページ」などのように階層が深いと、クローラーがあるページを巡回するまでにより多くのリンクをたどる必要があるため、巡回効率が悪いです。
サイトの階層が深いとクローラーの巡回効率を下げるだけでなく、訪問者が目的のページにたどり着くまでに何度もリンクをクリックする必要があり、探しづらいため、サイトの階層はできるだけ浅くなるよう設計する必要があります。
サイトの階層を浅くする方法として有効なのが「一覧ページの用意」です。例えば弊社シンプリックの記事ページでは、サイドバーにカテゴリ一覧のリンクを用意しており、クリックすると該当カテゴリの記事一覧ページが表示されます。
【指定カテゴリの記事一覧ページ】
一覧ページを用意することで階層が深くなるのを防げるため、積極的に活用すると良いでしょう。
4. ページ同士を適切に内部リンクでつなげる
サイト内のあらゆるページを巡回するクローラーは、リンクをたどって各ページを巡回します。そのためページ同士を適切に内部リンクでつなげることにより、高確率でサイト内のあらゆるページを巡回してもらえるようになります。
リンクを張る場所としては、例えば以下のようなところがあります。
- グローバルナビゲーション
- サイドバー
- フッター
- 記事内
- 記事の最下部
記事内でリンクを活用することは、クロール最適化だけでなくインデックス最適化(評価されやすい形式でページ情報をデータベースに登録してもらう)にも効果的です。記事内に「〇〇について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください」といったように関連ページへのリンクを張ることで、「この記事と、〇〇について解説した記事との関連性」を検索エンジンのロボットに伝えられます。
例えば本記事の導入文のところで、以下記事へのリンクを張っています。
【2023年最新・完全版】SEO対策とは?初心者向けに「どこよりも」わかりやすく解説!
本記事はSEO対策の中でも特に「内部対策」に絞って解説しており、上のリンク先の記事ではSEO対策全般について解説しています。このように記事内でリンクを活用することにより、リンク先のページをクローラーに巡回してもらいやすくなるだけでなく、上のリンク先の記事が検索エンジンからより評価されやすくなります。
他にも、記事の最下部で関連ページとしてリンクを張るなどして、ページ同士を適切に内部リンクでつなげることを意識しましょう。
内部リンクの効果的な設置方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。
内部リンクの効果的な貼り方とは?SEO効果を高める方法と注意点
5. サイトを定期的に更新する
クローラーの巡回を促すために、サイトを定期的に更新するのも効果的です。例えば1年以上ページの追加や削除、修正等が行われていないサイトよりも、頻繁に更新されているサイトのほうがクローラーに巡回してもらえるだけでなく、より検索上位表示されやすくなる可能性が高いです。
定期的に記事を作成して発信することにより、自然とサイトが定期的に更新される状態となるため、できれば定期的に記事を作成することをおすすめします。
6. robots.txtを設定する
サイトを運営していくと、検索結果に表示させる必要がないページ、つまりクローラーに巡回してもらう必要がないページが出てきます。これらの巡回不要なページを放ったらかしにして、クローラーに無駄な巡回作業を行わせることにより、クローラーは無駄なリソースを要することとなり、本来巡回してほしいページに効率的に巡回してもらえなくなる可能性があります。
このような巡回不要なページに対して「巡回しなくていいですよ!」と検索エンジンのロボット(クローラー)に伝えるため、サイト内に存在する「robots.txt」と呼ばれるファイルで設定を行いましょう。
WordPressでサイトを運営している場合は、デフォルトでサイトのトップディレクトリに「robots.txt」という名前のファイルが存在しています。サイトのトップディレクトリとは、例えば弊社シンプリックだと「https://simplique.jp/」であり、この直下に「robots.txt」のファイルが存在しています。
robots.txtのファイルには、URLを指定してアクセスできます。弊社シンプリックのサイトのrobots.txtには「https://simplique.jp/robots.txt」のURL でアクセス可能です。
内容について詳しく理解する必要はありませんが、「Disallow」の部分に「/new/wp-admin」と記載があります。WordPressにおいて「wp-admin」の配下は管理者のみが活用するファイルが置かれているため、検索結果に表示させる必要がなく、クローラーに巡回してもらう必要がありません。そのため「Disallow」でクロール不要なディレクトリを指定し、クロールを制御しています。
このようにrobots.txtにクロール不要なディレクトリやファイル(ページ)を指定することで、クローラーの巡回効率が上がり、本来クロールしてほしい優先度の高いページに高確率で巡回してもらえるようになります。
WordPressを活用しておらず、サイトのトップディレクトリに「robots.txt」が存在しない場合(「https://〇〇/robots.txt」のURLでアクセスできない場合)は、手動で作成してサーバーにアップロードすることで、クロール制御をかけられます。
7. トップページから新規ページにリンクを張る
サイト内で新規に作成したページは、クローラーに巡回してもらうまでに少し時間がかかります。クローラーに巡回してもらわないとデータベースにページ情報を登録(インデックス)してもらえず、検索結果に表示されることはありません。
新規ページをクローラーにできるだけ早く優先的に巡回してもらう方法として、サーチコンソールから最新のXMLサイトマップを送信する方法などがありますが、トップページから新規ページに直接リンクを貼るのも効果的です。
サイトのトップページは言わずもがな、「サイトの顔」です。検索エンジンは、このサイトの顔であるトップページに張られたリンク先のページを「サイト内の重要ページ」と認識する可能性が高く、またサイトのトップページはクローラーの巡回頻度が高いため、そのトップページから張られている新規ページも優先的にクローラーに巡回してもらえるようになります。
インデックス最適化
次にサイト・ページの内容を、検索エンジンから評価されやすいように「正しく」検索エンジンのデータベースに登録してもらうために行う、「インデックス最適化」の施策を7個紹介します。
1. タイトルを適切に設定する
各ページにおいてタイトルを適切に設定することで、検索エンジンから評価されやすくなります。
タイトルとはページの内容を一言で表したものであり、多くのサイト運営ツールにおいて、ページのタイトルは簡単に設定できます。例えば以下はWordPressの記事作成画面ですが、タイトルエリアに文字を入力することで簡単にタイトルを設定可能です。
タイトルを適切に設定することにより、SEO面で以下2つのメリットを得られます。
- 検索エンジンにページの内容を理解してもらいやすくなる
- 検索ユーザーに記事の内容を一言で伝えられ、検索結果に表示された際のクリック率を上げられる
タイトルを設定すると、サイト作成の際に使われるコンピュータ言語の「HTML」において、「titleタグ」と呼ばれるもので印が付けられます。検索エンジンのロボットはこのtitleタグで印が付けられている部分を見て、ページのタイトルが何であるかを判断します。
通常サイトから記事を作成する際は、どのキーワードで検索された際に上位表示させたいかを決めます。そして決めたキーワードをタイトルに含めるなどして「キーワードと記事の関連性」を検索エンジンに伝えることで、検索エンジンにページの内容を理解してもらいやすくなると同時に、上位表示を目指すキーワードで記事が実際に上位表示されやすくなります。
さらにタイトルを適切に設定することで、検索ユーザーである人間にとっての利便性が上がります。設定したタイトルは検索結果で大きく太字で表示されるため、記事の内容を一言で表した、検索ユーザーの興味を引くタイトルを設定することで、検索結果画面でのクリック率が上がりサイトの訪問者を増やせます。
タイトルを適切に設定することはSEO内部対策の中でも特に重要な施策の一つであるため、各ページにおいて必ず設定しましょう。タイトルの効果的な設定方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
SEOに適したタイトルの文字数は?AIを活用した付け方も解説
2. メタディスクリプションを適切に設定する
各ページにおいて「メタディスクリプション」と呼ばれるものを適切に設定することで、検索エンジンからの評価を上げられる可能性があります。
メタディスクリプションとはページの説明文であり、タイトルの補足となるものです。メタディスクリプションもタイトルと同じく検索結果画面に表示されるため、適切に設定することで検索結果画面でのクリック率向上につながります。
タイトルと同じく、メタディスクリプションにも上位表示を目指すキーワードを入れることで、キーワードと記事の関連性の高さを検索エンジンにアピールできます。メタディスクリプションはタイトルほど効果が高いわけではありませんが、各ページにおいて適切に設定しましょう。
SEOに効果的なメタディスクリプションの設定方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
ディスクリプションとは? SEO効果との関係性や記述方法・CTRを高める書き方を解説!
3. 見出しを有効活用する
タイトルやメタディスクリプションと同じく、各ページに見出しを適切に設定することで検索エンジンからの評価を高められます。
見出しとは本の目次で一覧化されているような「ある情報のまとまりに付けるタイトル」であり、例えば今読んでいるこの見出しに関する情報のまとまりには「3. 見出しを有効活用する」というタイトル(見出し)が付けられています。
見出しもタイトルやメタディスクリプションと同じく、WordPressなどのサイト運用ツールにおいて簡単に設定できるため、情報のまとまりごとに適切に見出しを設定しましょう。
適切に見出しを設定することにより、以下のようなメリットを得られます。
- キーワードと記事の関連性を検索エンジンにアピールできる
- 記事の内容を検索エンジンに理解してもらいやすくなる
- 検索ユーザー(訪問者)が読みやすくわかりやすいページになる
見出しにキーワードを配置することで、上位表示を目指すキーワードと記事の関連性を検索エンジンにアピールでき、これにより上位表示されやすくなる可能性があります。またキーワードとの関連性だけでなく、記事の内容を検索エンジンにより正確に伝えられるようになり、これもSEOにおいて有利に働きます。
さらに読者である検索ユーザーに対してより読みやすくわかりやすいページにできるため、特に記事ページの場合は必ず見出しを設定しましょう。
SEOに効果的な見出しの設定方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
Webライティングの構成(見出し)の作り方を公開!ユーザーの理解から興味を引き出す6ステップ
4. 画像ではなくテキスト中心のページにする
検索エンジンのロボット(クローラー)がページの内容を確認する際は、ページのテキストを読みます。その際、ページの内容がテキストではなく画像中心のものだった場合、ロボットはページの内容を正確に理解できません。
ページの内容を正確に理解してもらえなければ、そもそも検索結果に表示する元となるデータベース(データの貯蔵庫)にページの情報を登録してもらえない可能性があります。そうなれば当然ながら、ページが検索結果に表示されることはありません。またデータベースにページの情報を登録してもらえたとしても、テキスト量があまりにも少ないと「質の低いページである」と判断され、検索上位表示される可能性が低くなります。
少し凝ったデザインのページを作ろうとした際、コーディングが面倒なため画像を貼り付けて済ませる場合もありますが、画像中心のページだと検索エンジンのロボットに正確にページの内容を理解してもらえないということを理解したうえで、可能な限りテキスト中心のページとなるようにしましょう。
5. トップページから重要ページにリンクを張る
施策紹介のクロール最適化の「トップページから新規ページにリンクを張る」のパートでもお伝えしましたが、トップページはサイトの中で特に重要なページであり、検索エンジンのロボット(クローラー)の巡回頻度が高いです。
そのためトップページからサイトの中で重要なページに対してリンクを張ることで、クローラーに「このページは重要です!」ということをアピールできます。
例えば狙ったキーワードにおいて検索順位1位を獲得することで大きな効果を得られる記事だったり、コンバージョン獲得のために特に見てほしいページだったりに対してトップページからリンクを張ることで、リンク先ページが検索エンジンからより高く評価される可能性があります。
6. アンカーテキストを適切に活用する
サイト内のあるページから別のページへリンクを張ることでクローラーの巡回効率を上げられますが、これに加えて「アンカーテキスト」と呼ばれるものを適切に活用することで、リンク先ページの検索エンジンからの評価を上げられます。
アンカーテキストとは「リンクの表示テキスト」のことです。例えば以下の記事はおすすめのSEOツールを紹介したものですが、このリンクのアンカーテキストは「無料・有料のSEOキーワード調査ツール11選!中でも特におすすめのツールを紹介」です。
無料・有料のSEOキーワード調査ツール11選!中でも特におすすめのツールを紹介
アンカーテキストを設定する際、リンク先のページが上位表示を狙っているキーワードを含めることで、リンク先のページとキーワードの関連性を検索エンジンにアピールできます。
例えば上のリンク先のページが上位表示を狙っているキーワードは「SEOキーワード ツール」ですが、しっかりアンカーテキストに「SEOキーワード ツール」の文言が含まれていることがわかるでしょう。
記事内でリンクを設置する際、アンカーテキストを何も考えず「詳しくはこちら!」などと設定するよりも、リンク先のページが上位表示を狙うキーワードを含めることで、リンク先ページの検索エンジンからの評価を上げられる可能性があります。
7. 画像のalt属性に説明文を付ける
検索エンジンのロボットであるクローラーは、Webページの構成言語である「HTML」と呼ばれるコードを確認します。ページ内の画像には「imgタグ」と呼ばれる印が付けられていますが、この画像を表すimgタグに「alt属性」と呼ばれるオプションを使い画像の説明文を付与することで、検索エンジンからのページの評価を高められる可能性があります。
WordPressなどのサイト運営ツールを活用している場合、画像をサーバーにアップロードする際にalt属性の設定ができるため、どんな画像かを一言で表す説明文を付けましょう。画像はネット環境によっては、正常に表示されない可能性があります。その際に「本来はどんな画像が表示されるはずだったか」を示すことで、読者の理解を助けられる可能性があります。
また視覚障害者が記事を読む際に活用する、コンピュータの読み上げツールである「スクリーンリーダー」において、画像のalt属性に設定した説明文が読み上げられるため、画像にalt属性を設定することで視覚障害者にも配慮したページとなります。こういった対策が検索エンジンからの評価向上につながるというわけです。
他にも、SEOでの評価を上げるための画像最適化の施策についてはさまざまなものがあります。以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひお読みください。
ページエクスペリエンスの改善
次に、検索エンジンのユーザー向けにページを通じたユーザー体験、つまり「サイト内のページを通じてどう感じたか」といった体験価値を上げることにより、間接的に検索エンジンからの評価を高める「ページエクスペリエンスの改善」について、代表的な施策を3個紹介します。
1. ページの表示速度を上げる
Googleは検索エンジンの順位決めのアルゴリズムを定期的に更新しています。その中でも2021年に発表された「コアウェブバイタルアップデート」により、SEO対策においてページの表示速度を上げる重要性が高くなりました。
アメリカのWeb解析ツールを提供している「Kissmetrics社」の調査によると、ページ読み込み時に3秒かかると、平均して40%の人がページから離脱します。インターネットの高速化が進み、アクセス後1秒以内で表示されるようなページも多くなっていますが、そのような事情もあり多くの人が表示速度の遅いページを嫌うようになっています。
「ページにアクセスしたら、すぐに表示されるのが当たり前」という感覚を多くの人が持っているため、Googleも表示速度の速いページを高く評価しています。
ページの表示速度は「PageSpeed Insights」という無料ツールを使ってすぐに調べられます。サイトにアクセスし、表示速度を調べたいページのURLを入力して「分析」のボタンをクリックします。
すると以下のように、ページの表示速度に関する6つの項目について分析が開始され、表示速度に問題がなければ「合格」と表示されます。
「合格」と表示された場合でも、ページの表示速度を上げるために必ず改善ポイントはあるはずですので、表示される改善項目を確認し、ページの表示速度に特に影響のある項目から優先的に対策を行いましょう。
ページの表示速度を上げるための施策としては、例えば以下のようなものがあります。
- 次世代画像フォーマット(WebP・AVIF・SVG形式)を使い、軽量化した画像を載せる
- ページ内で読み込んでいる不要なファイルを、読み込まないようにする
- 内部的に発生している処理の中で、不要なものを省く
- 画像の遅延読み込みを行う
ページの表示速度を上げるための施策の多くは技術的なものであるため、ここで各施策の取り組み方を理解しておく必要はありません。エンジニアと協力し、適宜対策しましょう。
手っ取り早く取り組めるのは、画像の軽量化です。JPEGやPNGといった形式の画像を載せているかもしれませんが、これを次世代画像フォーマットと呼ばれる形式の画像に変更するだけで、大幅にページの表示速度を上げられる可能性があります。
「画像 WebP 変換」などと検索すれば、画像形式を変更するためのツールがすぐに見つかりますので、ページの表示速度を手っ取り早く上げたいとお考えであればぜひお試しください。
2. モバイルフレンドリーなサイトにする
随分と前から、世界中の多くの人がPCだけでなくスマホからもインターネットを活用するようになっています。このような状況を受けてGoogleは2015年に「モバイルフレンドリーアップデート」と呼ばれる、検索順位決めアルゴリズムの更新を行い、スマホで表示するのに適していないサイトの順位を引き下げるようになりました。
スマホ表示に適したサイトにすることはユーザーの利便性の観点から非常に重要であるため、基本的にはスマホ対応は必須といえます。WordPressなどのサイト運営ツールを活用している場合、特に何も設定していなくても自動でスマホ対応がされているかもしれません。しかしスマホ対応されていないサイトは今も多く存在するため、一度調査してみるといいでしょう。
サイトがスマホ対応されている、つまり「モバイルフレンドリーであるか」の調査は、「モバイルフレンドリーテスト」というツールを使って簡単にできます。
サイトにアクセスし、URLの入力欄にスマホ対応されているか調査したいサイトのURLを入力し、「URLをテスト」のボタンをクリックしましょう。
少し待つと、スマホ対応されているかどうかの調査結果が表示されます。
「ページはモバイルで利用できます」の文言が表示されていれば、スマホ対応できています。もしスマホ対応できていない場合は、改善することでSEO的に大きな効果を得られますので、必ず対策を行いましょう。サイトをスマホ対応させることを「レスポンシブ対応」といいますが、基本的にはエンジニアの力を借りて取り組むことになります。
3. 質の高いコンテンツ作りに注力する
ここまでさまざまなSEO内部対策の施策を紹介してきましたが、全ては「質の高いコンテンツ」であることが前提で効果を発揮するものです。そもそもサイト内のコンテンツが質の低いものばかりであれば、どれだけ内部対策の施策を実践してもあまり意味がありません。
内部対策は、サイトの有益性を検索エンジンに対して適切に伝えるために行うものです。しかし質の低いコンテンツばかりで有益性の低いサイトであれば、内部対策を行い検索エンジンのロボット(クローラー)に効率的にサイト内のページを巡回してもらい、検索エンジンに評価されやすい形式でデータベースに登録してもらったりしても、基本的に「有益性の低いサイトである」という情報が登録されるだけです。
SEO対策の肝は「質の高いコンテンツを継続的にたくさん発信し、さまざまなキーワードで検索上位表示を獲得すること」であり、これにより得られる効果を引き上げるために行うのが内部対策であり、外部対策です。
質の高いコンテンツとは読者に満足してもらえるコンテンツであり、作成には専門的なライティングスキルが必要ですし、一つのコンテンツを作るのに多くの時間を要しますが、必ず質の高いコンテンツ作りに注力しましょう。
質の高いコンテンツの作り方は以下の記事で詳しく解説しているため、興味があればぜひお読みください。
SEOライティング基礎 | 初心者が最高の一記事を作り上げるために
【まとめ】SEO内部対策を適切な方法で実践しよう
本記事ではSEO内部対策の概要と種類、また具体的な施策一覧を紹介しました。内部対策の概要と種類を理解したうえで、本記事で紹介した施策を実践することにより、サイトを検索エンジンからより高く評価してもらえ、さまざまな検索キーワードにおいて上位表示を獲得できる可能性を上げられます。
以下3点は、本記事の要約です。
- SEOにおける内部対策とは「サイトの内部に対して行うSEO施策」であり、適切に実践することでサイト・ページを検索エンジンからより高く評価してもらえるようになる
- 内部対策には「クロール最適化」「インデックス最適化」「ページエクスペリエンスの改善」の3つの種類がある
- 内部対策の各施策を全て網羅的に実践する必要はないため、手っ取り早く取り組めそうなところから順次取り組むと良い
内部対策はSEO対策において欠かせないため、エンジニアなどの技術者と協力して、できるだけ早く対策を講じるべきです。基本的に内部対策を完璧に実践できているサイトはほとんど存在しないため、必ずどこかに改善点があるという前提の元、改善点を探り優先順位をつけて対策していきましょう。
しかし内部対策には技術的な要素が多く含まれているため、社内にSEOに詳しいエンジニアがいない場合は対応が難しいかもしれません。内部対策の実践が難しい場合は、ぜひ弊社シンプリックにお声がけください。
弊社シンプリックはSEOに特化した編集プロダクションであり、内部対策についてお客様の要望に沿って網羅的に実践することが可能です。お客様の運営しているサイトの改善点を洗い出すところから始めて、サイトのSEO効果最大化を全力で支援いたします。
もし以下のような悩み・要望を抱えている場合、ぜひまずは弊社シンプリックの無料相談をご活用ください。
- SEOの内部対策について、より詳しく話を聞きたい
- サイトの改善点をSEOのプロに一緒に考えてもらい、実施すべき施策についてアドバイスがほしい
- シンプリックの具体的なサービス内容が知りたい