コンテンツマーケティングを成功させるには、ユーザーが求める情報を記事コンテンツに盛り込み、分かりやすい記事を作る必要があります。やみくもにコンテンツを増やしてもユーザーの共感は得られず、検索エンジンからの評価も上がりません。
そこで今回は、主に以下のポイントについて紹介していきます。
- コンテンツの種類
- 記事作成の手順
- 優れた文章の書き方
- 記事作成の外注方法と注意点
コンテンツマーケティングの記事作成で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
コンテンツマーケティング記事の種類
記事コンテンツには、目的に応じていくつかの種類があります。
- エデュケーショナルタイプ
- SEOコンテンツタイプ
- ネイティブアド(広告)タイプ
- ユニーク(面白)コンテンツタイプ
それぞれの特徴を理解して、自社に適したコンテンツを選択しましょう。
1.エデュケーショナルタイプ
商品を売り込む前に、ユーザーの疑問や悩みを解消する方法です。見込み度の高い顧客に対して商品の関連情報を提供したい場合などに効果があります。
たとえば、洗濯機を探しているユーザーをターゲットにすると、商品の購入前に「縦型とドラム式の違い」を知りたいと想定されます。暖房器具なら「商品別の電気代」が気になるはずです。
このようにエデュケーショナルタイプのコンテンツは、商品に漠然としたイメージを抱くユーザーの疑問を解決しながら、商品の購入をサポートしていきます。
ユーザーが記事によって商品の購入前に正しい知識を得ると、商品やサービスに対する満足度が高まります。記事の信頼度は上がり、口コミによる拡散も期待できるでしょう。
なお、エデュケーショナルタイプのコンテンツは、同様の疑問や悩みを抱くユーザーがいる限り活用できる資産といえます。
2.SEOコンテンツタイプ
エデュケーショナルタイプとは異なり、積極的に検索上位を目指す方法です。疑問の解決だけでなく、情報をアクティブに取ろうとするユーザーに効果があります。
基本的な考え方はエデュケーショナルタイプと同じですが、何よりも検索順位を重要視します。記事を最初から最後まで読んでもらうこと、すなわち購買プロセスにおける離脱防止を主な目的とはしません。
また、ロングテールキーワードを狙った軽めの情報を量産し、ユーザーに対して幅広くアピールする戦略が採用されます。
3.ネイティブアド(広告)タイプ
メディアに自然な形で広告を溶け込ませる手法のことを「ネイティブアド」と呼びます。商材に合わせた記事コンテンツを広告として用意し、掲載メディアの読者層に読んでもらい成約を目指します。なお、ネイティブアドは以下6つの条件を満たす必要があります。
デザイン | ネイティブアドが記事と同じデザインになっている |
機能 | ネイティブアドを設置したページの機能が他ページと同じ |
統合 | 広告ユニットが他のコンテンツと同様に表示される |
ターゲティング | ネイティブアドの掲載箇所が全ページでなく、特定のページやセクションを指定できる |
効果測定 | レスポンス広告のようなクリック率やコンバージョン率ではなく、エンゲージメントで計測する |
開示 | 広告であることを明記する |
4.ユニーク(面白)コンテンツタイプ
ユニークなコンテンツを利用して、ユーザーの関心を引き付ける方法です。集客力の高い手法ですが、デメリットもあります。
- 訪れたユーザーは高い確率で見込み客ではない
- 記事に対する自社コンテンツの関与度によって効果に差が出る
記事の面白さと商品情報を巧みにリンクさせれば、コンバージョン率の向上も期待できるでしょう。
コンテンツマーケティング記事作成の進め方

ユーザーに読まれる記事を作らなければ、コンテンツマーケティングの効果は得られません。「読まれる記事」を作成するポイントを、3つのステップに沿って解説します。
ステップ1:ユーザーの検索意図をツールを使って取得・把握する
検索意図の把握は、全工程のなかでも大変重要なポイントです。検索意図とは「検索の理由」と「目的」のこと。ユーザーの検索意図を把握するには以下の方法があります。
・検索上位サイトからユーザーのニーズを推測する
ターゲット検索クエリで上位に表示されたページの見出しを確認し、使われているキーワードを確認しましょう。このキーワードを元に記事構成を考えれば、現在検索エンジンが評価している記事内容から大きく外れることはないと考えられます。
ただし、上位表示ページと全く同じ構成ではコンテンツの存在意義がなくなってしまいます。自社独自の主張や意見を盛り込んだ、オリジナルのコンテンツを作ることを意識します。
・共起語からユーザーのニーズを推測する
特定のキーワードと合わせて使われる共起語から検索意図を推測する方法です。共起語を記事に含めるだけで上位表示されるわけではありませんが、共起語を盛り込まなければ検索意図から外れる可能性があります。
キーワードを入力するだけで共起語を抽出できる「共起語検索ツール」を利用すると便利です。
ステップ2:検索ユーザーの目をひくタイトルと構成を作成する
ユーザーは、求めているキーワードがタイトルに含まれていない記事に目を通しません。
Googleの検索結果ではタイトルが長すぎると省略されます。ですから、先頭から32文字以内にターゲットキーワードを設定しましょう。タイトルに数字を入れるのも効果的です。
例えば、A、B2つのタイトルを比べましょう。どちらのタイトルをクリックし、読みたいと思うでしょうか。
- A:「女性のダイエットに効果がある○○」
- B:「8割の女性がダイエットの効果を実感した○○」
どちらも「女性 ダイエット」のキーワードを狙ったタイトルですが、AよりもBの方が記事の具体性が高まり、クリックされる確率も上がります。
全体的な構成は、下記を意識します。
・リード文で記事全体の方向性を示す
「記事の方向性」を考えるときに必要なのは、「記事を読んで得られる解決策」と「記事のゴール」です。リード文が曖昧で端的すぎると離脱率が高まります。方向性を示しながらリード文を一気に読ませることができれば「ここまで読んだのだから続きも見よう」という心理が働き、記事に目を通してもらいやすくなります。
途中まで読んだのだから、読み進めるべきと考える心理は「サンクコストバイアス」と呼ばれます。
・見出しを見ただけで内容が分かる
ネット検索から流入してくるユーザーは一般的に物事を端的に考え、知りたい情報だけを得ようとするものです。ですから、見出しが難解だと、それだけで離脱の原因になるのです。
分かりやすい見出しにすれば、記事内容の把握が容易になり、じっくり読んでもらえる可能性、すなわち精読率が上がります。
ステップ3:ユーザーファーストの記事を作成する
日本で最も利用されている検索エンジン「Google」は、ユーザーの利便性を最優先にした記事を評価すると明言しています。長文よりも一文で理解できる文章の方が利便性が高まるため、過不足のない表現で文章を可能な限り削りましょう。
要点をまとめ、それぞれに見出しを設けると、読みやすさがさらに向上します。すべての内容を読んでもらえなくても、読むきっかけになる(フックになる)見出しがあれば、そこから全体に目を通すこともあるでしょう。
読了されやすい文章の書き方

コンテンツマーケティングでは、ユーザーに記事を全て読んでもらうことも大切です。読了してもらうためには、ユーザーの検索意図に合う内容を盛り込み、読みやすい文章にすることが重要になってきます。ターゲットによって読了につながる文章の定義は異なりますが、どのような文章であっても「読みやすさ」と「分かりやすさ」は不変のものです。
・読みやすい文章
読みやすい文章とは「ユーザーが知らず知らずのうちに読み進めてしまう文章」です。文章を読みやすくする工夫として、「要所での改行」や「一文を短くする」などが挙げられます。さらに記事にエピソードや具体例を盛り込めば、読者の理解度も高まるでしょう。
ただし、同じ文末の繰り返しには要注意です。体言止めや「~ます。~ます。」と同じ表現が続くと、文章の全体的なリズムを崩します。
・分かりやすい文章
分かりやすい文章とは「読者を意識して論理的に構成された文章」です。以下を意識すれば、自然と分かりやすい文章が書けるでしょう。
読者が記事を読む 理由読者の知りたい情報 読者の解決したい悩み 読者のライフスタイル |
ネット利用者は短時間で結論を得ようとするので、「結論ファースト」を意識し、結論を最初に持ってくるよう心がけます。具体的な構成の基本は以下の通りです。
結論 ↓ なぜそうなるのか(理由) ↓ 具体的な内容(事例) ↓ 再度結論 |
伝えたい結論を繰り返しながら、理由と事例を示すと、読者の理解度も高まります。
・読後感の設定
コンテンツの作成では「読後感の設定」も大切です。優れたコンテンツは、読者を設定した読後感に導き成約につなげます。
以下を意識すれば、読者が求めているゴールにたどり着く、高い品質の記事が期待できます。
- 読後に得たもの(問題の解消)
- 読後の感想(満足度の向上)
- 読後の変化(日常生活などにおける具体的な変化)
コンテンツマーケティングの記事作成を外注するメリットと注意点

効率的にコンテンツマーケティングを運用するには、外注の活用も考えたいところです。外注には主に2つのメリットがあります。
- 専門性の高い記事を作成できる
- 時間の節約になる
専門性の高い記事を作成できる
読みやすく分かりやすい文章を書くにはスキルが必要です。プロのライターに外注すれば、専門性が高くクオリティを維持した記事を確保できます。
時間の節約になる
コンテンツマーケティングでは、記事コンテンツ作成だけではなく、効果測定や機能の追加や改善、コンテンツの企画など様々な業務が伴います。記事の執筆を社内で済ませようとすると、このような重要な業務に割ける時間が十分に確保できない可能性があります。
記事作成を外注するときの注意点
・料金だけで外注先を決めない
外部に安く発注するのも考えものです。記事の外注を料金だけで選ぶと、納品後の校正や事実確認などに時間がかかります。あまりにも安価な会社に依頼してしまうと、社内チェックがないまま納品される可能性もあるので注意しましょう。
高い品質の記事を仕上げる会社に依頼するとコストはかかりますが、結果的には費用対効果が高くなると考えられます。
・依頼先のコンテンツをチェックする
依頼する会社のブログやメディアの運用状況を確かめることは重要です。メディアを運用していない会社や、コンテンツに問題がある会社は実力に依頼するのは危険と考えられます。
ケースに合った記事コンテンツを作成する
コンテンツマーケティングでは、記事の種類や外注にまつわる理解が重要です。最も重要なのはユーザーファーストの考え方で、読者の満足につながる記事を作ることです。今回紹介したテクニックを活用しながら、集客効果を高めていきましょう。
2005年よりSEOに従事、年間3000本以上のSEOコンテンツを制作しているシンプリックコンテンツマーケティング事業部の監修記事です。